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19.02.20
世界で活躍する企業から 生産現場の知恵と 課題解決力を学ぶトヨタ講座
平成31年1月14日(月・祝)と1月18日(金)の2日間の集中講義として、トヨタ自動車株式会社様、トヨタ自動車東日本株式会社様と連携し、「産学連携講座Ⅱ(トヨタ講座)」を開講いたしました。
産学連携講座とは
産学連携講座は、主に宮城県や東北で活躍する企業・団体等との連携により、講師派遣をいただき講義を行います。現代の日本、地域社会を支える産業の歴史、現状、今後の展開、諸課題とその解決に向けての取組を理解することにより、地域や産業に関心を抱き、卒業後に社会で活躍するための知識や創造力を養うことを目的に開講している講座です。
平成30年度第三弾『トヨタ自動車株式会社、トヨタ自動車東日本株式会社』
平成30年度第三弾目の講座となります『トヨタ自動車株式会社、トヨタ自動車東日本株式会社』は、わが国の代表企業の一翼が大学近辺にある地の利を生かし、大学内での講義のほか、実際に本社・宮城大衡工場に出向き現地現物の確認を行う講座となりました。
1日目プログラム
1日目は、トヨタ自動車東日本株式会社(TMEJ)本社(黒川郡大衡村中央平1番地)にあります「トヨタ東日本学園」の講堂にて、取締役社長 白根武史氏から、『ものづくりは人づくり』と題しまして、トヨタ自動車並びにトヨタ自動車東日本の東北進出の理由、および地元企業と一緒になって取り組んでいる相互研鑽活動、ものづくりと「工夫」「職場改善」の取り組みについて講義いただきました。
午後は工場の現地現物の確認を行い、現場一人ひとりの知恵と経験に裏付けられた高度な技能を製造技術として確立するために、開発、生産準備、生産が三位一体で取り組み、いかに上手く・早く・リーズナブルに高品質なクルマをつくることができるのか、現場の知恵と工夫を活かした改善を学びました。
2日目プログラム
2日目は、本学の交流棟2階に今年9月にオープンしました「PLUS ULTRA-」にて、講義を行いました。
1時限目は、トヨタ自動車株式会社国内営業部東北営業部長 小林剛氏から、『トヨタ』を題材に「企業」の存在意義、「仕事」の大切さを考える講義をいただき、創業者豊田喜一郎氏の考え方から『トヨタ』のものづくりの原点を学びました。
2時限目は、仙台トヨペット株式会社代表取締役社長 佐藤秀之氏から、パートナー企業としての立場からみたトヨタの強みを講義いただき、「なぜ、なぜと問い続けモノゴトの本質に迫る姿勢」の企業文化について学びました。
3、4時限目はトヨタと相互研鑚活動を行った株式会社サンブライト代表取締役の渡邉忍氏、農業生産法人 株式会社みちさき代表取締役の菊地守氏から講義をいただきました。
トヨタ自動車様、トヨタ自動車東日本様では、地場産業との相互研鑽活動を行っており、地場産業と一緒になって現地現物でものづくりを学び、お互いが「教え・教えられる」風土を醸成しながら、東北に改善の輪を広げていくことで、個々の企業単体ではなく、製造業全体として底上げを図っています。この相互研鑽活動は異業種にまで広がり、食品、水産加工、農業、造船、金型 機械製造など多岐にわたって効率化の相互研鑽に取組まれています。
主にカメラ部品の製造を手掛ける株式会社サンブライト様では、東日本大震災の影響により、ひとの力の不足による不良品の大量発生により厳しい経営状況にありました。その時、トヨタとの相互研鑽活動により、自分たちで部品を作っているときには不良率50%ほどであったものが、不良率5%を達成することができた取り組みについて講義いただきました。
水耕栽培を手掛ける株式会社みちさき様からは、トヨタの強みである「やるべきことを明確にして、そのために何が必要か導き出す力」によって、作業効率や現場の人間との関係などが改善され、安定出荷や衛生管理による新たな価値の創出に成功した取り組みについて講義いただきました。
講義の最後には、本学の金子理事兼副学長から、これまでの講座を振り返り、産学連携から得られる学びについて学生に伝えられ、講義は終えました。
今回の「産学連携講座Ⅱ(トヨタ講座)」の開講にあたり、トヨタ自動車株式会社様、トヨタ自動車東日本株式会社様、仙台トヨペット株式会社様、株式会社サンブライト様、株式会社みちさき様には、本学の産学連携に御協力、御尽力いただきありがとうございました。
本学一同、心より感謝申し上げます。