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23.11.07

10/31人来田学区連合町内会と公立大学法人宮城大学との連携協力に関する協定締結式・学長佐々木啓一による記念講演を実施

2023年10月31日、公立大学法人宮城大学(理事長 佐野 好昭、学長 佐々木 啓一)と人来田学区連合町内会(会長 権瓶 洋久)との連携協力に関する協定を締結しました。宮城大学はこれまでも本連合町内会との様々な交流を重ねており、食品アクセス、超高齢化対策などに対処する試みを行っています。今回の協定締結により地域内の小・中学校、障害者福祉施設、社会福祉協議会等の幅広いステークホルダーを交えた「連携の場」を形成し、地域課題解決のさらなる促進を目指します。

協定の締結に先立ち、これまで連合町内会との取り組みの中心的な役割を担ってきた食産業学群作田竜一教授より協定の趣旨について説明しました。同地域の高齢化率が42%と非常に高いこと、日常生活に必要な食料品店の不足、公共交通機関の利便性の低さなどの現状課題がある中で、本協定を軸とした「連携の場」を構築し、食を起点とした地域ステークホルダーの力を結集した住み続けられる地域環境の構築、大学の教育研究への地域住民の関与を含めた若年層から高齢者までの包摂的な地域社会の構築を目指します。

協定締結後、人来田学区連合町内会の権瓶洋久会長は「かつて宮城大学は近くて遠い存在と考えていたが、ここ数年の交流で距離が近付いてきたと感じている。本協定を一つのスタートと位置づけ、今後も大学の協力のもと、地域の発展に貢献していきたい」とコメントしました。

また公立大学法人宮城大学の佐野好昭理事長は「作田教授を中心とした、食を柱にするこれまでの取り組みが学生や地域双方に有益であった。今後は本学が有する看護やまちづくりなどの視点も加えながら、若年層から高齢者まで住み続けられる持続可能な地域の好事例となることを期待したい」とコメントしています。

学長 佐々木 啓一による記念講演
「喰う・味わう・阿(わら)う・喋る―口福な生活―」

締結式終了後は地域住民を対象とした佐々木啓一学長による記念講演を開催しました。歯科医療にまつわる歴史をはじめ、口腔機能の働きや口にまつわる雑学など、クイズ形式を交えながら解説、歯や口のケアが全身の健康とどのように関連するのかといった話題で締めくくり、大変好評な会となりました。

人来田学区連合町内会について

人来田学区連合町内会は、宮城大学太白キャンパスに隣接する地域の人来田小学校の通学区を中心とする5町内会の連合体です。本地域は仙台市の丘陵地の上部を開発したニュータウンであり、本学太白キャンパスも含めた1つの地区を形成しています。令和4年度で総世帯数は約3,000、約6,400人が生活し、宮城大学の学生も100人程度居住していますが、地域の65歳以上の高齢化率は42%と高く、内閣府が示す高齢社会白書の40年後の高齢化率推計値である38.4%を上回っています。また日々の生活に必要な食料品店へのアクセスなど、地域の持続性を維持する上での多くの課題を抱えており、同連合町内会が地域の幅広い関係者・組織が連携するためのプラットフォーム的な役割を担う組織体となっています。

宮城大学について

宮城大学は、地域社会の発展と社会イノベーションにとって重要な3つの専門領域、すなわち地域でのヒューマンケアに関わる看護学群、事業や地域社会、さらにもの・ことをデザインし構築する事業構想学群、加えて食材の生産から加工・供給に至る食システム全体を考えて食の未来を開拓する食産業学群を擁しています。

これまでの人来田地区との交流について

人来田地区の高齢者を対象に「共食」をテーマとした稲刈りイベントを坪沼農場で開催/食産業政策研究室

太白キャンパス近隣(人来田地区)の高齢者を対象に、宮城大学坪沼農場において「共食:家族や仲間が食卓を囲んでコミュニケーションをとりながら食事をすること」をテーマとした稲刈りイベントを開催しました。

食産業学群の学生たちがミニポッケ祭で地域のつながりに貢献する新たなスイーツを開発・販売!!/食産業政策研究室

食産業学群の学生たちが仙台市太白区人来田地区の障害者就労継続支援 B 型事業所である「ポッケの森」と新たなスイーツの企画・開発。 6 月 10 日に開催された地域交流イベント「ミニポッケ祭」に参加し、販売しました。

買い物弱者対策に「小型移動店舗」人来田地区でお試し運行

小型移動店舗は、みやぎ生協柳生店を出発して、仙台南ニュータウン・萩の台を巡回、最後は太白キャンパスに到着し、移動販売を実施しました。太白キャンパスでは近隣住民や多くの学生・教員が集まり、30分程度停車する中で31件の販売実績を記録。同日1日の売り上げは10万円を超え、通常の3倍以上となりました。

「買い物弱者」対策として人来田地区で買い物バス運行実験

買い物バス運行の実証実験は、4日間の太白区茂庭の「ヨークベニマル茂庭店」と「仙台南ニュータウン・萩の台」の間のアクセス手段として運行し、仙台南ニュータウン町内から46人、萩の台町内会から14人の乗車モニターが買い物バスを体験しました。

人来田中学校で「食育」の授業を実施/食産業政策研究室

南吉成学校給食センターが給食で出してもらいたいメニューを募集する「リクエスト献立」の取り組みを活用しました。人来田中学校の2年生を対象として、グループワークを通して、友人達の食に対する考え方の違いや行動に触れながら、生徒たちが給食のメニューを考える課題を実施しました。

いつの間にか変わったの?食べ物の安全の常識!―科学で分かってきた食べ物の安全のリ・ク・ツ―

公開講座として、食産業学群 作田竜一教授が講師を務め、食中毒の種類や細菌の増殖の仕方、近年の食中毒事件発生状況の推移などについて説明した上で、カレーのウェルシュ菌、はちみつのボツリヌス菌などを例に、健康被害の状況や対策について解説しました。

人来田地区で「食」と「地域の暮らし」に関する調査と情報提供を実施

「食産業政策研究室」では、「食」に関わる様々な暮らしの問題を政策課題として捉え、住み続けられる地域づくりを「食」から考える研究に取り組んでいます。2019年12月、太白キャンパス近隣の人来田地区にお住まいの方々を対象にアンケート調査を中心とした講座を開催しました。

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