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19.06.25

事業構想学群の舟引敏明教授が日本造園学会賞(著作部門)を受賞

ランドスケープの価値評価手法の構築とその価値を維持する制度設計に取り組んできた舟引敏明教授(事業構想学群)が,「都市のランドスケープ関連法制度の論考に関する一連の著作」において,このたび日本造園学会賞(著作部門)を受賞しました。

舟引教授は,自然資源や歴史・文化資産,それらが組み合わさって形成される地域の美しい景観を未来へ引き継ぐためには,科学的にランドスケープを評価する方法論の構築が不可欠であり,さらに周囲のランドスケープを保全し,維持向上するための土地利用政策が必要との考えから,2013年から2018年までに,ランドスケープ制度および都市緑地制度,都市公園制度についての論考を発表。これら一連の著作は,様々な行政課題に取り組む際に,実践的に役立てることができるものであるとし,このたび高く評価されました。

舟引教授は「今後も複数の地方自治体の現場に参加しながら,これまで組み立ててきた理論と実践とを結び付け,より良好な景観づくり,緑づくり,歴史を活かしたまちづくりの支援に取り組みたい」として,継続的な活動を続ける予定です。


都市公園制度論考 - 都市公園法制度の構造と意義に関する考察

本書は,都市公園制度の根幹を流れるロジックをより分かりやすく示すことを目的としています。公園緑地政策をめぐる最近の状況を踏まえて,都市公園法の設けられた理由と意義,現時点での評価と課題,民間事業者参加方策の展開等を探り,今回の法改正の評価,今後の公園管理の方向性について考察を加えています。
○出版社: デザインエッグ社
○発売日:2018年8月2日
○ISBN-10:4815006636
○ISBN-13:978-4815006631
○著者:舟引 敏明


ランドスケープ制度論考 - 景観法、歴史まちづくり法、都市緑地法等 都市におけるランドスケープ関連法制度に関する考察

本書は,景観法,歴史まちづくり法,そして緑地関係法などの都市におけるランドスケープ関連制度に関し,これまで筆者が書いてきた論文に加筆修正を加え一冊に取りまとめ,制度の全体像を示すことを試みたものです。
○出版社: デザインエッグ社
○発売日:2015年8月1日
○ISBN-10:4865433996
○ISBN-13:978-4865433999
○著者:舟引 敏明


都市緑地制度論考

本書は,日本の都市計画における緑地の保全・創出にかかる制度について,経済学的視点,行政法学的視点を盛り込みながら,体系的に考察を加えたものです。財産権の制約と補償の関係,費用と効果の関係,利害調整の意思決定の仕組みなど制度の根幹を流れるいくつかの論理に着目して,複雑な緑地確保制度の体系を構造的に整理した類例の少ないものであり,都市計画,公園緑地計画などの分野の研究者,行政担当者にとっての参考となることを期待して作成されています。
○出版社: デザインエッグ社
○発売日:2014年8月25日
○ISBN-10:4865431381
○ISBN-13:978-4865431384
○著者:舟引 敏明


日本造園学会賞とは

公益社団法人・日本造園学会は,造園という伝統的な職能が蓄積してきた技術と文化のうえに,近代的な理論と科学的体系を構築することを目的として,1925年に設立されたわが国最初の造園学に関する学術団体です。幅広く,多様な会員の活動を通じて,様々な視点からの問題提起や情報交換,共同研究などを行ない,きたるべきランドスケープ研究の時代をリードすることが期待されています。また,日本造園学会賞は,造園に関する学術,技術,芸術の進歩をはかるため,研究論文,著作,設計作品,技術,事業・マネジメントに関し,造園学の進歩と発展に顕著な貢献をした個人または団体・組織に対して授与されるものです。

研究者プロフィール

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