看護学群「スキルスラボ」
現代の急速な医療・看護の高度化・複雑化・多様化に伴い、臨床看護の判断力・実践力の強化のために、宮城大学看護学群では2022年10月にスキルスラボを開設しました。スキルスラボとは、学内の看護技術習得のトレーニングの場であるナーシング・ラボに加え、日々進化し変化する実践現場で対応するため、高機能のシミュレーション機器を活用し学修できる場です。
地域全体での看護の連携と、コロナ後にも通用する看護教育の改善を目指して
「臨地で学ぶ」実践学修から「臨地と連動して学ぶ」応用的な実践学修への変換
近年の医療は、病院のみでなく、療養型の施設や在宅での継続療養など、様々な環境で病院と切れ目ない看護の実践が求められるケースが増えています。加えて、数年継続している新型コロナウイルス感染症の流行による行動制限の影響で、臨地実習による学修期間が短くなりつつあり、臨地実習と連動して、実践力を高めるシミュレーション学修の充実が必要となっています。
スキルスラボでは、高度医療を提供する病院のみでなく、小児から老年、在宅看護の学修を充実させる設備を備えるものとして、ベッド4台、高機能シミュレーターモデル人形4体、iPad、ノートパソコン、大型ディスプレイ、各種医療機器などを備え、さらに教育用電子カルテや仮想地域MYU-TOWNの活用を可能としました。リアリティのある臨床環境において、高機能シミュレーターを活用し、フィジカルアセスメント・トレーニング、シナリオ・トレーニングなどを行うことができます。スキルスラボのような環境は、看護学群の学生だけでなく、看護学研究科の大学院生の学修や、実務に従事している看護師の方々の学び直しにも大いに役立つと考えています。
※MYU-TOWNについて 宮城大学では、コンピューター上に仮想地域であるMYUーTOWNを作り、学内と臨地での学習を補完する第3の学習の場としています。この仮想地域には、住民の家や、地域のケアセンター、病院、学校などがあり、生活環境や様々な施設・資源を含めて、その人らしい健康を維持する看護を考えることができます。 看護DXリカレント教育:みやぎテレナース育成プログラム |
看護学群について
看護学群は、生命の尊厳を基盤とする豊かな人間力を備えて、科学的思考とマネジメント能力を持ち、ヒューマンケアを中核とした創造的な看護を展開し、地域の人々、多分野・異文化の人々と協働して学際的に活躍できる人材育成を目指しています。看護学の基盤となる知識・技術を身につける「専門基礎科目」と、看護学の専門性を深め、拡げる「専門科目」を学年進行に沿って体系的に配置しています。卒業時に取得できる資格・免許は、「看護師国家試験受験資格」が全員、保健師教育課程を選択した学生は「保健師国家試験受験資格」、養護教諭教育課程を選択した学生は「養護教諭一種免許状」を取得できます。