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25.03.19

3/19、2024年度(令和6年度)学位記授与式を行いました

2024年度(令和6年度)宮城大学学位記授与式を3月19日(水)に大和キャンパスの講堂にて行いました。

今年度の卒業生・修了生は、看護学群92名、事業構想学群202名、食産業学群126名、看護学研究科4名、事業構想学研究科7名、食産業学研究科16名の計447名でした。式では、各学群卒業生・大学院修了生の代表者に、佐々木学長から学位記が授与されました。

卒業生、修了生の皆様、誠におめでとうございます。

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2024年度(令和6年度)3月
宮城大学学位記授与式 学長式辞

ここに晴れて、宮城大学から学士の称号を授与された看護学群92名、事業構想学群202名、食産業学群126名、合わせて420名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして修士の称号を授与された看護学研究科4名、事業構想学研究科5名、食産業学研究科14名の皆さん、さらに博士の称号を授与された事業構想学研究科2名、食産業学研究科2名の皆さん、誠におめでとうございます。皆さんが学問と真摯に向き合い、研鑽を重ねてこられた成果を今ここに大輪の花として咲かせたことに、心より敬意を表します。

また、この日を心待ちにされ、皆さんをあらゆる形で支えてこられたご家族、関係者の皆さまに大学を代表して深く御礼を申し上げます。皆さまの温かい励ましとご協力があったからこそ、本日の晴れの門出を迎えることができました。

そして、御多用にも関わらず御臨席を賜りました伊藤哲也宮城県副知事、本木忠一宮城県議会副議長、石井幹子宮城大学経営審議会委員、髙橋かおり宮城大学後援会長に、本学を代表いたしまして厚くお礼申し上げます。

さて、皆さんの学生生活を振り返る上で、まず触れなければならないのは、新型コロナウイルス感染症の影響です。学群ご卒業の皆さんの入学式は、感染防止のため2部制で開催され、入学後も対面での授業が解禁されたものの、講義や実習、課外活動には大きな制約がありました。そして海外研修や地域との連携活動も中止・縮小を余儀なくされるなど、多くの戸惑いや困難を体験されたことと思います。2023年5月に感染症法上の位置付けが5類に移行しましたが、コロナ以前を経験したことのない皆さんにとっては、その後も手探りでの学生生活であったものと思います。しかし、そのような中でもICTの積極的な活用や、教員と、あるいは学生同士での新たなコミュニケーション手段の模索によって、知識と経験を積み重ねてこられた皆さんの努力には、改めて大きな拍手を送りたいと思います。

一方、コロナ禍だけでなく、私たちを取り巻く社会も大きく変化しています。VUCA、すなわち変動性・不確実性・複雑性・曖昧性がますます顕在化し、環境問題や社会課題の解決に向けたSDGsの取り組みが叫ばれる一方で、政治や経済の混乱が世界中で進行しています。戦争や価値観の揺り戻し、SNSでの真偽入り混じった情報の拡散など、「正義」や「倫理観」が崩れかける中で人々の分断が広がっています。こうした社会情勢がもたらす影響は計り知れず、これまで当たり前とされていた価値観が揺らぎ、私たちの思考や行動の基盤を大きく変えつつあります。

このような混迷の時代にあって、私たちに求められるのは「物事の本質を見極め、幸福な社会の実現のために尽力する」という姿勢です。流布する情報に翻弄されるのではなく、真に正確で重要な情報を見極める眼を養い、その上で多角的な視点から社会の課題を捉えて解決策を導き出す力が一層求められています。多様な価値観の衝突、グローバル化の進展がもたらす複雑な問題に取り組むためには、専門的知識やスキルのみならず、広い教養、人間性、そして多様性を尊重する感性が欠かせません。

だからこそ、皆さんが宮城大学で培った学びが大きく生かされるのです。本学では「学問知」と「高度な実学」を融合させることで課題を探求し、解決へと導く力を育むことを教育の柱に据えてきました。看護学群・研究科においては、地域や患者さまの生活を見つめ、そのニーズに寄り添った看護実践力を、事業構想学群・研究科では、ビジネス構想や地域デザインを多角的に取り込んだ企画や政策提言の実践力を、食産業学群・研究科では、食生活や産業構造の理解に基づいた食を通じた健康増進や地域振興の企画力・実践力を磨いてきました。それぞれが文理の枠を超え、SDGsの視点を取り入れながら、社会課題の解決に直結する学修を積んできました。

こうした学びのプロセスにおいて、皆さんは多様な人々と協働しながら課題を探究してこられたはずです。自分とは異なる専門領域を持つ仲間や地域の方々との議論を深め、共通の目標を見出し、試行錯誤を繰り返しながら成果を創り上げる。その過程で身につけた「課題探求力」「課題解決の実践力」、そして「やり遂げる粘り強さ」は、これからの時代を切り開く原動力となるでしょう。そして、これらの力こそが、幸福な社会を形作るための基盤とも言えます。宮城大学での学びは、まさに世の中に貢献し、より良い未来を創造するために不可欠な「人としての総合力」を養ってきたのです。

本学の卒業生・修了生は、こうして身につけた力を携えて、すでに社会の様々な舞台で活躍されています。皆さんも、そうした先輩方の後に続き、宮城大学で培った知性と実践力を生かして、新しい価値や社会システム、ビジネスを創造し、人々の暮らしを一層豊かにするため、力強く前進してください。

もちろん、これからの人生で想定外の困難や挫折に直面することもあるでしょう。しかし、そのようなときこそ、宮城大学での日々を思い出していただきたいのです。仲間、教員とともに、何度も失敗を重ねながらも、ワクワクしながら進んできた体験こそが、皆さんにとって大きな支えとなるに違いありません。VUCAの時代だからこそ、得られるチャンスも大きいのです。皆さんがこれまでに培ってきた課題解決力、協働力、そして人間力があれば、どのような荒波に直面しても乗り越えていけるはずです。

卒業・修了した後も、皆さんはいつまでも宮城大学コミュニティの一員です。同窓会の活動や母校とのつながりを通じて、皆さんのキャリアや研究、社会活動に関するヒントを得る機会がきっとあるでしょう。後輩たちの育成に協力し、共に社会に貢献していくことは、皆さんが「先輩」として担う大切な役割でもあります。宮城大学が紡いできたネットワークや精神を共有しながら、ともに未来を創ってまいりましょう。

最後になりますが、皆さんがこの激動の時代に、宮城、日本、そして世界を舞台に、多種多様な領域で大いにご活躍されることを心から期待し、私の式辞といたします。どうか胸を張って、次のステージへと羽ばたいてください。宮城大学は、いつでも皆さんを応援しています。

本日は、誠におめでとうございます。

令和7年3月19日
宮城大学長
佐々木 啓一


祝辞 宮城県知事 村井 嘉浩 様

本日、令和6年度宮城大学学位記授与式が厳粛に挙行されますことを、心からお慶び申し上げます。

それぞれの専攻分野における学問を究め、その証である学位記を本日手にされました卒業生・修了生の皆さん、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げますとともに、これまでの努力と研鑽に対しまして深く敬意を表する次第であります。

また、経験したことのない新型コロナウイルス感染症などの影響もある中、これまで熱心に御指導をいただいた佐野理事長・佐々木学長をはじめとする諸先生方の御尽力に対し、改めて感謝申し上げるとともに、今日まで、卒業生・修了生を温かく励ましてこられた御家族の皆様に、心からお慶び申し上げます。

さて、我が国は、今、歴史的・構造的な変化と課題に直面しています。

国際情勢の不安定化や急速に進行する少子化に対する対策、AIをはじめとするデジタル化の推進、気候変動に伴う災害への防災・減災など、多くの課題が山積しています。

本県においても、被災地の復興完了に向けたきめ細かなサポートに加え、人口減少や少子高齢化、大規模化・多様化する自然災害への備え、依然として続く物価高騰への対応など、多くの課題に直面しております。

こうした中で、東日本大震災の被災地にあり、「実学主義」を建学の理念に掲げるこの宮城大学で、専門知識と技術を身につけた皆さんには、震災復興への貢献はもとより、地域医療の支援、新たな価値の創造、産業の未来を切り拓くリーダーとしての大きな期待が寄せられています。高度な実学はもとより、専門性を支える人間・社会人としての基礎力を身につけた皆さんは、そうした期待に十分に応えられることと確信しております。

今日(こんにち)の社会は、前例にとらわれず、新しい価値を「自ら」創り出していくことが求められています。日々変革する社会を生き抜き、これからの社会を創っていくのは、まさに皆さんであります。卒業後も生涯にわたって学び続け、世の中の動きを敏感に感じとりながら、常に進むべき方向を見定めていただきたいと思います。

明るい未来へと羽ばたく皆さんには、宮城大学で培った力を存分に発揮していただき、いかなる困難にも怯(ひる)むこと無く、新しい時代を創りだすことに挑戦してください。

皆さんの御活躍が、宮城大学の評価を繰り返し高め、御自身の宮城大学卒業生としての誇りを更に確固たるものとすることを大いに期待しております。

結びに、皆さんの今後ますますの御活躍と、宮城大学の更なる飛躍、並びに本日御列席の皆様のなお一層の御健勝と御多幸を祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。

令和7年3月19日
宮城県知事
村井 嘉浩


祝辞 宮城県議会議長 髙橋伸二 様

本日ここに、令和六年度 宮城大学 学位記授与式が挙行されるに当たり、県議会を代表いたしまして一言お祝いを申し上げます。

卒業生並びに修了生の皆さん、御卒業、御修了、誠におめでとうございます。また、この晴れの日を迎えられました御家族の皆様方にも、心からお慶び申し上げますとともに、今日まで熱意を持って指導に当たられました先生方をはじめ、関係の皆様方に対しまして、深く敬意を表します。

さて、皆さんは入学以来、各分野における知識や技術の習得に向けて、日々、熱心に勉学に励むとともに、多くの出会いや経験を通じて、自らの可能性を大きく広げられてきたことと思います。

これからは、それぞれ希望に満ちた新しい世界へ、その第一歩を踏み出すこととなります。時には悩み、迷うこともあろうかと思いますが、これまでの学生生活で培った貴重な経験を胸に、自分の進むべき道を切り拓いていかれることを願っております。

現在、我が国では、急速に進行する人口減少や少子高齢化など、様々な問題に直面しており、世界においても、地球規模での環境破壊や各地で紛争が起こるなど、深刻な課題が山積しております。こうした状況の中、次世代を担う人材には、より柔軟でグローバルな発想と、多様なニーズに臨機応変に対応できる能力が求められているところです。

皆さんには、今後、この宮城大学において身に付けられた高度な専門知識と実践的能力を遺憾なく発揮していただき、各分野において活躍されますとともに、地域社会の発展に大いに貢献していただきますことを期待しております。

結びに、宮城大学の限りない御発展と、御臨席の皆様方のますますの御健勝・御活躍を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。

令和7年3月19日
宮城県議会議長
髙橋 伸二

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