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24.09.06

7/29坪沼農場で「夏休みに親子で体験!リビングこども大学」を開催しました/食産業学群

食産業学群 生物生産学類は「食の未来」に不可欠な持続可能な食材の生産方法や、美味しさや付加価値、環境負荷低減、スマート農業技術、ビジネスなどさまざまな視点から、食材生産に関する教育・研究を行っています。7月29日、宮城大学食産業学群の坪沼農場で、小学生を対象とした「リビングこども大学『お米食べ比べ&チーズ作り』」を実施しました。

農場体験を通して食べ物について知る『お米食べ比べ&チーズ作り』

今回本学が提供したプログラムは「宮城県で開発されたお米の食べ比べ」と「ウシのミルクを使ったチーズ作り」を通して農業の魅力を体験するプログラムです。お米がどう作られるのか、ミルクからチーズができるまでを知り、地産地消の大切さを学ぶことができます。当日は16組の親子が参加し、プログラム終了後に修了証をお渡ししました。

「お米の食べ比べ」では地産地消の大切さを知ってもらうために、種籾を自動で苗箱に播く機械が動くところをみてもらい、さらに、田植機がどのようにして苗を植えていくのかを実演しました。また、穂から籾を脱穀し、籾殻をむいて玄米を取り出してもらう作業も行いました。種まきに始まり、収穫された稲から毎日食べるご飯までのプロセスを実感してもらう工夫を行いました。

また「チーズ作り」では、ミルクとポッカレモンを使い、ミルクのタンパク質がレモンの酸によって凝固するプロセスを、こどもたち一人一人実際にボールやガーゼを使いながら体験できるようにしました。希望者のみ「動物の扱い方」について講義を受け、乳しぼり体験も実施しました。

今回の担当教員:中村聡教授のコメント

今回は、100件を超える応募があり、各大学のリビングこども大学の企画の中でもかなり多くの応募を頂いたようで、食への関心が高いご家族が多いことを強く実感しました。坪沼農場では、乳牛によるミルクの生産や肉牛の仔牛生産、水稲の生産などをしており、それぞれの生産過程について熟知していますが、農業に直接携わらない子どもから大人までの一般の方は、自分たちが毎日食べている食材について知る機会はほとんどないと思います。今回の大学での農場体験を通じて、あらためて「食」の大切さ、ありがたさなどを感じて頂き、毎日の食事の食材がどこから来ているか、ということにも目を向けてもらえると嬉しいですね。

農業の現場では、生産者の平均年齢が70歳近くで、あと10年もすると農業従事者が今の半分近くにまで減少すると言われており、誰が日本の食料を作るのかという課題に直面しています。今回参加したこどもたちが、お米の食べ比べでご飯のおかわりにうれしそうに行列する姿をみて、私たちの研究、教育の取り組みの重要性を再認識するとともに、食に興味を持ったこどもたちの中から一人でも、将来、食に関する仕事に就いて、私たちの食を少しでも支えてくれるように頑張ってもらえたらと思いました。

今回のお米は、宮城県古川農業試験場で育成された品種です

「お米の食べ比べ」で用意した品種は「ササニシキ」、「ひとめぼれ」、「だて正夢」、「金のいぶき」でした。「ササニシキ」は誕生してから60周年の年で、お寿司屋さんから人気があるお米、「ひとめぼれ」は食味、ねばりなどのバランスがよく、中・外食向けのお米として販売量が日本一のお米です。「だて正夢」はもっちり食感の新品種、「金のいぶき」は胚芽が通常の3倍大きく栄養が豊富で玄米で美味しく食べられる、全国的にも珍しいお米です。ぜひご賞味ください。

※JA全農「うまさにいちずみやぎ米」

※宮城県古川農業試験場における育成品種

開催概要

イベント名 リビングこども大学 農場体験を通して食べ物について知る『お米食べ比べ&チーズ作り』
開催日時 2024年7月29日(月) 8:45~10:30
開催場所 宮城大学 食産業学群附属 坪沼農場 (仙台市太白区坪沼字沼山35-3)
対象 小1~6年生と保護者(年長以上のきょうだいの参加もOK)
参加費 無料
講師 食産業学群 教授 中村 聡、須田 義人
主催 仙台リビング新聞社、宮城大学
スケジュール 8:30受け付け開始 → 8:45~チーズ作り → 9:45~お米食べ比べ

講師(担当教員)プロフィール

LIVING仙台「リビングこども大学」とは

仙台駅前・一番町・泉中央・長町ほか宮城全域の地元・おでかけ情報を発信している仙台リビング新聞社が行う「リビングこども大学」は、小学生と保護者に向けて、実際に大学で教える教員が講義・実習を行うプログラムです。今回は仙台市内の4大学の協力のもと、各大学のキャンパスや関連施設で開催しました。講義・実習後には、学生が実際に利用している講義室や施設などを見学するキャンパスツアーも実施しています。

宮城大学坪沼農場とは

食産業学群の太白キャンパスから8kmほど離れた坪沼地区にある附属農場であり、総面積は約31.4haあります。水田、畑、牧草地、ビニールハウス、牛舎、豚舎、作業保管施設などの生産施設、講義室、厨房などの施設も有しています。

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