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23.06.16

益山詠夢准教授が取り組んできたプロダクト「Up-Ring Chair & Café Table」がiFデザインアワード(2023)を受賞

事業構想学群益山詠夢准教授は,デジタルファブリケーション技術(以下,デジファブ)を用いて,都市・建築デザインそしてプロダクトデザインについて,新しい材料の使われ方,工法,デザインのかたち,循環型社会のあり方を研究しています。益山准教授がこれまで慶應義塾大学SFC研究所 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング共創ラボ株式会社オカムラと共に制作してきたプロダクト「Up-Ring Chair & Café Table」が世界3大デザイン賞と呼ばれるiF(アイエフ)デザインアワード2023を受賞しましたのでご案内いたします。

Up-Ring Chair & Café Table
Meeting Chair / Table

Up-Ring is a furniture series created on 3D printers and manufactured from biomass plastic that uses sugarcane as the main raw material, developed jointly between industry and academia (Okamura and Keio University), with the aim of achieving global warming reduction targets. This production method breaks away from conventional mold manufacturing through mass production by 3D printing without molds. Okamura also took on the challenge of using biomass plastics as the main raw material. Since biomass plastics are derived from sugarcane, that absorbs and traps CO2 in the process of growth, this also contributes to the reduction of CO2 emissions. (原文引用)

Up-Ring Chair & Café Tableは,株式会社オカムラ・慶應義塾大学の産学連携の取組により開発され,サトウキビから作られたバイオマスプラスチックを材料に3Dプリンタ技術を用いて椅子を製造する,地球温暖化対策を目的としたプロジェクトです。この製造法は,従来の金型を使用する製造方法から脱却し,3Dプリンターによる量産技術の実現と,主原料にサトウキビを原料としたバイオマスプラスチックを活用する技術開発に挑戦しています。原材料としているサトウキビは,成長過程でCO2を吸収して閉じ込めるため,CO2排出量の削減にも貢献しています。

受賞をうけ益山准教授は「今回のプロジェクトは前職である慶應義塾大学と株式会社オカムラが共同で取組んできた,環境省の『脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業』を基に,その後の共同開発で合計約3年間を通じた産学官連携の研究成果です。これまで大型3Dプリンターを用いた家具や建築デザインへの応用研究をさせて頂いた慶應義塾大学のCOIプロジェクト(現COI-NEXT 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング共創ラボ),かつてない商品を産み出す為にいく度の実験と評価に協力して頂いた株式会社オカムラにはとても感謝しています。研究のプロセスから製品化まで実際に辿り着けたこと,そしてそれが国際的に有名なアワードにて評価されたことは,私自身にも大きな励みになりました。『デザインの力』が社会変革に一石を投じること,そして社会貢献の一端を担うことを実感することがでた貴重な経験に感謝しております。今後も3Dプリンター技術を用いたデザインの研究を軸に,循環型社会の発展に貢献していきたいです」とコメントしました。ぜひご注目ください。

iFデザインアワードについて

iFデザインアワード(アイエフデザインアワード)は,ドイツ・ハノーファーを拠点とする国際的な組織インダストリー・フォーラム・デザイン・ハノーファー主催しており,1953年から続く国際的に権威のあるデザインアワードの一つです。毎年,全世界のプロダクトデザインを対象に優れたデザインを選定しています。iFデザインアワードはIDEA賞,レッドドット・デザイン賞と並び世界3大デザイン賞と呼ばれています。

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