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26.07.24
地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」を宮城県内4市町で実施しました
「地域フィールドワーク」は、全学を対象にしたフレッシュマンコアの必修科目で、地域の自然・歴史・文化等を学びながら、地域社会の将来に対する使命感を涵養し、これからの主体的な学びに向けた動機づけとなることを目標としています。今年度は4日間の行程にわたって439名の学生が受講し、宮城県内の石巻市、白石市、蔵王町、加美町の4つの市町をフィールドとして、自治体の全面的な協力のもと現地フィールドワークを行いました。
地域協働学習と自己の学び・地域特性の把握と事前学習への取り組み
1日目/ガイダンス(4月22日・5月13日)
初回の講義では、地域フィールドワークの位置づけや意義を確認し、地域へ訪問する際の心構えやマナー等、フィールドワークのリテラシーを習得。また、それぞれの地域の特徴や見所について自治体職員から説明を受け、学生たちは各自の興味関心に基づいたフィールドワークにおけるテーマの設定を行いました。
2日目/フィールドワーク(5月27日・6月3日)
2日目の授業では、クラス単位に分かれ、石巻市、白石市、蔵王町、加美町でフィールドワークを実施。学生は地域を自分の足で実際に歩くことで、インターネットや文献の事前調査では知ることができなかった、地域の特徴や課題等を確認することができます。フィールドワーク後はグループごとに調査をふりかえり、得られた成果や課題等を確認・共有しました。
フィールドワークについて
津波伝承と水産業の振興から復興まちづくりのこれからを考える/石巻市
石巻市では、東日本大震災の被災を次世代に伝え、中心市街地の活性化をはじめとした復興まちづくりに取り組んでいます。震災の津波火災で焼け残った震災伝承施設「震災遺構 門脇小学校」では、高い場所に逃げる「垂直避難」や、命を守るための判断を伝承するにあたっての想いに触れました。中心市街地の散策では、沿岸部ならではの海産物等の地域資源に触れながら、地域の方々へインタビューを行いました。水産業の振興に取り組む方からお話を伺い、食産業に携わるための知識やまちづくりにおける展望を学び、これからの復興まちづくりを考えるうえでの気づきを得る機会となりました。
歴史的な背景を捉え自治体政策と地域とのつながりを捉える/白石市
白石市は、人口減少という逆風の中、市民と行政が一体となって新たな価値の創造に挑戦しています。はじめに、2024年7月に史実に基づき三階櫓(天守閣)を復元した白石城や、歴史探訪ミュージアムを見学し白石市の歴史を捉えていきました。白石市内の市街地には、武家屋敷(旧小関家)や豪商家屋(壽丸屋敷)等、歴史的に貴重な建造物が点在しています。城下町の特色が残る街並みを散策しながら、移住交流サポートセンターや商店街の方々へのインタビュー、伝統文化を継承する市民グループの展示見学等、行政が取り組むまちづくり政策と住民の生活風景を感じ、地域の強み・課題について視点を深めていきました。








豊かな自然資源に基づく観光地の日常から地域を知る/蔵王町
蔵王町の遠刈田温泉は、古くから信仰登山の基地や湯治場として親しまれ、宮城蔵王の観光拠点として県内外から観光客が訪れる地域です。2024年に開設した蔵王ジオパークセンターを起点に、岩崎山金窟址、みやぎ蔵王こけし館、神の湯を訪問し地域の方々からレクチャーをいただきました。共同温泉や旅館、飲食店が立ち並ぶ遠刈田温泉街では、昔ながらの趣きを感じながら、散策を通じて商店の方々へのインタビューを行いました。豊かな自然資源を有する土地の特徴や歴史を知るとともに、商店の方々の日常的な視点や温かなコミュニケーションに触れ、観光地としての魅力や課題を捉える機会となりました。








地区ごとの特性を捉え地域に根差す人々の生活風景から学ぶ/加美町
加美町は、2003年4月に中新田町・小野田町・宮崎町が合併し誕生した町です。まず、学生たちは、薬萊山の麓(旧小野田町)に位置するやくらいウォーターパークを拠点に、保健師の地域における役割について学ぶとともに、加美町振興公社が運営するウォーターパークや観光施設群を見学しました。宮崎地区(旧宮崎町)では、加美商工会とみやざきどどんこ館で宮崎地区商店街のお話を伺い周辺散策を行いました。その後、中新田地区(旧中新田町)に移動し、バッハホールでパイプオルガン奏者の方から演奏とレクチャーをいただきました。地区ごとの特性を感じつつ、地域に根差し愛着を持って働き暮らす方々との交流を通して思いや日々の営みに触れ、理解を深める時間となりました。
3日目/「フィールドワークのまとめ」作成/共有に向けたブラッシュアップ(6月10日・17日)
3日目の授業では、前回の授業で実施したフィールドワークのふりかえりを行い、最終講義で行われる「フィールドワークのまとめ」報告会に向けて、背景、目的、調査結果、分析、及び分析結果をまとめた成果物を作成する方法を学びました。学生は最終講義までに、自身の成果物をブラッシュアップし最終講義に挑むことになります。
4日目/提案の手法とスキルについて/「フィールドワークのまとめ」共有(7月1日・15日)
講義最終日には各自治体の関係者が参加し、3限に宮城県庁との共同プログラム、4限に成果報告会を実施しました。
涌谷町・仙台市長町地区で働く若手のまちづくり実践者2名による話題提供(3限)
3限は、宮城県庁における県内学生を対象とした関係人口創出事業の取り組みを受け、宮城県と地域連携実践教育推進室との共同プログラムとして、地域学習や地域活動への理解を深めることを目的に実施しています。県内若手のまちづくり実践者2名による話題提供と、宮城県庁によるレクチャーを本学における全学群1年生必修の講義「地域フィールドワーク」の1コマに取り入れる形で実施したものです。
若手のまちづくり実践者として、2名の地域おこし協力隊をゲストに話題提供いただきました。涌谷町に移住し交流イベントの企画に取り組む丸井陽介氏、Uターン者として長町地区を拠点に活動する田原花音氏から、地域での活動から得た気づきや今後地域で実現したい思いについて紹介がなされました。
参加した学生からの質問では、「地域で活動する原動力は何か」「どのようにして地域の方々を巻き込んでいったのか」等について質問が挙げられました。丸井氏・田原氏から、実体験をもとにしたフィードバックがありました。
地域が抱える様々な課題に対して自発的に関わるための手段のひとつ「地域おこし協力隊」や「宮城県が実施する事業」を紹介
宮城県企画部地域振興課・坂隆次郎課長と菊地浩平主査から、地域との多様な関わり方についてレクチャーを受けました。宮城県は、人口減少や高齢化に際して地域の活力を維持・発展するため、県内の学生等を対象とした関係人口(地域の担い手)を創出する事業に取り組んでおり、学生が地域に関わる手段として「みやぎの自治体発見プログラム」や「離島へ行こうキャンペーン」があることを紹介いただきました。
地域での学びをまとめ伝える成果報告の実践(4限)
4限では、学生がそれぞれに作成したフィールドワークの成果をまとめたスライドをペアで発表し、フィールドワーク時の視点の多様さを共有するとともに、各学群の代表者によって成果報告のプレゼンテーションが行われました。自治体関係者からの講評では「第三者が地域にどのような眼差しを向けているのか知ることができた」等のコメントがありました。学生たちも、ほかの学生による課題把握の仕方やプレゼンテーション手法等について気づきを得ました。
今年度の「地域フィールドワーク」の開講にあたり、石巻市、白石市、蔵王町、加美町の各自治体職員の皆様、並びに関係者の皆様をはじめ、多くの方々に御協力、御尽力を頂きました。この場をお借りして、心より厚く御礼申し上げます。
開催概要
令和8年4月22日、5月13日・27日、6月3日・10日・17日、7月1日・15日(すべて水曜日)
| 日付 | 講義題目 | 講義概要・主なフィールドワーク場所 |
|---|---|---|
| 4月22日・5月13日 | ガイダンス、フィールドワークのテーマ設定 | ガイダンス、フィールドワークテーマの設定 |
| 訪問自治体について | 自治体紹介、地域特性の把握 | |
| 5月27日・6月3日 | 現地FW | 石巻市:震災遺構 門脇小学校ほか中心市街地 |
| 白石市:白石城ほか中心市街地 | ||
| 蔵王町:遠刈田温泉街ほか地域内各地 | ||
| 加美町:やくらい観光施設群ほか 小野田地区・宮崎地区・中新田地区 | ||
| 6月10日・17日 | フィールドワークのふりかえり | フィールドワークのふりかえり、フィールドワークのまとめの作成 |
| 7月1日・15日 | フィールドワークのまとめ発表 | 自治体職員へフィールドワークのまとめを発表 |
お問い合わせ
公立大学法人 宮城大学 地域連携実践教育推進室(大和キャンパス)
TEL:022-377-8649 / メール:cp-suishins@myu.ac.jp
<参考>
- 地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」<2025年度>
- 地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」<2024年度>
- 地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」<2023年度>
- 地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」<2022年度>
- 地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」<2021年度>
- 地域フィールドワーク・エクストラを実施「地域フィールドワーク」<2020年度>
- 地域が抱える課題の発見とその解決に取り組む「地域フィールドワーク」<2019年度>
- フレッシュマンコア[全学群共通・必修]
- コミュニティ・プランナープログラムとは

