専門職連携教育(IPE)since2016

他大学、地域の病院と 連携して「協働」を学ぶ 専門職連携教育

現在の医療は一職種のみではなく、チーム医療や多職種連携で取り組むことが当たり前になっています。看護職者を育てるための看護教育、医師を育てるための医学教育と同じように、チーム医療や多職種連携ができるようになる人材育成の教育があります。それを「専門職連携教育」あるいは「多職種連携教育」と呼ぶようになりました。

この教育では、チーム医療や多職種連携のための能力を、多職種がともに学びあう体験学習によって養います。異なる専門教育を受けている学生同士が一緒に学びあうことによって、理解し合い、信頼し合い、尊重し合うことができます。また、患者中心の医療を協働して実現する方法を学ぶことができます。このような方法を用いた教育をInterprofessional Education(IPE)とよんでいます。

イギリスの専門職連携教育推進センター(Centre for the Advancement of  Interprofessional Education: CAIPE)がIPEを次のように説明しています。
Interprofessional Education occurs when two or more professions learn with, from and about each other to improve collaboration and the quality of care(2002).


専門職連携教育(IPE)検討グループについて

保健医療福祉系大学の教育では、専門職連携教育(以下IPE;Interprofessional Education)が実施されています。看護学教育でも、全国の看護系大学でIPEの取り組みが始まっています。でも、その多くは、総合大学や医学部あるいは保健医療福祉系の学部がある看護系大学です。医療系の学部が看護学群だけの宮城大学でもIPEを始める必要があります。

2016(平成28)年度に東北医科薬科大学病院、東北医科薬科大学薬学部、宮城大学看護学部でIPEに取り組む話し合いが始まり、「宮城IPEプロジェクト」が立ち上がりました。2017(平成29)年3月には、東北医科薬科大学と宮城大学との教育・研究連携協定が締結され、組織的にもIPEの推進が図られることになりました。

宮城大学看護学群
専門職連携教育(IPE)検討グループ


宮城大学研究ジャーナル1巻1号に活動報告、研究報告が掲載されています。

複数組織の協働による専門職連携教育の経緯と展望  ─宮城 IPE プロジェクトの活動から─

複数組織の協働による専門職連携教育の経緯と展望
─宮城 IPE プロジェクトの活動から─
  • 宮城大学研究ジャーナル 2021 年 1 巻 1 号 pp.172-182 掲載
  • 発行年:2021-03-31
  • ISSN:2436-374X
  • 著者:大塚眞理子、志田淳子、瀬戸初江、薄井健介、菅原よしえ、木村三香、成澤健、菅原亜希、高橋和子、鈴木まゆみ、日野弥栄子、岡田浩司、渡邊善照、吉村祐一、高橋知子、佐藤厚子、諸根美恵子、鈴木裕之、工藤香澄、小嶋文良、西川陽介、柴田信之

薬学生との模擬事例検討会に参加した看護学生における専門職連携教育の効果

薬学生との模擬事例検討会に参加した看護学生における
専門職連携教育の効果
  • 宮城大学研究ジャーナル 2021 年 1 巻 1 号  pp.154-161 掲載
  • 発行年:2021-03-31
  • ISSN:2436-374X
  • 著者:菅原よしえ、井村紀子、木村三香、成澤健 、大塚眞理子

TOP