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25.02.04

1/6-27大学生対象としては全国初!アジア開発銀行による「ADB特別講座」を実施しました/事業構想特別講義Ⅰ

事業構想学群1年次対象の事業構想特別講義Ⅰは、環境、貧困、人権、平和、開発といった地球規模の様々な課題を自らの問題として捉えることを目標としています。これらの課題解決には国際協力が欠かせませんが、一口に国際協力と言っても、多くの人々、団体が係わっており、その分野も、経済、社会、平和構築等と多岐にわたっています。1月6日から27日の8回にわたり、アジア・太平洋地域を対象とする国際開発金融機関であるアジア開発銀行(ADB)駐日代表の田村由美子氏ほか、西村政洋氏・田島英介氏・池田優希氏・笠原広基氏の専門家を招いたレクチャーを実施しました。ADBによる大学生対象の連続講義は、宮城大学が全国で初めてとなります。

アジア・太平洋地域を対象とする国際開発金融機関、ADBの多岐に渡る現場を知るレクチャー

レクチャーでは、アジア開発銀行(ADB)の役割や日本との関係、なぜアジア開発銀行のような国際開発金融機関が必要かなど、普段はなじみの薄いアジア開発銀行の詳しい説明が行われたあと、運輸・交通、農村地域開発、災害復興、人材開発、教育、水、ゴミ問題、都市開発、奨学金制度など、様々な分野における講師個人の経験を交えた事例が紹介されました。講義後の自己評価アンケートでは、事業構想特別講義Ⅰで目標としていた「環境、貧困、人権、平和、開発といった地球規模の様々な課題を自らの問題として捉えることの重要性を説明できるか」の質問に対して、「説明できる」と「自分なりに説明できる」を合わせて約8割の学生が、これらの様々な課題を自らの問題として捉えることの重要性を、自らの言葉で説明できるようになったことがわかりました。

レクチャーの最後に行われた、まとめのグループディスカッションでは、① 開発支援において日本は何を提供し何を獲得できるか、② 学生自身は広い意味での国際協力、特に開発支援にどのように関われるか、③ 本講座での学びをどのように起業や事業化に繋げられるか の3つのトピックを学生が自由に選び、同じトピックを選んだグループに分かれたディスカッションが行われました。2つのグループは英語によるディスカッションに挑戦し、フィリピンのADB本部から来日していたフィリピン人職員もアドバイザーとして加わりました。最後に、グループごとに学生全員がグループディスカッションの結果を発表し、英語によるディスカッションを行ったグループのメンバーは英語での発表を行いました。

担当教員である郷古教授は「ADBの存在を初めて知った学生がほとんどだった中で、日本がADBに深く関わっていること、ADBで活躍する日本人が多数いること、自らの思いやきっかけがあれば、ADBなどの国際機関で働くチャンスは手の届くところにあることなど、自分の将来の可能性に気づいてもらえたと思います。学生はすべて1年生でしたので、これからの事業構想学群での学びに活かしてくれることを期待しています。グループディスカッションでは、英語でのディスカッションに果敢にチャレンジしてくれた学生が何人もいたことは、とても嬉しい驚きでした。講師を務めていただいたADBの皆さんには、ADB本部のあるフィリピンのマニラから講義のためにわざわざ来日していただきました。大学生を対象とした今回のプログラムは、ADBとしても初めての取り組みであり『初めて』に宮城大学を選んでいただいたことをとても誇りに思います」とコメントしています。

アジア開発銀行(ADB)について

アジア開発銀行(ADB)はアジア・太平洋地域を対象とする国際開発金融機関として、1966年に設立されました。ADBは世界最大の貧困人口を抱える同地域の貧困削減を図り、平等な経済成長を実現することを最重要課題として、この困難な問題に取り組んでおり、日本は設立以来、最大の出資国として貢献しています。

担当教員プロフィール

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