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<卒業生の活躍>関東畜産学会第70回大会で優秀発表賞を受賞

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年1月25日更新

 ファームビジネス学科(動物遺伝育種学研究室/須田准教授)の卒業生、中村圭吾さん(2015年3月卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程に進学)が、平成27年度関東畜産学会第70回大会において優秀発表賞を受賞しました。共同受賞者は東京大学大学院農学生命科学研究科高等動物教育研究センターの今川和彦教授です。
 課題名は「ヒツジ妊娠子宮内におけるエクソソームの着床成立に及ぼす影響」。この成果は、極めて複雑で未だ未解明な点が多い高等動物の妊娠着床メカニズムの解明に貢献するだけでなく、人の不妊治療にも役立つものでインパクトの高い知見です。
 中村さんは、卒業研究課題として取り組みました。

中村さんエクソソーム

研究内容の要約

表題 「ヒツジ妊娠子宮内におけるエクソソームの着床成立に及ぼす影響」

 妊娠、着床の成立には、胚と子宮内膜の緊密なコミュ二ケーションが必要で、細胞間のコミュニケーションは、分泌型タンパク質とエクソソームと呼ばれる小胞顆粒が担っています。これまで、子宮上皮細胞と胚を構成する栄養膜細胞の共培養に、着床直後(着床=16.5日)のヒツジから回収した子宮灌流液を添加することで、着床時における子宮内因子の発現動態を再現できることを明らかにしました。しかし子宮灌流液中のどの因子が着床成立に関与しているのかは明らかになっていません。そこで本研究では、着床関与因子の同定を目的として、妊娠中の子宮灌流液中に含まれるタンパク質の網羅的解析を試みました。解析した結果、妊娠17日で特異的に増加するタンパク質を417個検出し、さらにin silico解析によって417個のタンパク質からエクソソーム関連タンパク質として172個を抽出しました。中でもマクロファージキャッピングタンパク質G(CAPG)およびアルドース還元酵素1B1(AKR1B1)が胚組織で高く発現しており、これらのタンパク質は、妊娠15、17日の子宮灌流液より単離したエクソソームで発現していました。これらの結果から、胚の子宮内膜への着床時にCAPGとAKR1B1を含む胚由来のエクソソームが子宮腔に放出され、これが着床に適した子宮内環境の構築に関与していることが示唆されました。