実験開始当初は300人程度しか利用してもらえませんでしたが, 街頭での案内や口コミ,実際に走っている循環バスなどのPR効果が徐々に現れたせいか, 実験後半では700人近い方に利用していただきました。
特に左回りは,仙台駅前バス停が人の流れと逆方向になること, 仙台駅北口のバス停がわかりにくかったことなどから初期の利用が少なかったようです。
700人の内訳は朝450人,夕250人くらいです。 朝450人というのは当研究室で昨年行ったアンケート及び最短時間に基づく需要予測2000人 の約1/4ですが,アンケートの回収率が約20%であり,循環バスに関心のない人はアンケートにも回答しなかったと考えると,循環バスの認知度の低さとともに納得させられる数値かなとも思います。
また,今回は短期間の実験であり,認知度の低さに加え, 通勤手当の支給対象になっていないことも合わせて考えると, 本格運行に対して悲観的な数値ではないと考えます。
以下では,利用者が多くなった実験最終日(11月19日金曜日)のデータを見ていきます。
朝は仙台駅前発7:50〜8:40の便で1便あたり15人を越える利用があり, 最大では右回り8:10発の34人となっています。
利用が多い便と少ない便が交互に現れたのは,JR東北線上り列車の到着(約12分間隔)の影響ではないかと思われます。
夕方は朝のようなピークは見られませんが,17:30〜18:30の利用が比較的多いようです。 夕方は全て10分間隔で,待ち時間が長くなることが利用率の低さに影響していると考えられます。