新年のご挨拶

皆様、新年あけましておめでとうございます。

新型コロナウイルス感染症により、世界のあらゆる地域が非日常に置かれることになってからすでに2年近くが経過しますが、ワクチンや治療薬の開発・導入も進みつつあり、少しずつ明るい光が見えてきているものと信じ、本年が昨年より希望の持てる明るいものであることを願っています。

さて、宮城大学は、本年、開学から25周年を迎えます。本学はソフト化する日本経済と多様化する保健医療福祉の課題を見越し、将来不足する人材を補うことを念頭に作られた大学ですが、この25年間で第三次産業の従事者は2割以上増大し、また、国の生存に不可欠な農業への従事者の高齢化が進展し今や60歳以上の割合が6割を超えるという中で、本学は今後の社会を担う高度な知識・技能を持った人材の供給に役割を果たしてまいりました。

他方、日本のこれからを展望すると、少子高齢化による労働力不足が懸念されている中にあっても人材の流動性はいまだ低く、新産業への転換の足かせになっています。現在、世界はコロナ後を見据えた大転換に突き進んでおり、日本がそこから距離を置くということにはなりません。したがってこのような変革に耐える力を身につけることが大学教育において重要になっています。そこで、本学は、本年4月から従来のカリキュラムをさらに充実させた新しいカリキュラムを導入します。新カリキュラムでは、これからの変革する社会を生き抜くため、将来を見通して学び続けることのできる基礎力を養う基盤教育を充実すること、基盤教育から専門教育への連続性を高めること、社会の変革に沿ったより高度で実践的な専門教育の展開を図ることとしています。

本学は、この新カリキュラムの導入にとどまらず、引き続き社会の転換を見据えた質の高い教育研究を進め、これからの社会に求められる人材の育成に努めてまいります。

皆様におかれましては、本年も昨年に増して本学へのご支援ご鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。

令和4年元旦
宮城大学理事長・学長
川上 伸昭

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