新着情報
25.07.09
7/5宮城大学大和キャンパスを会場に「認知症サポーター養成講座」を開催しました/老年看護学領域
老年看護学領域は、老年期を生きる高齢者が、人生の最後までその人らしく豊かな暮らしができる看護を探求しており、高齢者とその家族の健康的で豊かな暮らしをめざし、老年看護学の研究・教育・実践をしています。7月5日に、老年看護学領域主催の「認知症サポーター養成講座」を宮城大学大和キャンパスで開催しましたのでお知らせいたします。
認知症になっても、今までと同じ当たり前の暮らしを継続できるようにサポートする
認知症サポーターとは、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする人です。超高齢社会の日本において、認知症になっても自分らしい今までと同じ暮らしを継続していくために、2005年から始まった国の認知症施策のひとつで、全国の認知症サポーターは約1600万人です。医療・介護職に限らず、企業・団体で受講でき、学生、地域住民など誰でもサポーターになることができます。認知症サポーター養成講座の講師の役割を担う人をキャラバンメイトと言います。
今回の講座では、大和町福祉課職員及び大和町のキャラバンメイトが講師となって、認知症の症状と原因や認知症の方への接し方についてレクチャーを行いました。当日は看護学群、事業構想学群の学生や学外の学生など28名が参加、認知症施策推進大綱や認知症基本法などの主旨を理解し、認知症の症状や、地域でどのような場所に相談すれば良いのかといった基本的な知識を知る機会となりました。また、認知症サポーターとして期待される振る舞いや心構え、サポーターの活動は特別な活動ではなく、住民同士の日頃からのつながりや優しい気遣いが大切であること、サポーターはご本人や家族の応援者であることについても実際のサポーターの声を聞くことで学びました。
今回の認知症サポーター養成講座は、看護学群の岩井さんの「受講したい」という声を受け、老年看護学領域で企画し実現した講座となります。受講者にはサポーターの証であるオレンジリングがプレゼントされました。
看護学群 岩井 千寿 さんのコメント
家族が認知症気味になり接し方に困っていた時、学校の授業で認知症の人たちに対する接し方を学びました。しかし、知識として頭に入っていても実行するまでの自信がありませんでした。資格(認知症サポーター)があること、そしてそれに伴う活動を経験することで、接し方を改めたり、介護者側の気持ちに積極的に寄り添えたりするようになるのではないかと考え講座の開催を希望しました。
実際に活動するサポーターさんの雰囲気の温かさに触れ、認知症の方と家族とともに活動していくことの魅力を感じました。学んだことを臨床現場で活かすとともに、今後サポーターとしての活動を通して、認知症の方、家族との関わり方を考えていければと思います。
老年看護学領域 内海史子 講師のコメント
今回、学生から受講したいという意見があり大変嬉しく、授業だけでは伝えきれない地域における実際の認知症に対する活動を知ってほしいと思い企画しました。自分の家族も認知症であったりと、かなり身近な問題ですが、実際に自分は何をしたら良いのかどう接したら良いのか分からないという人も多いと思います。この講座を通して、社会全体で認知症の人だけではなく、家族や周囲の人も安心して暮らせる社会を実現しようとしていることを知ってほしいと思いました。
今回、受講を希望してくれた岩井さん、講師を務めてくださった認知症キャラバンメイトのみなさま、大和町認知症サポーターのみなさまありがとうございました。今後も開催を検討していきたいと思います。
開催概要
イベント名 | 認知症サポーター養成講座 |
開催日時 | 2025年7月5日(土)13:30~15:00 |
場所 | 宮城大学大和キャンパス本部棟3階302講義室 |
内容 | 認知症の症状と原因、認知症の方への接し方、サポート活動の紹介 ※受講者にはサポーターの証であるオレンジリングがプレゼントされます。 |
対象 | 学生や地域の方どなたでもご参加可能、参加無料です。 |
参加方法 | 申し込みフォームにてお申込みください。 |
講師 | 大和町キャラバンメイト |
主催 | 宮城大学看護学群老年看護学領域 |
お問い合わせ先 | 看護学群老年看護学領域 内海史子 uchimif@myu.ac.jp |
※キャラバンメイトは、認知症になっても安心して暮らせる町づくりを目指し、都道府県、市区町村など自治体や全国規模の企業・団体等と協働して、認知症の人と家族への応援者である認知症サポーターを全国で育成する団体です。
老年看護学とGcomsusについて
老年看護学領域は、看護学群のカリキュラムにある「老年看護学」の教育・研究・社会貢献を担う領域です。老年看護学は、老年期を生きる高齢者が、人生の最後までその人らしく豊かな暮らしができる看護を探求しており、これからの超高齢社会に不可欠な、新しい看護を創出している学問分野です。私たち老年看護学領域の教員は、高齢者とその家族の健康的で豊かな暮らしをめざし、老年看護学の研究・教育・実践をしています。
また、高齢者のあらゆる場でのコンフォートを目指し、ともに学び合える場を持続的に創造することを目的として、「高齢者のよりよいケアの質を考え創造する会―Gcomsus」を発足、現在活動メンバーを募集しています。