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22.04.03

4/3、2022年度(令和4年度)入学式を行いました

2022年度(令和4年度)宮城大学入学式を4月3日(日曜日)に大和キャンパスの講堂にて行いました。

式典の実施にあたって、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、午前・午後に分けたうえで、御来賓、入学生、教職員のみでの実施となりました。

本年度の入学生は看護学群102名、事業構想学群210名、食産業学群138名、看護学研究科9名、事業構想学研究科11名、食産業学研究科18名の計488名でした。

2022年度(令和4年度)宮城大学入学式 学長式辞

宮城県知事 村井 嘉浩 様より御祝辞を賜りました

宮城県議会議長 菊地恵一 様より御祝辞を賜りました


2022年度(令和4年度)4月
宮城大学入学式 学長式辞

(学長の画像)

まだ寒さが残る今年の春ですが、令和4年度450名の学群新入学生および38名の大学院新入学生の皆さんをお迎えすることになりました。入学おめでとうございます。宮城大学は、皆さんを歓迎し、皆さんとともに歩んでいくこれからに期待を膨らませています。

そして、今日は年度はじめの慌ただしい時期にもかかわらずご列席をいただきました村井嘉浩宮城県知事、菊地恵一宮城県議会議長、浅野元大和町長、関孝ヱ宮城大学後援会長のご来賓の皆様に御礼を申し上げるものです。

3月16日に福島県沖を震源とする地震が発生しました。11年前の震災の記憶をよみがえらせる長時間の揺れに驚かれた方も大勢いたものと思います。ここに、この地震によってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに被災された皆様にお見舞いを申し上げます。この地震によって本学でも施設・設備の破損が発生しています。新年度の開始にあたり、まだ復旧には至っておりません。学生さんにはいくらかの不便をかけることになるかもしれませんが、ご容赦いただきたく思います。また、入学式を行う予定であった東京エレクトロンホール宮城も被災したので、本学講堂に会場を移すこととなり、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のために間隔を空けた着席となるよう午前と午後の二部に分けた分散実施ということになり、全学の新入学生が時間を共にする貴重な機会である入学式を分割せざるを得なかったことは極めて残念であります。

さて、今年入学した学群生の皆さんは、新たなカリキュラムを受講する一期生となります。5年前に本学は学群制の採用などを柱とする改革を行いましたが、その後の5年間の実績と最近の社会の変化を踏まえたさらなる改革となるカリキュラムです。このカリキュラムでは、将来にわたって学び続けることのできる基礎力を養う基盤教育をさらに充実し、基盤教育から専門教育への連続性を高め、社会の変革に沿ったより高度で実践的な専門教育の展開を図ることとしています。新しいカリキュラムについては、改めて説明があるのでそれをしっかりと聞き、充実した学生生活につなげていっていただきたいと思います。

ここでは、新カリキュラムにも通じる本学の特徴ある取り組みについて述べていきたいと思います。

本学は25年前に看護学部と事業構想学部の2学部体制で開学しました。今日、ステージの後ろに掲げている学章に「ホスピタリティ」と「アメニティ」という言葉が刻まれているように、本学は、いわば、「人にやさしく幸福で快適な社会を作っていく人材を育成していこう」というその後の社会の変化を見通す理念を提示しました。この概念は、今では国連が決議したSDGsに見ることのできる「だれ一人取り残さず持続性と包摂性のある社会を目指す」という概念に通じるものです。SDGsが掲げる17のゴールはどれもチャレンジングでこれを達成するためにはいくつもの革新の積み重ねが必要になります。また、だれ一人取り残さないためには、人々が住まう地域というミクロの目と世界というマクロの二つの視点を持って取り組んでいくことが必要になります。

このため本学は、挑戦をする精神であるアントレプレナーシップと、地域と世界の双方に通じるグローカルな視点の育成を充実しようと取り組みを開始しています。

その一環として、新カリキュラムでは全学共通の科目として「アントレプレナー基礎」の導入や、地域フィールドワークの充実、コミュニティプランナー事業の改善など新たな取り組みを進めてきていきます。

さらに、これまで新型コロナウイルス感染症の蔓延によって海外への渡航が制限されているために縮小していた海外への渡航を含む国際プログラムについて、行き来が可能になる段階で拡充していくよう準備を進めています。皆さんの中には既に長期留学を考え準備をしている人もいるでしょうし、これからの学生生活の中で国外に出ることなど考えもしないという人もいるでしょう。東北地方は東京圏に隣接しているために東京を通して世界を見るという傾向を持ってきたと思います。しかし、これからは情報化の進展なども手伝って直接世界とつながっていくことになります。皆さんが世界に目を向けて、生き生きと交流する姿に期待をしています。本学は、昨年度から始まった6年間の中期計画において、多様な形で学生さんが海外に出る機会を作るプログラムを、年間200人分を目指して拡大していくという目標を立てました。外国で有意義な経験をしていくためには、語学力の鍛錬と渡航に備えた蓄えが必要です。プログラムに参加することを目指して準備を心掛けられることに期待しています。

今、ロシアによる武力侵攻によってウクライナでは日々市民が傷つき、亡くなっていく悲惨な情勢が伝えられています。しかし、ロシアでは、政府の意に沿わない情報は隠され、国民が情報に基づいて主体的に判断する主権が脅かされたさ中にあり、国民が自らの国の進路について自由に主張することができていません。民主主義国家では主権は正しく市民に置かれ、それが行使される環境になければなりません。

日本では、公職選挙法の改正により選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから、すでに4度の国政選挙を経験しました。皆さんの中には昨年の総選挙で投票をしたという人もいるのかもしれませんが、これまでの4回の選挙において、18,19歳の投票率は20歳代とともに常に下位にとどまり続けています。今年は夏に参議院議員選挙が行われます。投票は、民主主義国家において国民が主権を行使する正当な機会です。あなたの意思表示なしに社会の進路が決まっていくことのないよう、今年の選挙においては、真剣に考えて、必ず投票をすることを求めます。

新型コロナウイルス感染症との戦いの終わりは容易には見えてこないようです。これまで多くの大学では遠隔授業が続けられてきましたが、今学期においては文部科学省から対面授業の復活が強く求められる状況になっています。本学では実践的な教育を充実する観点から、昨年度一年間、手厚い感染拡大防止対策を講じることで安全に対面授業を実施した豊富な経験があります。皆さん方も、今日から宮城大学の一員になりました。今日から、学内外を問わず、感染を避けるよう慎重に行動しながら、自身の健康観察を怠らず、少しでも体調の変化を感じたときや感染者との濃厚接触が疑われることとなった場合には無理をせず休むようにしてください。大学に来たときには入り口での入館登録、体温確認など決められたことを確実に行ってください。学内では不織布マスクを正しく着用し、食事などでマスクを外すときには会話を控える、教室の換気は自分たちの手で十分に行う、普段からソーシャルディスタンスをとり、密を避ける、手洗いや消毒をするといった感染防止に効果のある一つ一つの対策を何段階にも怠りなく行っていくことが大切です。これからの学生生活を通して、自身の健康を守るということだけでなく、仲間を思いやりながら皆が健康に過ごすことができるように心がけ、実践することを望んでいます。

最後に、ここに列席している新入学生の皆さんに改めてお祝いを申し上げるとともに、学生さん一人ひとりにとって、宮城大学におけるこれからの日々が充実したものとなることを祈念して、私の式辞といたします。

令和4年4月3日
宮城大学長
川上 伸昭


祝辞 宮城県知事 村井 嘉浩 様

(村井知事の画像)

令和4年度宮城大学入学式に当たりまして、一言お祝いの言葉を申し上げます。

着実に積み上げてきた努力が実を結び、見事に難関を乗り越え、宮城大学に入学されました皆さん、誠におめでとうございます。

また、今日まで皆さんを励まし、支えてこられた御家族の皆様のお喜びもひとしおのことと存じます。心からお祝い申し上げます。

さて、昨今の世の中の動きを見ますと、未だ続く新型コロナウイルス感染症の流行をはじめ、国際情勢の混乱や自然災害の増加などにより、近い将来さえも見通しづらい状況が続いております。

さらに、今後、本県の人口は本格的な減少局面を迎えることが想定されており、地域経済・社会の持続可能性の確保が課題となるなど、時代の転換期に直面する中、その先にある宮城の明るい未来を描いていくことが、これからの社会を支えていく若い世代に期待されております。

そのために、皆さんには、まず日々の生活を過ごしている地域を知り、地域との交流を深め、社会に関わりながら世界に向けて視野を広げていくことが、極めて大切なことと考えております。

このような考えのもと、私は宮城大学に、「自らの力で将来を切り拓き、社会の各分野において先導的役割を担っていく人材の育成」をお願いしています。

宮城大学では、これまで地域の企業や自治体等と連携・協働した取組を数多く実施し、県の内外から高い評価を得てまいりました。1年生の皆さんには、全学群共通の必修科目である「地域フィールドワーク」など、地域の現状や魅力に触れ、自らの視野を広げながら学びを深めていくカリキュラムが用意されています。

宮城大学の学生には、地域の活力を生み出すための取組に積極的に関わり、実践的な学びと活動を行うことが求められており、内外の各界各層からも大きな期待が寄せられていることを、認識していただきたいと思います。

皆さんは、是非、この宮城大学で専門的な知識や技能を修得し、宮城県の各地域をフィールドとして、それぞれの地域の特性、伝統や文化などを深く学び、ローカルな視点で考えられる力を養ってください。そして、語学力の向上にも励み、異文化交流などを通じて、進むべき方向をグローバルに考える力を身につけ、行動してください。皆さんの期待や希望は、この大学が擁する優れた先生方がしっかりと受け止め、夢の実現へと導いてくれます。

大学で学び、過ごす時間は、かけがえのないものとなるでしょう。学問とともに、良き師、良き友にも巡り会い、これから始まる大学生活が、楽しく、実り多いものになることを願っております。

大学院に入学された皆さんには、研究者として、専門分野のさらなる高みを目指し、これを究め、新しい知の創造によって社会に貢献されますことを期待しております。

皆さんの力により、宮城大学が、さらなる飛躍を遂げ、皆さんの未来が、輝かしいものとなりますよう、心からお祈り申し上げます。

本日は、誠におめでとうございます。

令和4年4月3日
宮城県知事
村井 嘉浩


祝辞 宮城県議会議長 菊地 恵一 様

入学されます皆さん、誠におめでとうございます。見事に難関を乗り越えられ、未来への希望を胸に、晴れの入学式を迎えられましたことを心からお慶び申し上げます。

皆さんがこれから学生生活を送る宮城大学は、充実した施設と緑豊かな自然の中で、学業はもとよりスポーツや文化活動にも積極的に取り組むことができる活気と情熱に満ちた大学であります。本学で学び、各分野で即戦力として活躍されている卒業生も多く、時代の要請に叶った人材を輩出する大学として、地域の信頼は大変厚いものがあります。

さて、今日の我が国を取りまく現状は、少子高齢化や人口減少、地方の過疎化などの問題に加え、昨今の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、社会情勢が大きく変化しております。こうした中において、次世代を担う人材には、変化する社会の多様なニーズに、対応できる柔軟な発想と行動力が求められているものと存じます。

また、宮城県では県政運営の指針となる「新・宮城の将来ビジョン」に基づき、東日本大震災からの復興の完了に向けたきめ細かな取組の推進や、富県宮城の更なる成長・躍進に向けて、各種施策に県民の皆さんと一丸となって取り組んでいるところですが、ふるさと宮城の更なる発展を実現していくためにも、地域の将来を担う皆さんの力が是非とも必要であります。

入学生の皆さんにおかれましては、宮城大学の質の高い教育環境のもと、多くのことを学ばれ、将来を担う人材としてたくま逞しく成長されますとともに、多くの出会いや経験を通じ、実り多い学生生活を過ごしていただきたいと思います。

また、大学院に入学された皆さんには、専門的知識や技術を更に研き上げ、社会に貢献されますことを御期待申し上げます。

結びに、宮城大学の限りない御発展と、入学生並びに御臨席の皆様方のますますの御健勝・御活躍を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。

令和4年4月3日
宮城県議会議長
菊地 恵一

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