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25.07.08
5/30「ハネコ踊り保存会」代表の加藤晴美さんによる ハネコ踊り体験・交流会を行いました / 宮城大学「娘すずめ。」サークル
2025 年5月30日に「ハネコ踊り保存会」代表の加藤晴美さんをお招きし、宮城大学「娘すずめ。」サークルの学生らがハネコ踊りの体験・交流会を行いました。ハネコ踊り保存会のみなさま、ご指導ありがとうございました。体験・交流会当日の様子を動画で公開しましたので、ぜひお楽しみいただけますと幸いです。
すずめ踊りの礎となった「ハネコ踊り」を継承する加藤晴美さん
講話・ハネコ踊り体験会を通して、宮城大学「娘すずめ。」サークルの学生らと交流
「仙台すずめ踊り」は老若男女誰にでも楽しめる踊りとして仙台宮城で親しまれています。宮城大学でも「娘すずめ。」サークルが学内外の他、全国のお祭りでも演舞を披露するなど地域から愛される存在として活動しています。「仙台すずめ踊り」は、仙台城を築城した際の宴席で、泉州・堺(現在の大阪府堺市)から移り住んだ石工たちによる即興の踊りである「ハネコ踊り」に由来しています。ハネコ踊りは一度、昭和 25 年には途絶えてしまいましたが、それから時が経ち、故・黒田石材店 十七代 黒田虎雄氏からお囃子・踊りを受け継いだ現・ハネコ踊り保存会代表の加藤晴美さんが『ハネコ踊り』を現代に蘇らせました。今回の取り組みは、ハネコ踊り保存会代表の加藤晴美さんによる講話と、ハネコ踊り体験を通じて、仙台宮城の伝統芸能を「娘すずめ。」サークルに参加する学生らが学ぶことを目的としています。回の終盤には娘すずめ。の演舞も披露、ハネコ踊り保存会のみなさまにご覧いただきました。
娘すずめ。24代目振付師の佐々木彩乃さん(地域創生学類4年生)のコメント
加藤さんは中学校の大先輩にあたる方で、今回直接お会いできたことを大変光栄に思います。講演会ではハネコ踊りの歴史や振り付けについて丁寧に教えていただき、地域の伝統を受け継ぐ大切さを改めて実感しました。また、若い世代としてその魅力を伝えていく責任も強く感じました。現在サークルの活動で、すずめ踊りという伝統に振付師として関わることができ、喜びと誇りを感じています。今後も自分にできる形で、地域の伝統文化に積極的に関わっていきたいと思います。
政宗公の御前から娘すずめ。へ/宮城大学学長 佐々木啓一のコメント
私は仙台第一中学校卒業です。一中の学区内には石切町という一角があります。政宗公が青葉城を築く際に泉州堺から招いた石工の方々が住んだ町で、今でも石材店が残っています。ずっとずっと昔、私の在校時に、一中では女子が体育の授業で“すずめ踊り”を習っていたことを覚えています。石工さんたちが政宗公の御前で踊った踊りを一中で伝承している、と聞いていました。
昨年、同窓会の懇親会が八幡町笹鮨で開かれた際、先輩方からすずめ踊りについていろいろな話を聞くことが出来ました。そもそも石切町で江戸時代から受け継がれてきた伝統的な踊りは、戦後まもなく途絶えてしまい、一中の踊りはそれを復活させたもの。しかし、踊りやすいようにアレンジされている。青葉祭りで今踊られているものはさらにアレンジされたもので、伝統的な踊りは、先輩のお一人である加藤晴美様が、黒田石材店17代当主・故黒田虎雄氏に指導を仰ぎ、一本扇子で踊る“ハネコ踊り”として保存しているとのことでした。
私は、このような話を是非、本学の“娘すずめ。”に聞いていただき、すずめ踊りの歴史の伝承者になって欲しい、と思いました。その結果、娘すずめ。の昨年度代表の大坊さん、今年度代表の戸田さんから快諾を得て、このような会を催すことができました。
仙台の歴史、文化を繋ぐという面、歴史を継承するハネコ踊り保存会と宮城大学の娘すずめ。が世代を超えて繋がった面、そしてこれらが時間軸としても未来へ繋がる面などなど、多面的、多軸的に「繋がる」という一つのキーワードで繋がる起点となるいい企画だったと思います。
参加していただいた多くの娘すずめ。の皆さん、教職員の方々、またご協力をいただいたハネコ踊り保存会の加藤様、山田様、松澤様に感謝申し上げます。
開催概要
イベント名 | ハネコ踊り保存会×宮城大学娘すずめ。交流イベント |
開催日時 | 2025年5月30日(金)17:00~19:00 |
場所 | 宮城大学大和キャンパス交流棟2F PLUS ULTRA- (981-3298 宮城県黒川郡大和町学苑1番地1) |
内容 | ①学長 佐々木啓一より主旨説明 ②ハネコ踊り保存会代表加藤晴美氏によるレクチャ ③娘すずめ。メンバーとのフリーディスカッション・演舞体験 ④写真撮影 |
主催 | 宮城大学 |
お問い合わせ | 事務局企画入試課(広報担当):中木 kouhou@myu.ac.jp; 022-377-8217 |
ハネコ踊り保存会について
「ハネコ踊り保存会」は、現在の「仙台すずめ踊り」の礎となった「ハネコ踊り」を伝承しています。主な活動は、仙台青葉まつりはもちろん、大崎八幡宮奉納演舞、どんとロード等の地元のお祭りへの参加をはじめ、地域の小学校・中学校へ総合学習の一環として「ハネコ踊り」の指導をしています。また、昔「ハネコ踊り」を踊った石工達の故郷である堺市の方との交流も続けています。
娘すずめ。サークルについて
宮城大学すずめ踊りサークル「娘すずめ。」は結成当初、女性メンバーが多かったことから「娘すずめ。」と書いて「こすずめ。」と呼びます。 現在は男女合わせて計70名ほどで仲良く元気に活動しています。毎年開催される仙台・青葉まつりの他、2015年に行われた「ARASHI BLAST in Miyagi」での客演や「2024台湾ランタンフェスティバル/台湾台南市」で仙台市の観光PRとしての演舞披露、「成田市政施行70周年記念 第11回 成田伝統芸能まつり 秋の陣」、「岩手県花巻市石鳥谷まつり」などへの客演など、全国から親しまれているサークルです。また、2025年には仙台市における踊り手のアバターが踊りだす旅行者向けコンテンツ「祝彩緑彩バーチャルすずめ祭り」に参加しました。