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23.08.22

7/1「Downstreamから学ぶDX」リスキリングプログラム事例&導入ワークショップを実施しました

宮城大学では令和4年度に引き続き、文部科学省「DX等成長分野を中心とした就職•転職支援のためのリカレント教育推進事業」による「Downstreamから学ぶDX」リスキリングプログラムの第2期(令和5年度)を開講しています。2023年7月 1 日、初回プログラムとなる「事例紹介&導入ワークショップ」が実施されました。

身近なDX事例を学ぶと同時に、先端的なDX技術に触れることで自らのDXを考える

「Downstreamから学ぶDX」リスキリングプログラムは従来の上流からのトップダウンによるDXではなく、より身近な問題に寄り添った現場主導のアプローチでのDXを試みることで「新たな価値創出」を生み出すための学びを提供するプログラムです。今年度は受講生を少人数とし、より密度の高いケアができるプログラムを目指しています。
初回の「事例&導入ワークショップ」はプログラム全体の導入であり、座学と演習の組合せで構成された計6時間のワークショップです。6月10日に開催されたプログラム開講式(オリエンテーション)を経て、宮城会場となる宮城大学大和キャンパスに昨年度からの継続受講生を含め社会人、本学大学院生合わせて10名の受講生が参加しました。
座学ではDX事例を元に成功要因やDXへのアプローチ方法について学び、演習では実際にDXにも用いられる最新技術に触れる体験をしました。

ワークショップ1:実際のDX事例から学ぶ

実際に行われたDXの成功事例をいくつか紹介し、DXがどのようなものなのか知るところからスタート。現場でDXがどのように企画され、どう活用され、それによってどういった効果がもたらされたのかを学びました。各事例のどういった点が成功につながったのか、それぞれが興味をもった点やDXとして優れていると感じた点についてディスカッションを通して全体で共有することで、DXについての認識を深めました。

ワークショップ2:データ分析の基本とAIによる作業の自動化を体験

データ分析の基本的な知識と、ChatGPTを用いてAIの特性やそれをデータ分析に用いる際のポイントを学びました。データから計算式を用いた従来の方法で「t検定(帰無仮説が正しいと仮定した場合に、統計量がt分布に従うことを利用する統計学的検定法)」のP値(横軸の値が検定統計量であるときの上側の面積)を求め、次に同じデータからのP値をAI(ChatGPT)に直接回答させました。さらに、ChatGPTにP値を自動で求めるためのソースコードをPython等の言語で書き出させ、そのプログラムを実行させ値を求めることを試しました。それぞれの結果を比較することで、現時点でのAIが苦手なこと、得意なことなどの、機械学習の特性を理解、それをふまえてAIを上手く活用すれば、プログラムの知識がなくても簡単にプログラムを作成できることを実感しました。

ワークショップ3:スクラッチによるプログラミングでのドローンの飛行制御体験

子ども向けプログラミングツールとしてマサチューセッツ工科大学等が開発したスクラッチ(Scratch)を用いたドローンの制御を通じて、プログラミングの概念を学びました。スクラッチにより「離陸」「上昇」「前進」「旋回」などのドローン制御に関する命令をブロック状に組み上げることで、ドローンの飛行ルートを設定。さらに、ドローンの内蔵カメラ画像をリアルタイムで解析し、それによる制御を体験しました。プログラムがドローンという物理的な物質の運動を制御するという、デジタルテクノロジーの醍醐味は、参加者自身のDXへのモチベーションアップに繋がります。

今回のワークショップ終了後、受講生は「コンテンツ系」「データ系」「ハードウェア制御系」の3つの系統に分かれたModule科目と呼ばれるオンデマンド講義および、受講サポートのためのスクーリングの受講期間へと移行します。オンデマンド講義では60本程(1本1コマ・約90分)の科目から20コマを自由に選択し学習を進め、サポートを受けながら11月に開催される発表会へ向けて自分のPoC(Proof of Concept:サービスや製品に用いられるアイデアや技術が実現可能かを確認する実証作業)作成に活かしていきます。

引き続き「Downstreamから学ぶDX」リスキリングプログラム第2期目の展開にご注目ください。

開催概要

イベント名 「Downstreamから学ぶDX」リスキリングプログラム事例&導入ワークショップ
日時 2023年7月1日 (土) 10:00 ~ 17:00 
会場 宮城会場 宮城大学大和キャンパス(交流棟2F、PLUS ULTRA-)
受講者数 10名
受講費 無料
受講方法 事前申込制
主催・問合せ 宮城大学(事業構想学群・食産業学群)
DDX リカレントプログラム事業 担当
downstreamdx@gmail.com

Downstream から学ぶDX リスキリングプログラム

事業規模が小さくなるほど DX 化が進んでいない現状において、 DX に関わるリスキリングプログラムを通して、小規模企業等でも、デジタル技術やデータの活用で業務における課題や限界を突破し、そこから新たな価値の創造を構想できる人材の育成を目指します。DX の具体的な事例について学ぶことで、DX の可能性に関する「気づき」や「意識」を高め、自ら志す事業の DX プランの具体化と、その実現の可能性を評価することができます。

本記事およびR5年度宮城大学「Downstreamから学ぶDX」リスキリングプログラムに関してのお問い合わせは宮城大学DDX事務局 <downstreamdx@gmail.com>までお問合せください。

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