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25.12.12

10/22「餃子で旅する東北の味~食べて学んで地産地消~」を実施/太白ディスカバリーコモンズ

宮城大学では、対話的かつ主体的な深い学び(アクティブ・ラーニング)に授業以外の時間を利用して取り組む空間としてラーニング・コモンズが整備されています。そのうち、太白の図書館に隣接するディスカバリーコモンズでは、学生アシスタント(SA)によるいくつかのイベントが開催されています。10月22日、農林水産省東北農政局とのコラボ企画として「餃子で旅する東北の味~食べて学んで地産地消~」を開催しました。

「地産地消」とは何か?餃子を通してその概念を学び理解する

農林水産省では、「ニッポンフードシフト」の取り組みとして、Z世代と言われる30歳以下の若者をターゲットに「食」や「農」に関する情報発信・共有を行っています。イベント当日は、食産業学群の学生14名と東北農政局30歳以下の職員6名が参加、学生アシスタント(SA)が考案したオリジナル企画と、学生と東北農政局職員とのディスカッションを通じて、地産地消の知見を深めました。

地産地消とは、国内の地域で生産された農林水産物をその地域内で消費する(食べる・買う)取り組みです 。これにより、新鮮で安全性の高い食材が提供され、地域経済の活性化や伝統的な食文化の保全につながります。東北農政局の角田尋紅氏による講話では、地産地消のメリットやデメリット、地産地消を推進するための政策についての説明や、地域固有の産品を知的財産として保護する地理的表示(GI)保護制度概要についての説明がありました。

次に、東北6県の食材をテーマに、楽しみながら地産地消を学べるプログラムを実施。まず、各県の特産品や生産量、食文化に関するクイズに挑戦し、東北ならではの食材の魅力を再発見しました。正解数が1番多かったグループには、宮城大学で作られた新米がプレゼントされました。

その後、青森県産のりんごジュース、秋田県産のいぶりがっこ、岩手県産のめかぶ、山形県産のだし、宮城県産のせり、福島県産の桃ピューレを使った “ご当地タレ”を作り、餃子につけて試食しました。グループごとに食材の味や調味料との相性を確かめながら、地域食材の活かし方について意見交換を行いました。

中でも参加者に人気だったのは、山形県産の「だし」をバジルやオリーブオイルでアレンジしたイタリアン風のタレで、これまで食べたことのない独創性と意外性のある一品となりました。この他にも、秋田県の「いぶりがっこ」×マヨネーズ、宮城県産の「せり」×香味ポン酢のタレも好評で、東北食材の幅広いアレンジの可能性が感じられる結果となりました。

本イベントは、調理体験とディスカッションを通して、日々の食選択に地域の食材を取り入れる視点や食を通じた地域理解が深まる内容となりました。

開催概要

イベント名

餃子で旅する東北の味~食べて学んで地産地消~

日時 2025年10月22日(水) 12:05ー12:45
場所

宮城大学 太白キャンパス 南研究棟1階ディスカバリーコモンズ

(宮城県仙台市太白区旗立2-2-1)
企画・主催 宮城大学太白ディスカバリーコモンズ
参加学生-早坂思美さんのコメント

東北6県それぞれの特産品を使った餃子のタレを試食し、地域の魅力を改めて感じることができました。実際に味わうことで地産地消の大切さをより身近に感じ「この美味しさをどう広められるか」を考える良いきっかけになりました。グループワークを通して意見を出し合う中で、地域課題の解決に向けて協力し合う大切さを実感しました。また、農政局の方々と一緒に考える貴重な機会となり、地産地消について深く考えることができました。今回のイベントは、そうした意識を高めるきっかけとなる充実した時間でした。

学生アシスタント-吉田胡春さんのコメント

今回の企画では、地産地消を身近に感じてほしいという思いから、東北6県の食材を使った“餃子のタレ作り”体験型イベントを企画しました。クイズや試食を通して食材の魅力を知ってもらいその後の調理やディスカッションでは、学生同士が楽しみながら意見交換する様子を見ることができとても嬉しく感じました。東北農政局の皆様からも多くの学びをいただき企画を一緒に作り上げる貴重な経験となりました。今回のイベントを通して、地産地消を自分ごととして考えるきっかけを提供できたのではないかと思います。

東北農政局-冨樫沙瑛さんのコメント

東北6県の特産品を使ったオリジナル餃子タレの調理では、クイズなどを交え、和気あいあいと楽しみながら取り組んでいる姿が印象的でした。素材を生かしたユニークなタレが完成し、普段の食事に地産地消を取り入れることの第1歩となったのではないでしょうか。また、ディスカッションでは、「地産地消の促進のためにできること」をテーマに、地産地消のメリットだけでなく、デメリットや課題にも着目し、学生ならではの視点での意見が多く見受けられ、大変感心しました。本イベントが、今後の食材選択や消費行動において地場産品を選ぶことのきっかけとなることを期待しています。

ニッポンフードシフトについて

農林水産省では、食と農のつながりの深化に着目した新たな国民運動を実施しています。「食」について考えることは、これからの社会を考えること、人の生き方を考えること。今こそ、変えるべきは変え、守るべきは守り、新しい挑戦を応援しながら、この時代にふさわしい日本の「食」のあり方を考える機会ではないでしょうか。消費者、生産者、食品関連事業者、日本の「食」を支えるあらゆる人々と行政が一体となって、考え、議論し、行動する国民運動が「ニッポンフードシフト」です。農林水産省-東北農政局は、宮城県仙台市にある農林水産省の地方支分部局で、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の東北6県を管轄しています。

ディスカバリーコモンズとは

宮城大学では「キャンパスにもっと学生の居場所を」をモットーに、学習の機会を提供する場として大和・太白キャンパスに4つのコモンズが設けられました。そのうち、ディスカバリーコモンズは, 隣接する図書館を活用しつつ、発表や交流のイベントなど、いろいろな主題について学生同士意見を交わしたりディスカッションをしたりすることで、なにか新しい発見を行うことを目的に、ミーティングスペースとフリースペースを備えた、誰でもアクセスのできる場所です。

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