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25.07.10
7/4大和キャンパスで六限の図書館Vol.27「米・米・米——ニュースフィルムで見る1950〜70年代の宮城の稲作」を開催しました/学術情報センター
学術情報センター主催の「六限の図書館」は、図書館が地域に開かれた新たな発見と出会いの場となるよう、学群を横断するテーマで様々なゲストを招いたトークや上映、展示などを行う企画です。時間割にない「六限目」では、普段の講義や演習とはひと味違う知的体験が得られます。27回目となる「六限の図書館」は、話題になっている「米」をテーマに、宮城県図書館が所蔵する貴重な古いニュースフィルムを上映しました。
<関連>khb東日本放送でご紹介いただきました。
貴重なニュースフィルムを見ながら学生や地域住民が議論を交わす 宮城大学
ニュースフィルムで見る宮城の稲作/宮城県政ニュース2本の他「みのり—ふるさと農業」を上映、1950〜70年代の変化と、現在にも通じる稲作の状況をともに考える
今回の六限の図書館は、ゲスト・コメンテーターとして食産業学群の鳥羽大陽准教授が参加。鳥羽准教授は、植物発生遺伝学・育種学・作物形態学を専門分野とし、田植え・稲刈り実習も指導しています。大和・太白両キャンパスの学生・教職員・一般の来場者が、それぞれの分野をこえて、日本の歴史や文化、政治に深く関わってきた米・地元宮城の米・稲作について考える時間となりました。
今回の六限の図書館では、下記の宮城県図書館所蔵の16ミリフィルムを上映しました。
宮城県政ニュース No.28「宮城米」(19分/1958年)
1958年(昭和33年)の宮城県政ニュース。戦後の復興期から経済発展の時代にさしかかるなか、商品としての品質向上を目指す時代。当時東京へ最も多く米を供給していたのが宮城であった。石巻や鹿島台など、宮城県内を丁寧に取材した映画。
宮城県政ニュース No.47「のびゆく農業」(10分/1962年)
1962年(昭和37年)の宮城県政ニュース。宮城県の最大の生産物である米だけでなく、大根やこんにゃく、果物まで県内各地の農業を紹介している。現在の太白キャンパスに程近い坪沼の大八山での酪農の様子がおさめられていることも貴重。
「みのり—ふるさと農業」(10分/1975年)
1975年(昭和50年)に宮城県がつくった映画。カラー、シネマスコープサイズ(横長の画面)で撮影され、ドラマ仕立ての本格的な作品となっている。小野田町(現在の加美町)の一家を主人公とした、当時の米づくりと農村の様子が描かれている。
イベントを終えて、企画の中心となった小川直人特任准教授は「このところ何かと話題の《米》について、歴史的にも貴重ですし、現在の宮城の農業・地域の課題を知る上でもユニークな視点を与えてくれる映画でした。それをフィルムで、それも、学内の専門家も交えてみんなで見られたのは、《六限の図書館》らしい時間でしたね。また、今回の3作品は大和キャンパス隣の宮城県図書館から提供いただきましたが、このほかにも地域を知る資料をたくさん所蔵しています。これで興味を持った方は、ぜひ宮城県図書館にも足を運んでほしいと思います。」とコメントしています。
開催概要
イベント名 | 六限の図書館Vol.27「米・米・米——ニュースフィルムで見る1950〜70年代の宮城の稲作」 |
開催日時 | 2025年7月4日(金)18:00-19:30 |
開催場所 | 宮城大学 大和キャンパス図書館 |
ゲスト・コメンテーター | 鳥羽大陽(食産業学群 准教授) |
入場料 | 無料/直接会場へ(学外の方も参加できます) |
主催 | 宮城大学学術情報センター |
協力 | 宮城県図書館 |
学術情報センター
学術情報センターは、書籍や研究論文、データベースなど様々な「学術情報」の収集・提供を通じて本学の教育・研究支援に取り組むとともに、それらの成果の発信を担う機関です。大和キャンパスと太白キャンパスの2つの図書館を所管し、本学の研究成果を電子的に保管・公開するための学術機関リポジトリの運営も行っています。また、『宮城大学研究ジャーナル』などの出版活動、館内・インターネット上での文化事業等を通じて、電子化の時代に即しつつ、多様化する学びに不可欠な知的拠点を目指しています。