価値創造デザイン学類

価値創造デザイン学類

Creating “New Value & Design ”for the Society.

情報・環境デザインを通して、新しい価値をどう生み出していくか
日々変化する社会環境を観察し、デザインが担う役割を学びながら、
多様な課題を解決へと導く論理的思考力と表現力を身につける


手を動かし、試行錯誤を繰り返しながら価値を創造する

太田賢教授

私たちの世界はグローバル化や環境問題、そしてAI、IoT、XRといった先進テクノロジーの進展により急速に変わりつつあります。ビジネス、ライフスタイル、さらには価値観までもが大きく変化する中で、私たちはどのようにして生活者一人ひとりの真のニーズを理解し、新たな価値を創造していけるのでしょうか?価値創造デザイン学類ではプロダクトや建築、空間、情報メディアやサービス、システムのデザインを学びながら、これらの疑問に答える方法を探究します。デザインの理論と実践を深めることで、課題を発見し、現実的かつクリエイティブな解決法を見出して実装するスキルを身につけられます。自ら手を動かして制作し、試行錯誤を繰り返しながら新たな価値創造を探究しましょう。


価値創造デザイン学類 学類長
太田賢教授


DECADE+17

宮城大学のデザイン活動がまとめられた機関誌「DECADE+17」が発刊

DECADE+17

<バックナンバー>
DECADE+16 / DECADE+15 / DECADE+14


授業紹介

1. 感性情報デザイン演習IV

1. 感性情報デザイン演習IV

ユーザーを意識した体験のデザイン


デジタル技術を用いたインタラクティブ作品の制作と学外での展示を通じて、デザインプロセスを統合的かつ実践的に学びます。

2. 生活環境デザイン演習IIIA、IVA

2. 生活環境デザイン演習IIIA、IVA

実践で学ぶ、生活環境デザイン
 

生活環境に新たな価値をもたらすべく、建築空間の構想プロセスや表現技法などを学び、社会課題の解決に向けた実装に取り組みます。

3. 生活環境デザイン演習IIIB、IVB

3. 生活環境デザイン演習IIIB、IVB

パラメトリックデザイン手法で椅子制作
 

宮城県登米市産の杉材を用いて、CNC加工機を駆使し、木製椅子を制作します。

一級建築士受験のための指定科目に認定

一級建築士受験のための指定科目に認定

 

価値創造デザイン学類のカリキュラムが一級建築士の科目としての認定を受けました。
これにより、所定の単位を修得すると、一級・二級・木造建築士を受験できます。


下記リンクから、模擬講義を動画でご覧いただけます。


Student Voice

三上太陽

開かれた共創の場で
クリエイティブな発想を広げる

三上太陽さん
宮城県泉高校出身

デザイン研究棟では定期的にレクチャーなどがあり、学生や教員のみならず地域のクリエイターや企業と交流ができます。学生同士が意見交換をして学び合える環境があり、クリエイティブな発想を広げられることが魅力です。グローバルコモンズでは留学の相談ができ、コロナ禍で励みになりました。


研究室紹介

佐藤宏樹研究室

佐藤宏樹研究室

メディア表現による伝統文化・生活文化のアップデート

メディア表現や電子デバイス、インターフェース、デジタルファブリケーションなどの情報技術を土台に、伝統に培われた哲学や生活文化となめらかに接続し、共に進化する新しい文化の創出方法をデジタルデザインとプロトタイピングを通して実践的に探究します。

益山詠夢研究室

益山詠夢研究室

デジタルヴァナキュラー:地域資源とデジタルファブリケーション

「Design Through Making」というアプローチでデジタルファブリケーション技術を用いて、地域資源・材料と対話しプロトタイピングしながら、建築、そしてプロダクトデザインについて思考していきます。デジファブ技術を用いた「つくる」を通じて、新しい材料の使われ方・デザインのかたちを探究します。

蒔苗耕司研究室

蒔苗耕司研究室

仮想世界から未来の情報環境を考える

コンピュータ上に創られた3次元仮想空間をバーチャルリアリティやデジタルゲームの技術を用いて体験したり、現実空間と仮想空間を融合させたシステムの構築を通して、デジタルツインの実現を目指した未来の情報環境のあり方を考えます。

土岐謙次研究室

土岐謙次研究室

漆とテクノロジーで ものづくりの研究しています

土岐研究室では、手仕事に不可能な領域を現代技術で補い、または拡張し、これまで工芸分野で培われた技術をデジタル基盤を通じて異分野にも開放し、漆を中心としたものづくりを次世代に継承してゆくプラットフォーム作りを目指しています。

伊藤真市研究室

伊藤真市研究室

文化環境デザインの視点から価値を探求

室内建築(インテリアデザイン)やサイン計画、ブランディングやグラフィックデザイン等に取り組みながら、デザインの本質を探求しています。デザイン教育の方法論も重要な研究テーマです。学生達はポスターやリーフレット等を制作し、デザインによる地域活動の支援を行っています。

茅原拓朗研究室

茅原拓朗研究室

人と社会を「知る」ために

デザインの基礎となる人と社会のトータルな理解に向けて、ヒトの知覚・認知・身体の特性やメカニズムから、ユーザビリティ、地域の伝統文化・芸能まで、心理学を中心とした多様なアプローチで取り組んでいます。

小地沢将之研究室

小地沢将之研究室

都市や社会をデザインするためのデザイン

多くの人たちが利用する空間や施設などを勝手気ままにデザインするのではなく、確かな根拠に基づいたデザインとなるよう、調査・研究・分析を行い、その成果を都市空間や公共施設、社会制度の設計に活かしています。

須栗裕樹研究室

須栗裕樹研究室

情報システムの設計と開発

現在、様々な情報システムが我々の生活を支えています。しかし、そのシステムを作る方法、そもそも作る前に設計する方法、設計と開発をプロジェクトで管理する方法は未だに発展途上です。「設計」を「デザイン」として捉え、多様なシステムを支える裏方の研究を行なっています。

中田千彦研究室

中田千彦研究室

空間から地域、メディアを通して
「デザインとは何か」を探究

住宅設計やインテリアデザイン、地域産業のための施設、アートのための空間デザイン、出版や編集のメディアデザインを研究します。さらに学生との共同作業で、東日本大震災以降の新しい時代の地域社会にふさわしい地域づくりや、生活環境のデザインを探究します。

平岡善浩研究室

平岡善浩研究室

交流施設を住民と共にデザイン

自然環境や社会環境とコミュニティを、空間デザインによってより良い関係にしていくことを研究しています。


制作設備・施設一覧

製図や模型製作が行える製図室/高性能PCが整ったデザインラボ/レーザーカッターや3Dプリンタといったデジタルファブリケーション機器を備えた材料実験室/演習ではクリエイター向けソフト「AdobeCreativeCloud」やCADが利用可能


施設紹介

デザインラボ

多様な表現方法を学び、実践する場

デザインラボは、プログラミングや3DCG・電子工作等の技術を習得・実践できる環境が整備されています。そのため、高性能PCやプロジェクタ、デジタル工作機器、壁面ホワイトボード等が設置されており、学生は装置のプロトタイピングやプロジェクションマッピングの予行等に活用しています。

材料実験室

デジタルファブリケーション機器を備えた
総合制作工房

材料実験室は従来からの木工制作などの作業環境や本格的なシルクスクリーン印刷環境に加え、3Dプリンタやレーザーカッターといったコンピュータで制御するデジタルファブリケーション機器と呼ばれる加工機を備えた総合制作工房です。各種素材と機材を使って様々な制作が行えます。


デザイン研究棟

デザインを通して、新しい価値をどう生み出していくか。日々変化する社会環境を観察し、多様な課題を解決へと導く論理的思考力と表現力、“デザイン思考” は、宮城大学で学ぶ全ての学生に必要とされる考え方です。ビジネスにおける事業のデザイン、社会のデザイン、生活に関わるデザインなど 3学群を挙げてこれらを担う人材を育成するため、その象徴として 2020 年 6月にデザイン研究棟が完成しました。施設内は、教員研究室に隣接した「オープンスタディ」や、専門的な研究・制作のための機材を備えたラボがあり、教員と学生が一緒にデザイン研究に取り組める環境となっています。学群を超えた知の接続/地域社会との継続的な共創/学外の先進的な知見の獲得を目指して、企業との共同プロジェクトや、デザイン教育・研究を展開し「デザインスタディセンター」として、宮城大学は東北の新たなデザインの拠点をつくります。


4年間の学び

4年間の学び


卒業生の活躍

里山での新しいくらしの形を実践し発信する

建築設計事務所 yeto
丸森町地域おこし協力隊 冨塚崇さん(2008年3月卒業)

冨塚崇

東京で設立した設計事務所での古民家改修設計をきっかけに、宮城県丸森町に移住し活動しています。取得した古民家を含む敷地全体をラボと見立て、設計者である私自身が生活を一から築き上げ、里山における新しいくらしを耕していく拠点にしています。現在は丸森町を中心に仙台や都内近郊で設計を行っています。宮城大学ではデザインにまつわるさまざまな分野のプロフェッショナルが集結し、貴重な学びを得ることができます。特に在学中に全ての事業の「発端」となる背景や事業性を意識しながら学べたことは今につながっています。また、人・もの・ことを俯瞰的に捉え、適切な解を出す「仕事のプロセスの根幹」を学べたことも大きいです。今後は古民家改修設計に特化し、地方のすまい問題解決に尽力することが目標です。これからも都心の生活とは異なる里山での新しいくらしの形を実践し発信していきます。


「学ぶ」ことの自信が 発想の幅を広げてくれる

Mariko Abe Design
建築家・空間デザイナー 阿部真理子さん(2009 年 3 月卒業)

阿部真理子

建築家・空間デザイナーとして、美術館での展覧会の会場デザインや店舗・住空間の設計などに携わっています。各プロジェクトに企画から参加し、それぞれの土地やテーマ、何百という人々と関わる事で自分自身も鍛えられる仕事です。その先で思いもよらない発想が生まれ、誰かの体験の一部をつくるという事に、やりがいを感じています。宮城大学には、建築学だけでなく、地に足のついたデザインの実践に触れられる特色があります。そして清々しい雰囲気に自由な魅力を感じていました。全く異なる専門分野が隣り合う環境で過ごす利点や、野心や意見ある人と成長できる期待もあり、デザイナーとしての独立のプロセスも、在学時から意識的に学び得ました。今後も空間デザインを軸に広い領域で社会に影響を与えられるよう、沢山のプロジェクトと向き合い、見る人に熱量と価値を伝えていきます。


大学で培ったデザインの力で次世代の林業に挑戦

高知県佐川町地域おこし協力隊
伊藤啓太さん(2019年3月卒業)

「自伐型林業」という小規模で自立分散的な林業を推進する佐川町で、規格にそぐわない価値の低い木に付加価値を付ける取り組みを行っています。林業に興味を持ったのは在学中、自分が素材として木を使っていたことから、林業が衰退の一途を辿っていると知ったのがきっかけでした。実際に山に入り木を伐っていると、人間が何世代にもわたり時間をかけて育てた自然を相手に仕事をしている、ということに誇りを感じます。宮城大学では、地域密着型のフィールドワークを通じて、デザインの力で地域の課題を解決し、価値を創造し、地域に還元するという一連を学びました。この春からは、小規模林業家として独立します。大学で得た学びを活かし、一次産業から始まるものづくりの一連のプロセスの構造をデザインしたいと考えています。


大学で培ったデザインの力で人の心と暮らしを豊かに

富士通株式会社デザインセンター チーフデザイナー
小室理沙さん(2012年3月卒業)

小室理沙

卒業生の活躍

サービスデザイナーとして、デジタルやソリューションビジネスにおける次世代サービスの構想立案と導入のサポートをしています。複雑に絡み合った問題に対し、人を中心に解きほぐして考えることで暮らしを良くするサービスを提供できるのがこの仕事の醍醐味(だいごみ)です。今の時代、多分野のスキル・知識を持っていることや分野間の連携が必要だとされます。それを学生のうちに体験できるのが、多様な人がいて多様なことが学べる宮城大学の良さだと感じています。私もそれが今の仕事に活かされていて、問題を発見する力やアイデアを形にする創造力、様々な人と共創するためのコミュニケーション力など、デザインにおける総合力が培われました。デザインで人の心と暮らしを豊かにすることが目標で、未来の生活での当たり前となるものをつくっていきたいです。


時計という成熟した機能性に 造形の価値をプラスする

セイコーウォッチ株式会社 デザイン部
薄上紘太郎さん(2013年3月卒業)

卒業生の活躍

卒業生の活躍

卒業生の活躍

現在は、腕時計のプロダクトデザインとブランドのディレクションを担当しています。時計の歴史は古く、時を知るという単純な機能においては製品として成熟しています。だからこそ普遍的な価値を持ったデザインを造形的な視点で追求したいと思ったのが現職を志望した理由です。宮城大学の事業構想学部に入学したのは、オープンキャンパスで先輩の作品を見て興味を持ったのがきっかけでしたが、入学後、自分の作品を見て入学を決めたという後輩がいて驚きました。大学時代に一緒にデザインを学んだ仲間と再び作品作りをしたり、自分がデザインした製品のプロモーションを偶然知り合いが担当するなど、同世代とのものづくりの機会が増えているので、夢を共有した人たちと少しずつそれを実現していけたらと思っています。


幅広く学べたことが、自分の強みになった。

株式会社日建設計 設計部門 設計部
長尾美菜未さん (2007年3月卒業)

長尾美菜未

卒業生の活躍

卒業生の活躍

私は現在、組織設計事務所に勤務しており、意匠設計者としてこれまでオフィスや大学・ホテル・工場・空港など比較的大規模な建物の設計に携わってきました。複雑な与条件を読み解きながら多くの関係者と一緒に形にしていくのは大変な作業ですが、建築に同じものは何一つなく常に新しい課題に取り組んでいるので、飽きることはありません。自分が描いた図面が実物になった時は、毎回鳥肌が立ちます。
宮城大学は、さまざまな興味を持った学生が成長できる大学だと思います。私自身も、デザインだけでなく経営や事業開発の領域まで幅広く学べたことは、大きな強みになりました。これからも挑戦し続けることを恐れず、使う人や周囲に良い影響を与える建築を数多く生み出していきたいです。


進路データ

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