Keyword

水田の汎用化、暗渠排水、耕作放棄、土壌物理

これからの津波被災農地の復旧

千葉 克己

事業構想学群
食産業学部

千葉 克己

Chiba Katsumi

准教授/博士(農学)

研究内容・実践活動

東日本大震災発災から7年が経ち、宮城県内では9割以上の被災農地で復旧工事が完了しています。しかし、表土の洗掘、地盤沈下、海水の浸水など、被害が特に大きかった沿岸部では、思うように復旧が進められない地区もあります。石巻市N地区では、現在までに復旧された農地は238haの4割にとどまり、残りの6割は今後の塩害対策を検討しながらの復旧工事が行われています。
このような地区において農地の復旧を遅らせている要因のひとつが地下水の塩水化(地下からの海水の浸入)により発生が想定される塩害です。研究室では、塩害を防ぐための復旧工法や灌漑方法、効果的な除塩法の研究を行っています。また、地下水の塩分濃度や水位変化のモニタリングを行い、地下水の塩分濃度が上昇する時期や条件などの解明に取り組んでいます。

暗渠排水を利用した効果的な除塩法

暗渠排水を利用した効果的な除塩法

降雨時における暗渠排水からの塩素イオン排出量(2011年)

降雨時における暗渠排水からの塩素イオン排出量(2011年)

潅水による地下水の電気伝導度の低下(2011年)

潅水による地下水の電気伝導度の低下(2011年)

産学官連携の可能性

・地下水の塩水化が進行する地域において、作物の塩害を防止するためには、地下水の塩分濃度や水位変化を正確に把握することが重要です。また、暗渠排水を応用した地下灌漑システムなどの活用して除塩を行うことや地下水の塩分濃度の低下を図ることなども有効です。
・農地の復旧に携わる行政や企業、塩害に苦慮している農業生産法人、地下水環境などのモニタリング機器の製造生産に関わる企業との連携の可能性があります。

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