新着情報
25.01.06
2025年(令和7年) 年頭挨拶(2025年1月6日)
新年明けましておめでとうございます。謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
宮城大学は、1997 年の開学以来、実学、すなわち実社会で役立つ知識、考え方を尊重し、客観性と合理性をもって社会課題を探求し、解決しうる人材を育成することをミッションとしてきた大学です。本学のミッションは、我が国を含めた世界各国、そして地球全体が、先行きを見通せない、混沌とした状況となった現在、我が国の科学技術レベルの維持向上、そして経済的苦境の克服を希求する上で、まさに大学教育へ期待されているところに他なりません。そのため本学に対しても、設立者である宮城県をはじめ本学を取り巻く全てのステークホルダーの皆様から、ミッションのなお一層の具現化、達成への期待が寄せられています。
そこで本学では、時代の変化に伴う高等教育への社会ニーズの変化、特に地域社会からのニーズに対応すべく、教育プログラム等の再構築に取り組んでいます。これらにおいては、建学の精神に則りつつ、実社会、すなわち地域社会や地元の企業、事業体の活性化など、私たちのリアルな生活の場での課題をターゲットとした教育研究、人材育成に、より特化、より先鋭化することを目指しています。宮城大学らしさを、より前面に打ち出し、強調します。
また、学士教育のみではなく、大学院教育、そして社会人を対象としたリカレント教育、さらには高校生を中心に小中高生までを対象とした入学前教育まで、「生涯を通しての学び」を構築し、その視座から入学者選抜をも含めた大学教育を見つめ直していくことを視野に入れています。すでに、DX並びに遠隔看護に関するリカレント教育や、課題探求、DXをテーマとした高校生への入学前教育は試行済みであり、また、リカレント教育の視点からの大学院教育プログラムなども設計済であり、これらを基盤として、大学教育の在り方の新たなモデル構築、そして前述した人材育成へ挑戦したいと思っています。
2025年の干支は、乙巳(きのと・み)だそうです。十干の乙、十二支での巳の年で、色々な解説から私なりに理解するところは、「困難があって紆余曲折しながらも、努力しながらしなやかに進み、物事を安定させていく年」となります。また、「昨年までの混沌とした状況、閉塞した状況が一気に劇的に変革する年」とも言われます。まさに宮城大学における2025年の展開を暗示しているようです。実際に、2024年には教職員の皆様には入試、教育の改革に向けて深く検討をしていただき、意見集約に多大なる努力をしていただいたところでした。今年は、これらが一気に表出する年となります。
宮城大学は、2027年に開学30周年を迎えます。2025年は、30周年からの本学の新たなスタートへ向けての助走開始の年となります。教職員一同、学生の学業、生活を最優先とし、地域社会と密着した教育研究を継続しながら、改革へ向けての準備作業を着々と積み上げて行きます。
学生の皆様、教職員の方々、ご父兄の皆様、同窓生の皆様、そして自治体、企業、地域のステークホルダーの方々、今年も本学の活動、運営に変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願いいたします。
最後に、皆様にとりまして、この一年、希望に満ちた飛躍の年となることを祈念しまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
宮城大学長 佐々木 啓一