理事長・学長メッセージ

新たな時代を開拓する,人材育成の拠点として

宮城大学は開学から 25 年を迎えました。本学はソフト化する日本経済と多様化する保健医療福祉の課題を見越し,将来不足する人材を補うことを念頭に作られた大学ですが,この 25 年間で第三次産業の従事者は 2 割以上増大し,また,国の生存に不可欠な農業への従事者の高齢化によって今や 60 歳以上の割合が 6 割を超えるという中で,本学は今後の社会を担う高度な知識・技能を持った人材の供給に役割を果たしてきました。他方,新型コロナウイルス感染症の蔓延がこれからの日本社会に対して,感染症にも対応できる総合的な医療体制の構築,分散型国土形成の推進,デジタル化の加速,持続的な発展に不可欠なゼロカーボン社会への転換というさらなる変革を求めており,それに適応できる人材を育てていくことも求められています。

農業などの第一次産業もこの動きと無縁ではありません。農山漁村の高齢化と食料生産能力の減退への対応は待ったなしで,持続可能な第一次産業への変革が急務です。このため,食産業学群では 2022 年度から食資源開発学類を生
物生産学類に改組しました。ここでは,第一次産業を再び基幹産業として飛躍させる人材となるよう,スマート化,食農ビジネス,ゲノム育種など新しい視点を取り入れた学際的で柔軟な学びができる新プログラムを導入していきます。

宮城大学は,開学以来,実学を尊重し,実践的な教育を行うことを信条として,これからの社会で即戦力として通用し,社会環境の変化に対応できる能力を持った挑戦意欲旺盛な人材の育成に取り組んできた大学です。今新たな社会変革が予想される中で,本学は 2022 年度から従来のカリキュラムをさらに充実させた新しいカリキュラムの導入を開始しました。新カリキュラムでは,将来を見通して学び続けることのできる基礎力を養う基盤教育を充実すること,基盤教育から専門教育への連続性を高めること,社会の変革に沿ったより高度で実践的な専門教育の展開を図ることとしています。また,その中では,AI やデータサイエンスへの対応力の拡大や地域に根づいた人材育成を強化するカリキュラムも導入します。

今やどの産業も急激な変革が余儀なくされ,今日の事業を漫然と継続していくだけでは組織の維持は困難と言えます。このため,新たな仕事をデザインし開拓していく精神を持った人材が求められます。2020 年に完成したデザイン研究棟は,全ての学生にデザイン思考を身につけてもらいたいと願い,その中核となることを企図して運営をしています。

本学は,新カリキュラムの導入にとどまらず,引き続き社会の転換を見据えた質の高い教育研究を進め,これからの社会に求められる人材の育成に努めています。

理事長兼学長 川上伸昭


略歴

川上 伸昭(KAWAKAMI Nobuaki)

昭和31年生まれ。東京生まれの仙台育ち。
北海道大学大学院工学研究科修士課程修了

昭和56年科学技術庁入庁。在オーストラリア日本国大使館一等書記官,文部科学省研究振興局基礎基盤研究課長,(独)科学技術振興機構理事,文部科学省科学技術・学術政策局長,同科学技術・学術政策研究所長などを経て,平成29年4月から宮城大学理事長兼学長に就任


式辞・メッセージ一覧

2022年度(令和4年度)

2021年度(令和3年度)

2020年度(令和2年度)

2019年度(平成31年度・令和元年度)

2018年度(平成30年度)

2017年度(平成29年度)

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