理事長・学長 就任のご挨拶

令和5年4月1日に公立大学法人宮城大学理事長に就任した佐野好昭、宮城大学長に就任した佐々木啓一の就任にあたってのご挨拶を掲載しております。

公立大学法人宮城大学理事長就任のご挨拶

4月1日付けで公立大学法人宮城大学理事長に就任した佐野好昭です。

さて、宮城大学は、平成21年4月に公立大学法人化してから理事長が学長を兼ねる「理事長・学長一体型」の体制で運営してきましたが、この4月から理事長と学長を分離しました。

これは、少子化が進展する中で、大学経営・教育研究の両面で更なる充実強化を図り、これまで以上に若者に選ばれ、地域に貢献できる大学を目指して行こうとするものです。

佐々木啓一学長と連携しながら、法人の安定的な経営に取り組んでまいります。

今、社会は、地球の温暖化による気候変動、新型コロナウィルス、AI技術の急激な進化、少子高齢化による労働人口の減少など激動の時代にあります。

こういった社会の急激な変化にも対応できる人材を育成し、学術・文化の向上と豊かで活力のある地域社会の形成に寄与できる大学であり続けるための環境を整備してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和5年4月1日
公立大学法人宮城大学
理事長 佐野 好昭


略歴

佐野 好昭(SANO Yoshiaki)

昭和58年3月 東北大学法学部卒業
昭和58年4月 宮城県に採用
平成25年4月 宮城県大河原地方振興事務所長
平成26年4月 宮城県環境生活部長
平成29年4月 宮城県総務部長
平成30年4月 宮城県副知事
令和04年4月 公立大学法人宮城大学副理事長
令和05年4月 公立大学法人宮城大学理事長


宮城大学長就任のご挨拶

私は、宮城大学が建学以来築いてきた地域社会との深い関りと、この大学の教育研究の方向性と内容、そして社会と連携した様々な活動に大きな魅力と可能性を感じ、学長に就任させていただきました。宮城大学には、地方創生、そして地域から発信する日本社会の再生の拠点となり得る高いポテンシャルがあるものと期待をしています。

世界は今、地球温暖化や生物多様性の減少、さらに新型感染症によるパンデミックなど地球規模での課題に直面しています。ここにウクライナなどでの紛争、それに引き続くエネルギー危機が、混乱に拍車をかけています。そのため持続可能でレジリエントな社会の構築へ向け、カーボンニュートラルやネイチャーポジティブをはじめとするSDGsの推進、さらにこれらを効率的に進める上で欠かせないデジタルトランスフォーメーション(DX)が待ったなしの社会課題となっています。

ここで重要なことは、これら課題は、国レベルだけで解決できるものではなく、スマートシティやデジタル田園都市国家構想に象徴されるよう、地方自治体やさらに小さな地域単位で取り組むべき課題であるということです。しかし、我が国の対応は各国から大きく遅れており、とりわけ地域での活動に取り組める人材が不足しています。ここに宮城大学の存在価値を見出すことができます。

本学の擁する3つの専門領域、すなわち事業や地域社会、さらにものづくり・ことづくりをデザインし構築する事業構想学群、食材の生産から加工、さらに供給に至る食システム全体から食の未来を開拓する食産業学群、さらに地域でのヒューマンケアに関わる看護学群は、地域課題からの解決にとって重要な部分を担っています。

本学の教員は、課題に直結した多様な研究と社会との共創活動、そしてこれら活動を基盤とした教育を行っています。ウニや赤貝など地域特産水産物の養殖、加工や、イチゴなどの農作物の生産や輸送など食に関する活動、いろいろなレベルでの街づくり、コミュニティ活動、これからの都市集中型の超高齢社会で必要とされるテレナーシングに関するリカレント教育など、枚挙に暇がありません。一つ一つの活動は現時点ではそれほど大規模ではなく、派手さもありませんが、社会にとって重要であり、今まさに社会実装が求められている活動です。

私は、これら活動を社会からの理解と様々な支援を得ながら推進するため、私自身のこれまでの知識と経験を活かしながら、先生方、学生諸君とともに歩みたいと思っています。そして、宮城大学のこのような教育研究、活動を地域社会に浸透させ、宮城大学ブランドをしっかりと根付かせ、さらに全国に発信したいと思っています。実学に基づく人材育成は、本学の建学の理念ではありますが、これこそが今の社会に求められていることです。私は、その具現化に力を尽くします。よろしくお願いします。

令和5年4月1日
宮城大学長
佐々木 啓一


略歴

佐々木 啓一(SASAKI Keiichi)

昭和60年3月 東北大学大学院歯学研究科歯科学専攻修了 博士(歯学)取得
平成12年2月 東北大学教授(歯学部)
平成12年4月 東北大学大学院教授(歯学研究科)
平成22年4月 国立大学法人東北大学大学院歯学研究科長・歯学部長
令和02年4月 国立大学法人東北大学副理事(事業創造担当)、共創戦略センター長
令和02年9月 国立大学法人東北大学副学長(共創戦略担当)
令和03年4月 国立大学法人東北大学理事・副学長(共創戦略・復興新生担当)グリーン未来創造機構長
令和03年7月 国立大学法人東北大学福島復興支援室長
令和05年4月 公立大学法人宮城大学学長兼副理事長


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