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時空間ポエマー

中西泰人+松川昌平(000STUDIO)+本江正茂



photo: ケータイWatch

時空間ポエマーは,GPSカメラ付きケータイを用いて、位置情報付きの写真を電子的に共有するデータベースを構築していくことを通じて、人々が時間と空間に潜む価値を発見し表現し共有する行為を支援し、その可能性を拡張しようというシステムです。

News

論文「時空間ポエマー:GPSカメラーケータイを用いたWebGISの運用実験とその評価」が,コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社(社長:小野寺薫)のイメージング文化研究所が主催で、「将来のイメージングのあり方」を基本テーマとして公募した第2回「イメージングに関する研究論文」の優秀賞を受賞しました。
プレスリリース詳細 | コニカミノルタ
中西氏の論文では、ユビキタス世界において、もっとも普及し簡便に使用できるツールとしてのケータイを活用することにより、街づくりなど公共活動の広がりを提案しており、イメージングの活用として、幅広い発展性を示している点を評価いたしました。
2004年グッドデザイン賞(新領域デザイン部門)を受賞しました。
gmark
GOOD DESIGN AWARD [ G-Mark Library ]
平成15年度文化庁メディア芸術祭
アート部門(インスタレーション部門)にて,審査委員会推薦作品に選ばれました。東京都写真美術館での展覧会にも出展。
まちグラフィティ研究会
フォトカキコや時空間ポエマーをまちづくりで生かしていく方策を考える研究会。 三菱総合研究所,東京大学,東京農工大学,宮城大学などが参加しています。
フォトカキコ
「かきこマップ」「時空間ポエマー」を合体させるプロジェクト。2003年9月20日に多摩ニュータウンでデモを開催しました。 このシステムは「レッツ5!ハイッ地〜図-県南5市  Web-GIS実証実験-」などにも展開しています。
宮城大学光画部写真展「よそみ」with 時空間ポエマー in 仙台
2003.5.28〜6.1 仙台サンモール一番町商店街にて開催。好評のうちに終了いたしました。
時空間ポエマー in 六本木THINK ZONE
2003年1月に時空間ポエマーの最初のデモンストレーションを行いました。

ここに映っているのはなんですか?

今ここに映し出されているのは、会場周辺(六本木6丁目付近)の地図です。その範囲は10×6の格子状の区画に区分されており、それぞれの区画の中にはその場所で撮影された写真が順に表示されています。

地図の上を歩き回りながら、映し出される写真を覗き込んでみてください。誰かが、ある時、その場所で、それを見たのです。

これらの写真はどのように撮影され、表示されているのですか?

これらの写真は、GPSとカメラのついた携帯電話で撮影されました。写真には、カーナビなどでも使われているGPSによって取得された撮影地点の正確な位置情報(緯度と経度)が記録されています。

撮影された位置情報付きの写真は、携帯電話のメールに添付され、「時空間ポエマー」のサーバへと送られます。サーバは受信したメールから写真を抽出し、その位置情報にもとづいて地図上の区画に写真を配置します。この地図は、携帯電話から位置情報付きの写真がメールで届くたびに、リアルタイムで描き換えられていきます。そのダイナミックに更新されつづける地図が、今、天井のプロジェクタから床面に投影されているというわけです。

私も写真を撮って送ることが出来ますか?

もちろんです。特殊な装置は一切必要ありません。システムに対応した市販の「GPSカメラ携帯電話」※をお持ちなら、どなたにでも「時空間ポエマー」に参加していただけます。

地図の範囲内のどこかで、位置情報を付加した写真を撮影し、roppongi@000studio.comあてにお送りください。あなたが会場に戻る頃には、あなたの写真も撮影地点に対応した区画に表示されているはずです。

※auの次の機種。A3012CA/A3015SA/A5301T/A5302CA/A5303H

これから地図はどうなっていきますか?

多くの人々から届けられた位置情報付きの写真には、位置情報の他にも、撮影日時や撮影者(メールの差出人)、タイトル(メールの件名)やコメント(メールの本文)が記録されています。これらのデータが蓄積されることによって、その場所における、人と時間と空間、そして言葉と画像のデータベースが構築されていくことになります。集められた写真には、誰かがその場所で興味をもって見つめたものだけが映っていますから、これを「眼差しのデータベース」と呼ぶこともできるでしょう。

このデータベースはWeb上で簡単に公開できます。誰でも閲覧できますし、先にみたように誰でも新たなデータを加えることができます。また、インターネットの常時接続環境さえあれば、下敷きとなる地図を差し替えるだけで、どこででも動かすことができます。市民参加型のGISとして、まちづくりに役立てたり、あるいは人々の眼差しを分析することでマーケティングにも使えるかもしれません。

なぜ、「時空間ポエマー」というのですか?

携帯電話がただの電話であった時期はとても短いのです。すぐにメールの機能が付き、カメラが付き、GPSが付きました。さらなる新機能も搭載されていくでしょう。「電話」が略されて「ケータイ」と呼ばれるようになったのは偶然ではありません。それは今や多目的で複雑な複合メディア端末であり、その本質的な特徴は携帯できる点にこそあるからです。常に携帯されることで、ケータイは、ユーザと同じ時間と空間を体験できる特別な地位をもつディバイスになったのです。

ケータイから位置情報のついた写真をメールするとき、ぼくらは「このとき、ここで、こんなの見たよ」というメッセージを送っています。この「見たよ」の「よ」に込められている気持ち。かわいい/すてき/びっくり/なつかしい/かなしい……その場所で出会った感動を、小さな写真と短い言葉に託して、誰かに伝えたいという気持ち。発見を表現し共有したいというシンプルなエモーションに突き動かされて、ぼくらはケータイにむきあっています。

こうしたエモーションを人一倍強くもち、しかも洗練された形で表現してきたのが、写真家であり、詩人たちでした。なかでも旅をしながら各地で俳句を詠んだ俳人たちの仕事は、その季節のその場所に潜んでいた価値を発見し、シンプルな言葉で表現し、みなで共有できるものにすることであったといえます。各地の句碑が示すように、俳人によって見いだされた場所の価値は、その場所に定着され蓄積され、世界を豊かなものにしていくのです。

ここで御覧いただいている「時空間ポエマー」は、位置情報付きの写真を電子的に共有するデータベースの構築を通じて、人々が時間と空間に潜む価値を発見し表現し共有する行為を支援し、その可能性を拡張しようというシステムです。

ぼくらは詩人に憧れています。"poet"を名乗るのはおこがましいとしても、「ポエマー」ぐらいならいけるのではないか。「時空間ポエマー」を名乗るのは、そういう気持ちによるものです。


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LIFE with PhotoCinemaによるデモムービー1, デモムービー2
Shockwave Playerが必要です。AppleのSafari1.0b(v51)ではうまく見えません。

revised: 2004.6.17
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