新着情報
26.02.13
1/30「おむすびで知る 鳴子の米プロジェクト」を開催しました
2026年1月30日、本学太白キャンパスのディスカバリーコモンズにて、学生向け勉強会「おむすびで知る 鳴子の米プロジェクト ―『鳴子の米プロジェクト』から食と農・地域の未来を考える―」を開催しました。食料や農業をめぐる環境が大きく変化するなかで、大崎市鳴子温泉地域において、CSA(地域支援型農業)による持続可能な農業・農村づくりを目指し、今年で活動20年目を迎える「鳴子の米プロジェクト」の取り組みを題材に、食と農、そして地域の課題を多角的な視点から考える機会とすることを目的として企画したものです。本イベントは、太白キャンパスのディスカバリーコモンズと研究推進・地域未来共創センター、大崎市が連携して開催したもので、事業構想学群の「事業構想特別講義Ⅳ」ともタイアップし、食産業学群および事業構想学群の学生30名が参加しました。

食と農・地域の未来を多様な視点から考える
当日は、大崎市産業経済部世界農業遺産推進監で、NPO法人鳴子の米プロジェクト理事も務める安部祐輝さんより、プロジェクトの歩みや、農業と暮らしを守る地域での取り組みについて講話がありました。続いて、農山漁村文化協会(農文協)の中田めぐみさんから、雑誌や書籍づくりを通じた地域の魅力発信や、食と農を伝える取り組みについて紹介がありました。さらに、事業構想学群の平岡善浩教授から、「食と農の未来を考える —里山の暮らし・景観・まちづくりの視点から—」と題した講話があり、食や農業が地域の風景や文化を形づくってきた背景について、分かりやすく解説されました。





五感で味わい、対話で深める学び
後半は、「鳴子の米プロジェクト」で栽培されている品種「ゆきむすび」のおむすびを味わいながら、学群や学年を超えたグループで意見交換を行いました。おむすびの具材や器・桶などに至るまで、地域の素材や職人の技が生かされていることも紹介され、学生たちは一つのおむすびに込められた物語に触れながら、地域資源を生かした取り組みの意義や、持続可能な地域づくりについて理解を深めるとともに、それぞれの学群の視点から多角的に食と農を考える貴重な機会となりました。
参加した学生からは、「食と地域が密接につながっていることを、実際におむすびを味わえたことで体験的に学ぶことができた。」「“食べ物が風土や景観をつくる”という新しい考え方に出会い、ワクワクした。」「今回の講話で、お米の価格について改めて考えさせられた。」など、本イベントを通して得られた気づきや学びに関して多くの感想が寄せられました。また、「事業構想学群の先生の話を聞き、他学群の学生とのディスカッションをして、異なる視点から学べたことが刺激になった。」「食と農を多角的に考えることができ、宮城大学で学ぶことの良さを再認識できた点にも大きな満足感を感じた。」「将来を考える上で大きな刺激になった。」など意識や行動の変化につながる声も数多く寄せられました。





ディスカバリーコモンズ学生アシスタント
-食産業学群1年 石田奈央さんのコメント
今回のイベントでは、「鳴子の米プロジェクト」のこれまでの取り組みや思いについて詳しく知ることができるとても良い機会でした。そして講話を通してお米の価格などについて考えさせられました。鳴子の「つくり手」と「食べ手」を結ぶ思いを聞き、このプロジェクトが地域でどのような役割を果たしているのかを理解することができたと思います。また、普段は違うキャンパスの事業構想学群の先生の講話も聞き、食産業とは違う視点から学ぶことができ、学群に違いがあっても考え方など、共通する部分があることに気づきました。また、講話を聞いてから実際におむすびを食べることで、鳴子の環境だからこそできる味わいや食感を実感することができました。そして今回学んだことを今後の勉強にも活かしていきたいと思いました。
食産業学群1年 斎藤瑠七さんのコメント
今回の勉強会では、大崎市で20年にわたり地域活性化に取り組む「鳴子の米プロジェクト」について安部様と中田様から伺い、さらに事業構想学群の平岡先生からは「食と建築(景観)」を融合させた興味深い視点を学ぶことができました。特に印象に残っているのは、実際に「鳴子の米」のおむすびを味わいながら行ったディスカッションです。鳴子の山間部に適した独自の品種だというお米は、うるち米ともち米の中間のような「もちもち」とした食感が特徴で、冷めても非常に美味しく感動しました。このおむすびを囲みながら事業構想学群の学生と議論することで、普段とは違う視点からの意見に触れ、より高度で多角的な意見交換ができたと感じています。本イベントを通じ、鳴子という地域が手を取り合い、食と農の未来を守り育てていく熱意を肌で感じることができました。


宮城大学では、対話的・主体的な学びを推進する場として、ラーニング・コモンズを活用した教育活動を積極的に展開しています。太白キャンパスのディスカバリーコモンズでは、学生アシスタント(SA)による企画・運営のイベントが定期的に開催され、学びと交流の拠点として活用されています。本学では今後も、地域と連携した学びの場を積極的に提供し、学生の実践的な学修機会のさらなる充実を図ってまいります。



開催概要
| イベント名 | 「おむすびで知る 鳴子の米プロジェクト ―『鳴子の米プロジェクト』から食と農・地域の未来を考える― |
| 日時 | 2026 年1 月30 日(金)14:30~16:00 |
| 場所 | 宮城大学太白キャンパス(仙台市太白区旗立2-2-1)研究棟1 階ディスカバリーコモンズ |
| 内容 | ○講話1:「鳴子の米プロジェクトの取り組みについて」 ・大崎市 産業経済部 世界農業遺産推進監/NPO 法人鳴子の米プロジェクト理事 安部祐輝 氏 ・農文協(農山漁村文化協会)中田めぐみ 氏(「うかたま」初代編集長) ○講話2:「食と農の未来を考える-里山の暮らし・景観・まちづくりの視点から-」 ・宮城大学 事業構想学群 平岡善浩 教授(建築設計・まちづくり) ○ディスカッション(40 分) ・グループディスカッション(「ゆきむすび」のおむすびの試食を行いながら) ・全体でのまとめ・講評 |
| お問い合わせ先 | 宮城大学事務局広報担当 山﨑 /電話:022-377-8217/ メール:kouhou@myu.ac.jp |
鳴子の米プロジェクトについて
宮城県大崎市の鳴子温泉地域で実践する、地域の農と食、暮らしを守るプロジェクトで、今年で20年目を迎えています。鳴子温泉地域は約1200年前開湯の温泉場で、国内の泉質10種類のうち鳴子には7種類の多様な泉質があります。景気の低迷などにより観光客はこれまでの半分の年間200万人にまで減少していました。また、県境の山間地域でもあり、農業をやめる農家が増え、耕作放棄地が増加し、鳴子温泉の農村風景も失われようとしていました。そこで、山間地の農をあきらめず、鳴子の田んぼや農村風景、暮らしを守るため、地域が一丸となり立ち上げた取り組みが鳴子の米プロジェクトです。 鳴子の米プロジェクトでは、つくり手である農家と食べ手である消費者が向き合い、農と食の大切さを共有できるよう様々な活動に取り組んできました。
ディスカバリーコモンズについて
宮城大学では「キャンパスにもっと学生の居場所を」をモットーに、学習の機会を提供する場として大和・太白キャンパスに4つのコモンズが設けられました。そのうち、ディスカバリーコモンズは, 隣接する図書館を活用しつつ、発表や交流のイベントなど、いろいろな主題について学生同士意見を交わしたりディスカッションをしたりすることで、なにか新しい発見を行うことを目的に、ミーティングスペースとフリースペースを備えた、誰でもアクセスのできる場所です。
研究推進・地域未来共創センター
宮城大学は地域に開かれた大学として、本学の教育や研究の成果を広く地域の方々に還元するため、公開講座を開催しています。講座では、本学教員が健康づくりや、地域の歴史、食品の美味しさ・安全など身近なテーマをわかりやすく講義します。また、企業や地方自治体との連携を深めるためのシンポジウムやセミナーを開催しています。
宮城大学について
1997年に宮城県立宮城大学として開学、2009 年に法人化し、学群・研究科合わせて約 1900 人の学生が在籍しています。「高度な実学に基づき、豊かな人間性、高度な専門性及び確かな実践力を身につけ、グローバルな視点で地域社会の発展に貢献できる人材を育成するとともに、学術・文化の向上と豊かで活力のある地域社会の形成に寄与する」を大学の理念としており、地域社会の発展と社会イノベーションにとって重要な3つの専門領域、地域でのヒューマンケアに関わる看護学群、事業や地域社会、もの・ことをデザインし構築する事業構想学群、食材の生産から加工・供給に至る食システム全体を考えて食の未来を開拓する食産業学群を擁しています。

