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23.08.11
7/16学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2023に薄井助教・日渡教授・笠原教授・須田教授が出展しました/事業構想学群・食産業学群
7月16日(日)に東北大学川内キャンパスで行われた学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2023に事業構想学群から薄井洋子助教、食産業学群から日渡祐二教授、笠原紳教授、須田義人教授がそれぞれの取り組みを出展、各回のプログラムはいずれも満員を記録し大盛況のイベントとなりました。たくさんのご来場ありがとうございました。
科学や技術の"プロセス"を子どもから大人まで五感で感じられる場
『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』とは、「学都」として知られる仙台・宮城の地において、2007年から毎年開催している体験型・対話型の科学イベントです。今年度はのべ150団体が参加し、出展プログラムは113プログラム(講座型46体験型57)、来場合計は8,828人となりました。本イベントは宮城大学も協賛しています。
4つの出展概要と担当教員のご紹介
ドローン撮影に挑戦しよう!(講座プログラム型)
本学では、AI・ロボット等の活用がさらに進む未来の社会像を構成しうる人材の育成を目指しています。ドローンで撮影された映像や写真を見たことがあると思いますが、ドローンによる撮影は災害の様子を記録したり、人が行けないところにまで飛んで行って撮影できたり様々な活用が期待されています。ドローン撮影に挑戦しよう!の講座では、小型のドローンを使って障害物を避けながら写真撮影を行うドローン体験を実施しました。
参加者の皆さんには、リモコン操作で「曲がり道を抜けてヒントが書いてある紙を撮影し帰還。仲間が撮ったヒントと合わせてクイズに答える。」というミッションに挑戦してもらいました。どうすれば目的地にたどり着くことができるのか、またどうすれば綺麗な写真が撮れるのかを考えたり、参加者同士で助け合ったりしながら全員が無事ミッションを達成することができました。また、普通に写真を撮る場合とどう違うのか、ドローンならではの撮影はできないのか参加者の皆さんに考えてもらいました。最後に、参加者の皆さんからは「楽しかった」、「また参加したい」、「ドローンの仕組みが分かってためになった」等といった意見が多く聞かれました。
※講座型・事前申込制 各回10名3回転、30人満員
・薄井 洋子(うすい ようこ):事業構想学群 助教
ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を使った学習者の学びの支援について研究しています。最近は、モーションキャプチャによる身体動作のデータや、様々な三次元データをCG(Computer Graphics:コンピュータ・グラフィックス)やVR(Virtual Reality:仮想現実)へ応用することによる学びについての研究を行っています。
植物から作られる成分や食品を味わい、科学しよう!(講座プログラム型)
私たちにとって身近な、お米や海苔(のり)は、植物からできた食べ物です。お米はイネを育てて収穫しますが、海苔はどのような植物からできるのでしょうか? 宮城で作ったお米や海苔を実際に味わいながら、食品となる植物を調べることで植物独自の性質や機能開発を学びます。
講座では、宮城県で開発されたコメの品種(ひとめぼれ、だて正夢、金のいぶき)や宮城県沿岸で養殖されている海苔(みちのく寒流海苔)、また植物由来の多糖類成分で作ったゼリーを用いて、参加者が食べ比べを行いながら植物成分による食味の違いを実感しました。また実際に顕微鏡で植物細胞を観察して、植物が持つ独自の性質や研究室で取り組んでいる植物科学研究に関する知識を深めました。
※講座型・事前申込制 各回20名3回転、60人満員
・日渡 祐二(ひわたし ゆうじ):食産業学群 教授
植物分子遺伝学、植物細胞生理学、発生進化学を専門分野として、植物有用形質の制御メカニズムを明らかにする基礎研究を行っています。また、ゲノムエンジニアリングの手法を用いた分子育種の技術開発も取り組んでいます。
食べ物にかかわる、いろんな生き物を見てみよう!(体験ブース型)
みそ、しょうゆ、パン、ヨーグルトやなっとうなど、目に見えない小さな生き物たちが作ってくれる食べ物をテーマとしています。「えっ、これってカビじゃないの!?」なんて言わないでください。こうした小さな生き物たちは、おいしさを生み出す、すごい力をもっているんです。食べておなかに入れると、かぜをひかない強い体にしてくれるものもいます。
体験ブースでは、参加者が顕微鏡で酵母、麹(こうじ)菌や乳酸菌などを観察し、発酵食品と微生物の関わりについて学びました。また、宮城県の海でとれたウニやホヤを生きたまま展示し、そして実際に手にとって触ったりしました。
※体験型・随時参加
・笠原 紳(かさはら しん):食産業学群 教授
微生物生化学、生物工学を専門分野として、微生物機能を利用した環境制御・修復技術の開発、未利用生物資源、特に糖質資源の高度利用法の開発に取り組んでいます。
「仙台牛」の美味しさの秘密を知ろう! (講座プログラム型)
日本人が歴史的に好んで食してきた霜降り和牛肉は、世界に類を見ない牛肉として海外からも注目されています。宮城県は、牛肉の最高ランクにある「仙台牛」を生産しています。牛肉の美味しさを知るには、脂肪がどのような質で、筋肉の柔らかさがどの程度かが重要なポイントになります。
脂肪融点の違いから仙台牛がいかにジューシーであるかを知ってもらうために、二本の毛細管を使って仙台牛と外国産牛の脂肪組織を詰めて、手の体温をつかって同時に温めてもらい、仙台牛の方が明らかに滑り落ちる速度は速いことを確認してもらいました。また、口の中の前歯の動きを模したテンシプレッサーを使って、明らかに仙台牛の方が外国産牛よりも柔らかいことも確認してもらいました。そして、仙台牛の殆どが、たった一頭の雄牛(「茂重波」号)の子孫たちであることを紹介しました。
講座型・事前申込制 各回10名6回転、60人満員
・須田 義人(すだ よしひと):食産業学群 教授
動物の能力や食肉の美味しさを人にとって望ましい方向に遺伝的に改良する研究を行っています。また、ウシやブタの腸管免疫機能を調節する分子メカニズムに関する研究、哺乳動物の妊娠と着床免疫に関する研究、機能性乳酸菌の探索と動物飼料への応用研究の成果を国際学術論文として多く報告しています。
開催概要
名称 | 学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ 2023 |
日時 | 2023年7月16日(日)9:00~16:00 |
会場 | 東北大学川内北キャンパス講義棟(980-0862 宮城県仙台市青葉区川内41) |
来場対象 | こどもからおとなまでどなたでも |
入場料 | 無料 |
主催 | 特定非営利活動法人 natural science (2007年6月設立) ※宮城大学は本イベントに協賛しています。 |
お問い合わせ | 980-0023仙台市青葉区北目町4-7 HSGビル7階 電話:022-721-2035、メール:info(a)natural-science.or.jp ※メールの際は(a)を@に変えてご利用ください。 |
研究推進・地域未来共創センター
企業や地方自治体・機関・団体のニーズや課題に対して、研究推進・地域未来共創センターは宮城大学の持つ多彩な人材・研究・技術・ノウハウなどを活かしながら、イノベーションや活性化の解決策を生み出していきます。そして、地域産業の発展や魅力的な地域づくりなど地域の可能性を広げるために、従来の手法や領域にとどまることなく、さまざまな分野で共創し、宮城大学のミッションの一つである地域社会への貢献を目指します。