• ホーム >
  • 学群・大学院等 >
  • 新着情報 >
  • 農林水産省「スマート農業実証」プロジェクトに食資源開発学類の学生が参加,最先端のスマート農業技術を学びました/食産業学群 准教授 菊地 郁

新着情報

21.06.04

農林水産省「スマート農業実証」プロジェクトに食資源開発学類の学生が参加,最先端のスマート農業技術を学びました/食産業学群 准教授 菊地 郁

宮城大学食産業学群は,宮城県や県内の農業生産法人と共同で,農林水産省委託研究「労働力不足の解消にむけたスマート農業実証」プロジェクトに参画しています。2020年11月および12月に,本学の学生が,スマート農業に取り組む生産法人で現場研修を行い,農業の現場で進化するテクノロジーを直に体験しました。

学生が太陽光型植物工場で最先端のスマート農業技術を体験

太陽光型植物工場とは,ハウス内の光,温度,湿度,二酸化炭素濃度などをモニタリングし,それを基に植物の生育に適した環境を作り出し栽培を行う施設の事です。「イグナルファーム大郷」は,太陽光型植物工場でミニトマトを栽培しており,学生たちが参加した現場研修では,最先端のスマート農業技術である環境制御の仕組みや,養液栽培技術,高速自動選果機の稼働状況など,これまでの農業では想像もつかなかったテクノロジーが現場でどのように活用されているのかを体験し,学びました。

自律型走行台車や生産管理システムなど,スマート技術の導入がもたらす変化とは?

宮城フラワーパートナーズ 」は,年間120万個の花壇苗を生産しており,作業の省力化と効率化を図るため自動で走行する台車(AGV)と作業者の能率などが数値化できる作業管理システムの導入を行っています。AGVを導入すると100kgの苗を自動で運ぶことができ,作業管理システムによって人がどの作業にどれくらいの時間がかかるのかを可視化することができます。例えば苗の運搬にかかっていた労力を,他の作業に効率的に分配できるようになるなど,これまでマネジメントの対象だった要素自体が大きく変化していくと予想されています。

今回の研修を通して,学生からは「実際の生産現場と,導入しているスマート機器の概要や説明を同時に見聞きすることができたため,農業にスマート技術を導入するメリットや課題点をより具体的にイメージすることができた。」「女性でも高齢者でも初心者でも,農業への選択がしやすくなるのがスマート農業だと感じた。」「スマート農業への移行は,農業が発展していくために必要な一歩だということが分かった。」などの感想が聞かれました。座学だけでは得ることのできない気づきと理解につながる,貴重な経験となりました。


農林水産省「労働力不足の解消にむけたスマート農業実証」プロジェクト

人手不足が深刻化する品目・地域を対象に,ロボット・AI・IoT等の活用による農作業の自動化などのスマート農業技術を現場に導入・実証し,省力化等の効果を明らかにする取り組みです。ローカル5G通信基盤を活用した高度なスマート農業技術について,シェアリング等の手法も活用しながら,地域での実証を推進します。2020年6月に宮城施設園芸自動化技術コンソーシアムとして,宮城県・加美農業高校・宮城大学が連携し「施設園芸多品目に適応可能な運搬・出荷作業等の自動化技術の実証(課題ID20338239 施)」として委託を受け,農業生産について学ぶ学生等に実習の機会を提供しています。

研究者プロフィール

植物の生理機構を解析し,それに基づいた安全・安心で高品質な園芸作物を高生産する技術の開発を行っています。今年度からは本学の伊吹竜太先生,後藤勲先生とともに,宮城県および宮城県内の農業生産法人と共同で「R3年度スマート農業実証プロジェクト_パプリカスマート商流実現と他社関連携による安定出荷体制の構築」に参画しています。


食産業学群に《生物生産学類》令和 4 年 4 月誕生​​​​​​​ 

今,食を支える農業は変革の時。
農畜水産物生産のイノベーションで食の未来を創造する人材が必要です。
生物生産の確かな知識や技術,そして豊かな知性を身に付けるために,
新生 “生物生産学類” で,バイオサイエンス,植物・動物・水圏生物の生産科学,
環境情報や生産ビジネスなどの多様な分野を幅広く,深く学んでみませんか。

TOP