2018年度(平成30年度)9月
宮城大学卒業証書・学位記授与式式辞
本日は、平成30年度宮城大学9月卒業証書・学位記授与式を迎えました。本日をもって晴れて宮城大学の学士課程を終え、次のステージに進む卒業生の皆さん1人ひとりに敬意を表し、お祝いを申し上げます。
あなたたちが宮城大学に在学した期間は、東日本大震災からの復興の槌音とともにあったのではないかと思います。今振り返ると東北地方における復興は、年々力強くなってきています。村井宮城県知事は、昨年の知事選挙において、4期目の期間を復興の総仕上げと位置づけ、今、これに取り組んでおられます。これまで、あなたたちもそれぞれ、外部に見える形であるか内面にとどまるものであるか、これを問わず、何らかの形で復興に関わり、貢献してきたのでありましょう。そして、その過程を通じていくつもの成長の機会を得たと思います。こうやって、東北地方の復興は一歩一歩進展してきたのですが、復興を果たして終わりというものではありません。世界はどんどん変化していっています。さらなる成長に向かわなければ、すぐに世界に取り残されてしまいます。これから社会に出る皆さんは、新たな社会作りの人財として活躍されんことを祈念するものです。
最近急激に、企業活動に人工知能(AI)を取り入れる動きがニュースに取り上げられるようになっています。そして、AIの導入によって、これからの職場が大きく変化していくことが当然視されるようになってきています。それによって引き起こされるこれからの変化に、皆さんも遭遇することになるものと思われます。そういった中で、引き続き働いていくためには、新たな知識を常に取り入れていくことが求められます。
大学の課程の修了は、人生の節目ではあっても、勉学からの卒業というものではありません。むしろ、生涯続く、新たな知識の獲得と創造のスタートラインに立ったというべきものであると思います。
あなたたちが、宮城大学の生活で得たものを糧に、これからかけがえのない人生を開拓し、華やかな人生とならんことを祈念して、卒業の式辞といたします。
卒業おめでとうございます。
平成30年9月19日
宮城大学学長
川上 伸昭