カリキュラム・ポリシー (学群・令和3年度)*

基盤教育

宮城大学共通の教育基盤として,人間力を高めるとともに,広く深く学び続ける力を養成し,将来にわたって明日の姿を見通す力を身につけるための技法知・学問知・実践知を修得する教育課程を編成します。その中核として,全ての学生が必ず身につけるべき力を養成するための科目群「フレッシュマンコア」を置きます。

知識・技術 諸領域の学問分野における幅広い分野の知識と技術を教授するため,学問領域を社会・歴史・文化を学ぶ「ソーシャルサイエンス」,人間と自然科学を学ぶ「ナチュラルサイエンス」,芸術を学ぶ「アートサイエンス」に分類し,それぞれの領域における基本的知識・技術を教授するための科目群を構成します。また学びの全体を俯瞰するための科目を置きます。
学生が修得した知識・技術を、実践的に応用できる力に結びつける効果的な教育方法を採用します。
思考力・判断力 自らが修得した知識・技術を基盤に,科学的根拠に基づく論理的な思考力・判断力を養成するため,「フレッシュマンコア」の中に少人数演習およびフィールドワーク等を置き,実践的な課題に取り組む教育を行います。
表現 自らの意見や調査分析結果を文章や口頭で表現し,それらを伝えるコミュニケーション力を養成するため,少人数演習科目において,表現技術とコミュニケーションに関する実践的な教育を行います。
グローバルなコミュニケーション力と表現力を養成するために,「グローバルコミュニケーション」科目群を設け,世界共通語としての英語をフレッシュマンコアとして位置づけるとともに,その発展科目を置きます。また,中国語,韓国語,ベトナム語の外国語科目として置きます。
主体性 自らの将来を見据え,主体的に学ぶ能力を養成するために,「フレッシュマンコア」の中に,大学での主体的な学びを理解するための科目,自らの将来像を考えるためのキャリアデザイン科目を設けます。また,演習科目においても学びの主体性を重視した教育を実施し,自ら学び続けるための力を養成します。
協働性 他者との協働性とコミュニケーション力を養成するため,「フレッシュマンコア」の中で少人数演習やフィールドワーク等の協働的な活動を取り入れた教育を実施します。

 

看護学群 看護学類

看護学群看護学類では,「基盤教育科目」と並行して,看護学の基盤となる知識・技術を身につける「専門基礎科目」と看護学の専門性を深め,拡げる「専門科目」を学年進行に沿って体系的に配置します。看護専門職としての共通基盤を形成する看護師教育課程と共に,看護学の専門性を拡げる保健師教育課程ならびに養護教諭教育課程を置きます。

知識・技術 基盤教育科目での学修に基づき,看護学の基盤となる関連科学や看護の各専門分野における知識と技術を身につける科目を配置し,実習室での演習や見学実習等を取り入れた実践的な教育を行います。
専門基礎科目として,看護の対象者である人の心身の発達過程や人体の構造・機能について学ぶ科目,人々の健康を守る上で必要となるさまざまな病気の成り立ちや症状・病変の特徴と治療や回復過程および,疾病の予防と健康の維持・増進について学ぶ科目を置きます。
専門科目として,看護学の基礎となる知識と概念,看護が行われる場や看護を提供するシステム等について学ぶ科目や,対象者のニーズを充足する上で必要となる基本的な援助技術を身につける科目,さらにさまざまな発達段階や健康レベルにある対象者のニーズを把握し,科学的思考に基づく判断と根拠に基づいた援助技術を身につける科目を置きます。
思考力・判断力 講義科目と演習科目ならびに実習科目を連動させ,人々の健康に関わる課題を科学的思考過程を経て明確化し,課題解決につなげる教育を行います。
専門基礎科目として,医療における倫理的思考,情報の収集や分析,伝達等に関係する基本的な性質や特徴を理解し,問題解決手法の基礎等について学ぶ科目を置きます。
専門科目として,さまざまな発達段階や健康レベルにある対象者のニーズを把握し,科学的思考による判断と根拠に基づいた技術を通して,ニーズに即したケアを展開する基礎的能力を身につける科目を置きます。
表現 グループ学習を取り入れ,ディスカッションや実習室での演習,実演,実習等を通して人との関係づくりについて体験的に学び合う教育を行います。
専門基礎科目として,看護の対象となる人と良好な関係性を築きながら看護を実践する上で必要な倫理観や洞察力,コミュニケーション能力等を養う科目を置きます。
専門科目として,個人や家族,集団と関わり,援助を実践する過程において必要となる基本的なアプローチの方法や,振り返りを通して自らの援助技術を高める方法等について学ぶ科目を置きます。
主体性 看護専門職を目指す上で基盤となる科目とともに,幅広い視野から看護を学ぶ科目を配置します。学修過程を振り返る機会を通して,看護専門職として目指す方向性の選択を支援する教育を行います。最終年次においては,個々の学生が関心を持った看護専門領域や課題を選択して実習や研究に取り組み,看護専門職として主体的に学び続けるための基本的態度を養う教育を行います。
専門科目として,人や地域社会が抱える健康課題の解決に向けた看護を主体的に展開する総合的実践力を身につけるための科目や,看護現象を科学的に分析し,看護実践の向上を目指す研究的態度を身につけるための科目を置きます。
協働性 講義により基礎的な知識や態度を身につけ,演習や実習での多様な人々とのコミュニケーションや関わりを通して,看護専門職として,人や地域社会が抱える健康課題を解決するための基本的な態度を養う教育を行います。
専門科目として,地域のケアシステム,関係職種による連携・協働,社会資源の活用を通して,地域療養を支援する実践能力を身につける科目や,質の高い看護を組織的に提供するためのマネジメントやチーム医療における看護専門職の役割,医療者間の協働とコミュニケーションについて学ぶ科目を置きます。

 

事業構想学群 事業プランニング学類

現実の社会で顕在化している諸問題を分析し,新たなビジネスモデルの構築と運営できる能力(事業プランニング力)を育成することを目的にカリキュラムを構成します。
事業プランニングにおける専門力を高めるため,事業プランニングを,戦略的な事業モデル構築を対象とした「事業戦略」,企業・事業の運営管理を対象とした「事業管理」に分類し,それぞれを履修コースとして定めます。

知識・技術 事業構想学の学びに共通して基礎となる概念や理論,分析手法を教授するとともに,事業プランニング学の基礎となる経済学や数理分析に関する基本的な理論を教授するための専門基礎科目を置きます。それを基盤に履修コースに応じた専門科目を展開します。
事業戦略コースの専門科目では,戦略的な事業構築に必要とされる経済学や経営学に関する理論および調査・立案手法を教授します。
事業管理コースの専門科目では,企業・事業の運営管理に必要とされる経営資源の管理に関する理論およびデータ分析手法を教授します。
自らの履修コース以外の専門科目を関連科目とし,専門に応じて必要な知識を補完します。
思考力・判断力 事業プランニングに必要とされる定量的かつ論理的な思考力とリスクを含めた判断力を育成するために,各コースの専門科目と協調した演習科目を置きます。
表現

表現力を育成するために,演習や卒業研究に関する自らの発表機会を積極的に設けるとともに,講義科目においても学生の表現力育成を考慮した教育方法を採用します。

主体性 専門演習科目において,学生が主体的に創造する能力を育成するための課題設定を行います。
最終年次においては,学生がそれまでに身につけた知識・技術と思考力・判断力・表現力を総合的に生かして,自らが観察・分析により発見した事業プランニングの課題に取り組む「卒業研究」を設けます。
キャリア教育では,事業構想の諸分野を知り,その中で自分の将来像をデザインできるようにするためのプログラムを取り入れます。
協働性

学生の協働性を育むために,学生がチームでプロジェクトに取り組む演習を配置します。また講義科目においても学生の協働性を生かした教育方法を採用します。
実社会における協働能力を養うために,学外でのインターンシップを取り入れたキャリア教育を実施します。

 

事業構想学群 地域創生学類

現実の社会で顕在化している諸問題を分析し,地域資源も活用することで新たな地域を創生する能力(地域創生力)を育成することを目的にカリキュラムを構成します。
地域創生における専門力を高めるため,地域行政・政策・まちづくりを対象とした「地域政策」,地域における社会・経済現象等の科学的分析を対象とした「地域科学」に分類し,それぞれを履修コースとして定めます。

知識・技術 事業構想学の学びに共通して基礎となる概念や理論,分析手法を教授するとともに,地域創生学の基礎となる経済学や数理分析に関する基本的な理論を教授するための専門基礎科目を置きます。それを基盤に履修コースに応じた専門科目を展開します。
地域政策コースの専門科目では,地域課題を見出し,その課題解決に求められる理論や方法を教授します。
地域科学コースの専門科目では,地域・社会構造に関する理論や定量分析手法を教授します。
自らの履修コース以外の専門科目を関連科目とし,専門に応じて必要な知識を補完します。
思考力・判断力 地域創生に必要とされる地域・社会への洞察力と客観的な思考力および論理的な判断力を育成するために,各コースの専門科目と協調した演習科目を置きます。
表現 表現力を育成するために,演習や卒業研究に関する自らの発表機会を積極的に設けるとともに,講義科目においても学生の表現力育成を考慮した教育方法を採用します。
主体性

専門演習科目において,学生が主体的に創造する能力を育成するための課題設定を行います。
最終年次においては,学生がそれまでに身につけた知識・技術と思考力・判断力・表現力を総合的に生かして,自らが観察・分析により発見した地域創生の課題に取り組む「卒業研究」を設けます。
キャリア教育では,事業構想の諸分野を知り,その中で自分の将来像をデザインできるようにするためのプログラムを取り入れます。

協働性 学生の協働性を育むために,学生がチームでプロジェクトに取り組む演習を配置します。また講義科目においても学生の協働性を生かした教育方法を採用します。
実社会における協働能力を養うために,学外でのインターンシップを取り入れたキャリア教育を実施します。

 

事業構想学群 価値創造デザイン学類

人間の感性や地域の資源に応じた新しい価値を創造できるサービス・生活環境・製品(ものづくり)を探求創造する能力(価値創造デザイン力)を育成することを目的にカリキュラムを構成します。
価値創造デザインにおける専門力を高めるため,メディア創造を対象とした「感性情報デザイン」,空間創造を対象とした「生活環境デザイン」に分類し,それぞれを履修コースとして定めます。

知識・技術 事業構想学の学びに共通して基礎となる概念や理論,分析手法を教授するとともに,価値創造デザイン学の基礎となる人間の感性や認知に関する基本的な理論を教授するための専門基礎科目を置きます。それを基盤に履修コースに応じた専門科目を展開します。
感性情報デザインコースの専門科目では,メディア開発のために必要とされる情報メディアに関する理論やプログラミング技術を教授します。
生活環境デザインコースの専門科目では,生活環境創造に必要とされる空間構成や構造に関する理論・技術を教授します。
両コースに共通した関連科目として,ものづくりを対象とした科目群を設け,製品デザインの基礎理論や地域風土に適応したデザインについて教授します。
思考力・判断力 価値創造デザインに求められる分析力・発想力・設計力を育成するとともに,実務に必要なプロセスを理解するために,各コースの専門科目と協調した演習科目を置きます。
表現 表現力を育成するために,演習や卒業研究に関する自らの発表機会を積極的に設けるとともに,講義科目においても学生の表現力育成を考慮した教育方法を採用します。
主体性

専門演習科目において,学生が主体的に創造する能力を育成するための課題設定を行います。
最終年次においては,学生がそれまでに身につけた分析力・発想力・設計力を総合的に生かして新たな価値を創造できるデザインを行う「卒業研究」を設けます。
キャリア教育では,事業構想の諸分野を知り,その中で自分の将来像をデザインできるようにするためのプログラムを取り入れます。

協働性 学生の協働性を育むために,学生がチームでプロジェクトに取り組む演習を配置します。また講義科目においても学生の協働性を生かした教育方法を採用します。
実社会における協働能力を養うために,学外でのインターンシップを取り入れたキャリア教育を実施します。

 

食産業学群 食資源開発学類/フードマネジメント学類

科学的素養に基づきながら地域資源を活用し国際的視点で食産業の課題を自発的に解決して,未来を開拓できる能力を養う体系的カリキュラムを設置します。
地域に根ざす食資源の高付加価値化や生産方法に関する知識・技術を修得するため,「食資源開発学類」を設置し,動物系食資源を対象とする「動物生産科学」,植物系食資源を対象とする「植物生産科学」の2つの履修コースを定めます。
フードシステムの構築に必要なサイエンスとビジネスの両面の知識・技術を修得するため,「フードマネジメント学類」を設置し,主にビジネスを対象とする「フードビジネス」,主にサイエンスを対象にする「フードサイエンス」の2つの履修コースを定めます。

知識・技術

基盤教育での基礎科学の修得に基づき,広範な食産業に関する自然科学分野および社会科学分野での知識と技術の修得ができるような基礎から応用に至る体系的な教育を行います。
食資源開発学類では,動物生産科学,植物生産科学の2つの視点から,生物学の基礎的知識,実験や食材生産の基礎的理論等を学修する講義,これらを実践できる実験・実習・演習を専門基礎科目として設置します。さらに専門科目では,動物系および植物系の食資源開発や付加価値生産,また水圏食資源開発に活用できる先端的な知識等を学修する講義,先端的知識を実践できる実験・実習・演習を設置します。
フードマネジメント学類では,経営やマーケティング等のフードビジネス,食品化学や食品工学等のフードサイエンスを学修する講義,これらを実践できる実験・実習・演習を専門基礎科目として設置します。さらに専門科目では,戦略的に経営するための関連科目,食品を開発するための生産・管理関連科目の講義,食産業界の問題解決を実践できる実験・実習・演習を設置します。

思考力・判断力 食資源開発やフードマネジメントの分野で必要な統計的な解析法やエビデンスベースの分析理論等を学修できる専門基礎科目を設置します。
専門科目では,専門基礎科目で学修した分析理論を実際に活用し,食産業における課題の設定,解決法の立案,結果の考察,次の課題の抽出,といった一連のスキームを取り入れた実験・実習・演習を実施します。
表現 食資源開発やフードシステムに関する論理的分析や考察について,文章や口頭で的確に表現する機会を積極的に取り入れた専門基礎科目を設置します。
専門科目や卒業研究では,食産業の現状を正確に説明し,持続的発展に寄与できる分析や考察を提示する能力を養うために,ディスカッションやプレゼンテーション,論文作成等を取り入れた成果発表型のプログラムを実施します。
主体性 食産業の幅広い視野を持てるよう多様性に富む科目を用意し,将来目標を設定した上で履修科目選択の自由度を認めて学生の自発的な学修を尊重します。
実験・実習・演習の専門科目や卒業研究では,自らの知識と行動により課題発見と課題解決ができるよう探求的プログラムを実施します。
キャリア教育では,食産業の現場において,自分の将来像をデザインできるようにするためのプログラムを取り入れます。
協働性 相手を理解する上で不可欠な傾聴力,把握力,柔軟性等のコミュニケーション能力を養成するため,個別や少人数のグループで行う活動を実験・実習・演習の専門基礎科目や専門科目,卒業研究に取り入れます。
実験・実習・演習の専門科目,卒業研究等において,教員やグループメンバーとのディスカッションを取り入れたプログラムを実施します。
実社会における協働能力を養うために,学外でのインターンシップを取り入れたキャリア教育を実施します。

 

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