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入力データをまとめて消したい場合罫線を含めてすべてを消去したい場合.
セル範囲を選択し,編集>>クリア>>すべて を選択
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セル範囲を選択し,編集>>クリア>>数式及び値 を選択操作のミスを取り消したいとき,Ctrl+Z (編集>>元に戻す),複数工程でのUndoが可能.
(操作ミスの取り消しについては,Ctrl+Y, Ctrl+Yは通常時には操作の繰り返しの意味をもつ)
COUNT関数:セル範囲において数値の入っているセルの個数を求める.
例えば,=COUNT(A1:A25) など
COUNTA関数:セル範囲においてデータの入力されているセルの個数を求める(文字,数値両方)
例えば,=COUNTA(A1:A25) など
COUNTIF関数:セル範囲において,セルの値と条件が一致した場合にその個数を返す.
書式は,COUNTIF(範囲, 検索条件)
「もし,セル範囲において,検索条件と一致するものがあったら,その個数を数えなさい」という
命令である.
例えば,=COUNTIF(A3:A6,"リンゴ")
A3からA6の範囲でリンゴという文字があった場合のセル個数
例えば以下のようなアンケートを取ったとする.
とりあえず,これをエクセルに以下のように打ち込んでおく.
コンピュータ基礎の授業をどのように感じていますか?
1.非常に楽しい
2.楽しい
3.つまらない
4.苦痛
5.その他
このアンケートに対して,学生A〜Jから回答が得られたとする.(現実のデータではありません)
A〜Jまでの集計結果は,以下のようであったとする.
A:3 B:3 C:4 D:4 E:2 F:無回答 G:3 H:3 I:4 J:1とりあえずこの結果をエクセルに打ち込む.
回収されたアンケートの数をまず関数によって数えてみる.
ここで,先のCOUNTA関数を用いる.つまり,A〜Jと入力されたアルファベットの数を数える.そこで回収数を表示させたいセルに対して =COUNTA(セルの範囲)と打ち込めばよい.
その入力方法は以下の通りである.
次にアンケートの回答数を求める.つまり,無回答を除外した回答の数である.
この場合,COUNT関数を用いて,数字以外の入っているセルを除外してカウントする.
そこで以下のように入力すればよい.(ただしこの場合,セルが空白となっているのでCOUNTAでも可)
それではまず,「1.非常に楽しい」と答えた数をカウントしてみよう.
ここで,先のCOUNTIF関数を用いる.上の表に基づけば,結果を表示したいセルに対して,以下のように打ち込む.
=COUNTIF(C11:C20,B3)
これは,「もし,C11からC20の範囲の中でB3に入っている値と一致するセルがあったら,
その個数をカウントしなさい」という意味である.
回答番号が2, 3, 4, 5それぞれについて,その個数を数えてみることを考えよう.
これに対して,それぞれ計算式を入れていけば結果は出るのであるが,それでは非効率である.
ここで,コピーを利用することを考える.
実際にD3のセルの値を,D4からD7にコピーしてみよう.その結果,得られるセルの値は,実際に手作業でカウントした数値とは違ってくるはずである.
これはコピーは自動的に対象とするセルをずらしてしまうことによる.上記の例では,その計算式は,
以下のようにコピーされてしまい,実際のデータ範囲を示していないことになる.
回答1に対する部分 =COUNTIF(C11:C20,B3) [コピー元]
回答2に対する部分 =COUNTIF(C12:C21,B4) [コピー先]
回答3に対する部分 =COUNTIF(C13:C22,B5)
以下略となる.
それではどうしたらよいのか..
エクセルでは絶対セルというセルの指定方法がある.(>>これまでの指定方法は相対セルといわれる)
これを用いれば,コピーしても指定したセルがずれるということはない.
絶対セルの指定は,以下のように行う.$C$9 行の位置及び列の位置を絶対的に指定する
$C9 列のみ固定する.
C$9 行のみ固定する.計算式の中では =$C$9 + D4 というように用いる.
それでは絶対セルを用いて,それぞれの回答数をカウントしよう.
ここで,回答1に対応する部分において,対象とするセル範囲を絶対セルとして固定しておけばよい.
つまり,それは以下のようになる.
=COUNTIF($C$11:$C$20,B3)
このセルをコピーし,下のセル(回答2から5に対応するセル)に貼り付ければ,正しいカウント数(度数)
が表示される.
絶対セルの応用
例えば,他の授業科目についても,同一の学生に同様のアンケートをとったとしよう.その場合に,
同様の集計を行うと考えよう.
ここで,データ部分については,以下のように入力する.これを容易に集計するためには,集計を行なう最初のセルに以下のように入力する.
=COUNTIF(C$11:C$20,$B3)
範囲については行を固定し,検索条件については列を固定する.
これにより,自分のセルを含めてコピーし貼り付ければ,瞬時にその結果が表示される.
1)グラフ作成のための注意事項
エクセルでは簡単にグラフを作成することが可能である.グラフは,数字だけでは把握しづらいデータをビジュアルに表現することにより,そのデータの示す意味を容易に読み取る,または伝達するための手法として用いられる.
グラフを描く場合には,下記事項について最大の注意が必要である.グラフを描くにあたって,注意すべき事項
1)グラフ化することによって何を示そうとするのか.
2)どのようなグラフがそれを最もわかりやすく示すことができるかエクセルでは簡単にグラフが描けてしまうため,上記の2点を忘れて, 意味の無いグラフを描いてしまう場合が多いので,この点について十分に注意すること.
2)エクセルで描画できるグラフの種類
まずエクセルで描けるグラフの種類を確認しよう.挿入>>グラフ を選択すると,表現できるグラフの種類が表示されるから,グラフの種類を選択していけば,さらにどのような形式があるか表示される.とりあえずは,ここでキャンセルしよう.
これまでに作成してきたアンケート調査の結果をいかにビジュアルに表現するか考えよう.
1)まず,あるひとつの科目(コンピュータ基礎)の中で,学生がどのように感じているかについてを
ビジュアル表現するということを考えてみよう.回答した人数も含めて表現した方がよいという場合には,棒グラフ(集合縦棒)が良い.
集合縦棒グラフの作成は,以下の手順で行う.
a)データ範囲を選択する(下図の範囲で選択)
b) 次に挿入>>グラフ を選択する.
c) グラフウィザード 1/4が起動したら,グラフの種類の縦棒,形式で集合縦棒を選択し,次へ
d) グラフウィザード 2/4が表示されたら,データ範囲,系列を確認し,次へ.
(系列はデータが列方向に並んでいるか,横方向に並んでいるかを示す)
系列の名前,値,項目軸ラベルについても確認する.
もし問題がある場合には,入力されているセル範囲をDeleteキーで削除した後に,
ワークシート上で範囲をドラッグすれば入力される.
e)グラフウィザード 3/4が表示されたら,
「タイトルとラベル」タブを選択し,
グラフタイトルに「コンピュータ基礎1」,X項目軸に「回答」,Y項目軸に「人数」と入力する.
「凡例タブ」を選択し,この場合,1科目のみ対象であり凡例は不要なので,
「凡例を表示する」のチェックを外す.
その他のタブも表示させて,試してみること.
f)グラフウィザード4/4が表示されたら,
ここではオブジェクトを選択し,完了(シートを選択すると新しいシートとしてグラフが作成される).
e)これでSheet上にグラフが作成される.
しかし,このままでは度数が人数という整数であるべきものが,0.5人刻みで表示されている.
そこで,グラフの左側の縦軸(数値軸)をクリックし選択し,書式>>選択した軸 を選択する.
(あるいは数値軸をダブルクリックする)
そして,下図のように目盛の目盛間隔を1に変更する.
この手続きにより,以下にようなグラフが作成される.
グラフを描く場合に,グラフのタイトルはもちろん,縦軸の意味,横軸の意味,凡例などが
絶対に必要である.(そうしないと他の人はそのグラフが何を示しているのかわからない!!)
注)エクセルではグラフのタイトルは上部についてしまうが,グラフのタイトルは下へ,また表のタイトルは表の上につけるのが普通である.
回答した人数にとらわれず,その比率としてデータを示したい場合には,円グラフが適当である.
(ただし,どれくらいのデータ数があるか隠蔽されるので,それを作る場合のみならず与えられたグラフ
を見る場合にも十分に注意が必要::データ数が多くないと信頼されるデータとは言えない)
演習
1)棒グラフを作成したのと同じデータに基づいて円グラフを作成しなさい. 2)下図に示すような3D-積み上げグラフを作成しなさい.(選択範囲も下図参照) |
- 折れ線グラフ:変化を示したり,それを比較する場合に用いる(例えば都市別の年間気温の変化等)
- 散布図:ある2つの変量について,その分布特性を知る場合に用いる.
- レーダーチャート:ある1つの物体に対していくつかの特性を形状として表わし,それを複数で比較する場合に用いる.
図 パソコンに関するレーダーチャートの例
演習
先週作成した表をもとに,パソコンの機種毎にその価格の最高値と最安値がどれくらいの幅をもっているか,またその中での平均値はどの程度の位置にあるかを示すグラフを作成したい.どういうグラフを作成すればよいか..実際に作成してみなさい. (なお,グラフの種類によっては最高値,最安値,平均値という順番としなければならない場合もあります. その場合には, 表の順番を修正するようにしてください) |