大学生に
- 大学で何を学ぶか: 加藤 諦三 著,ベスト新書,2009.
大学を高校の延長,社会人になる準備を教わるところ思っている君に是非読んでもらいたい。「大学はこれからの人生を学ぶところである。見えないものを見る能力を,失敗に耐える力を学ぶところである。(「とびら」より)」 大学はその機会を与えてくれる場でしかない。掴み取るのは自分である。
- 若き友人たちへ 筑紫哲也ラスト・メッセージ: 筑紫哲也 著,集英社新書,2009.
ニュース・キャスターが伝えたい「情報」「メディア」との付き合い方。表面的な報道や「情緒」に流されず,自分の頭で考えることの大切さ,素晴らしさ。大人にも読んでもらいたい。
- 理系バカと文系バカ: 竹内 薫 著,PHP新書,2009.
あなたはどっち? とならないように,理系センスと文系センスを身につけよう。
ビジネスに向けて
- やればわかる やればできる クロネコ宅急便が成功したわけ: 小倉 昌男 著,講談社,2003.
社内報のコラム集。「物事を見るのは人によってそんなに違いはない。問題は見てからそれをどう感じるか,どう行動するかの違いである。心の動き,それが気働きにつながるのである。(「はじめに」より)」 「考えて,考えて,考え抜く。でも,わからないことがある。その場合はやってみることである。やってみればわかる。やらなければわからない。(「おわりに」より)」
東北人として
- 小説 後藤新平 行革と都市政策の先駆者: 郷 仙太郎 著,学陽書房 人物文庫,1999.
後藤新平(1857〜1929):水沢で生まれ,戊辰戦争で没落。県庁の給仕などを経て,医学を学び,内務省に。台湾総督府民政長官として,土地調査,基隆築港,鉄道建設,台北都市計画,台湾銀行設立など。満州鉄道総裁兼関東都督府顧問として,満鉄広軌化,大連築港,大連都市計画など。鉄道院総裁として,国有化17社の国鉄再編,広軌化提案など。東京市長として,調査課設置,吏員講習所設置,関東大震災後の帝都復興計画など。
震災関連
- 天災と日本人 寺田寅彦随筆選: 寺田寅彦 著,角川ソフィア文庫,2011.
「天災は忘れた頃にやってくる」という有名なフレーズ,この言葉は寺田寅彦の随筆の中に直接書かれてはいないが,そのようなことが繰り返し述べられている。江戸,明治,大正,昭和と繰り返し災害を受け,そこから教訓を得ているはずが,今度もまた被災を繰り返してしまっている。改めて「自然と科学のあり方」について考えてみてもらいたい。
土木関連
《小説》
- 黒部の太陽: 木本正次著,信濃毎日新聞社,1992.
黒部第四ダム建設に伴う関電トンネル工事(1958開通)の苦闘の物語。石原裕次郎主演で映画化(1968),香取慎吾主演でテレビドラマ化(2009)
- 高熱隧道: 吉村昭著,新潮文庫,1975.
黒部第三発電所建設(1940完成)に伴うトンネル工事の苦闘の物語。
- 関門とんねる物語: 田村喜子著,毎日新聞社,1992.
- 北海道浪漫鉄道: 田村喜子著,新潮社,1986.
- 砂からの門 鹿島開発史ノート: 木本正次著,日本能率協会,1975.
《土木史》
- 日本土木史探訪 人は何を築いてきたか: 土木学会編,山海堂,1995.
- 物語 日本の土木史 大地を築いた男たち: 長尾義三著,鹿島出版会,1985.
- 土木と文明: 合田良實著,鹿島出版会,1996.
《その他》
- 木のいのち 木のこころ(天): 西岡常一著,草思社,1993.
法隆寺宮大工棟梁が語る木,建物,人(弟子)への想い。「木にも個性がある。その個性を見極め,それを生かすように使う」「樹齢千年の木を使ったら千年保つようにする」「一見無駄なように思えることが大事」といった言葉をかみしめて欲しい。
- 大地の川: 関正和著,草思社,1994.
- NHKスペシャル「テクノパワー」 巨大建設の世界(全5巻): NHK出版,1993.