事例紹介
本学の教員が有する研究シーズを活用した各種事業についてご紹介します。
受託研究・共同研究・受託事業・連携事業では、企業や自治体、各種団体等から受けた相談に対し、当センターのコーディネーターが課題の解決に適した本学教員とのマッチングを行い、契約や進捗管理を行います。
受託研究・共同研究
研究シーズを高めるために外部資金を獲得して研究を行います。外部資金には政府系の団体や財団等からの競争的資金と企業から提供を受ける資金があり、大学間や産学官連携等により取り組みます。企業との産学連携では製品・サービスの開発などが、自治体との連携では地域課題の解決に向けた研究開発などがテーマとなります。
JST 共創の場形成支援プログラム「海山里のつながりが育む自然資源で作るカーボン・サーキュラー・エコノミー拠点」
地方でカーボンニュートラルを達成するために、地域資源を活用して経済を活性化しながらネガティブエミッションや未利用資源の再資源化・高度化に取り組むことが重要です。フィールドである南三陸町は分水嶺で海山里がつながっており、資源の循環による藻場の再生などを社会実装し、持続可能な「ひと・なりわい・まちづくり」を目指します。
ペーパースラッジ灰の有効活用策に関する検討
古紙を原料とした再生紙の製造を営む上山製紙株式会社(岩手県一関市)からの依頼を受け、同社が排出する紙汚泥(ペーパースラッジ)を焼却した灰の有効活用策について検討するため、食産業学群の北辻教授の指導の下、建設会社や仲介者である金融機関を構成員とした検討会を構成し軟弱土に対する PS 灰の硬化剤利用の検証、緑化基盤材としての活用に関する研究等を行っています。
受託事業・連携事業
主に自治体による施策検討やプロジェクトの企画・実施に関する事業を受託し、学内の教員や学生との共創をコーディネートし、地域課題の解決を目指します。連携事業では、主に連携協定を締結している企業・自治体等と連携して、イベントの企画・開催や人材育成の事業を行います。
仙台市消防局とのプロジェクト
(学生と連携した防火防災等予防啓発事業)
仙台市消防局からの依頼を受けて、学生による防火防災等の予防啓発に向けた作品の企画・制作および大型商業施設での展示を行い、多くの市民に火災予防の普及啓発と防火防災意識の向上を図る事業に取り組みました。プロジェクトの実施にあたり、コーディネーターが学内外のステークホルダーとの調整と運営支援を行いました。
農林水産業みらいプロジェクト
名取市閖上漁港で水揚げされる「閖上赤貝」の資源保護とブランド力向上を目的として、閖上赤貝組合、水産加工組合、名取市、東北大学、宮城県、宮城県漁業協同組合、国立研究開発法人水産研究・教育機構などをはじめとした産学官民が連携し、非破壊で赤貝の身色を識別・選別する技術開発、および赤貝の種苗簡便生産システムの構築に取り組んでいます。
公開講座・セミナー・シンポジウム
本学は、看護学群・事業構想学群・食産業学群・基盤教育群の 3 つの学群と1つの群から構成されています。毎年それぞれの群から提供された研究シーズを活用し、地域の皆さまに教育や研究の成果を広く公開しています。近年ではオンライン公開講座として本学の研究シーズを通年ウェブ配信するとともに、研究・共創フォーラムを開催し、シーズの発信を行っています。
公開講座
研究シーズを発信するオンライン公開講座や、学群ごとの公開講座を開催しています。看護学群では、本学と連携協定を締結している独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)仙台病院との共同開催により、令和4年度は、認知症や糖尿病について、令和5年度は、足や歩き方の見直しなど、病気への備えや健康づくりなどといった様々なことをテーマとして、同病院の認定看護師や、本学の教員による体験型講座や講義を実施しました。
自治体向けセミナー
本セミナーは , 多くの自治体が抱える共通の政策課題をテーマとして取り上げ、毎年開催しています。宮城大学が持つ知見や経験 , ネットワークを活かして , 自治体職員の皆さんが実務に役立つ知識や手法を学ぶとともに、自治体職員同士の交流の機会となることを目的としています。
研究・共創フォーラム
本学の研究シーズや地域との連携事業等の成果を学外に発信し、様々なステークホルダーとの共創の可能性を広げ、更なる地域貢献の機会を創出することを目的としています。
令和 5 年度はハイフレックス方式により開催しました。3 年目となる今回の開催では、県内外から過去最高となる多数の参加があり、会場やオンラインで参加された方から多くの質問や意見が出され、活発な議論が行われました。