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20.05.28
事業構想学群 土岐謙次教授による「構造乾漆」の研究がdesignboomで紹介されています
事業構想学群 土岐 謙次 教授は、日本の伝統工芸である「漆」と、CADをはじめとするデジタルデザイン技術の融合による、新たな工芸・アートワーク・デザインを研究しており、これまで取り組んできた「構造乾漆」の研究を紹介する動画が公開されています。
(動画制作:株式会社フロット/WOW inc.)
はるか1,300年前の天平時代に確立した乾漆(かんしつ・麻布などを漆で固めたもの)は、現代のFRP(繊維強化プラスチック)と原理的に同じ造形技法です。しかし、現代まで乾漆自体が構造となって荷重を支えるような家具や建築物はほとんど作られていません。私たちは乾漆の力学的物性を科学的に検証し、乾漆を現代に蘇る最先端素材として捉え「構造乾漆」と名付け、その構造的・デザイン的可能性を研究しています。また漆の植樹活動や建築・デザイン分野への技術提供を通じて、未来の漆のものづくりプラットフォーム構築を目指しています。(公式サイト引用)
「構造乾漆」の取組がdesignboomで紹介されています
designboomは、世界中のプロダクトデザイン、建築、アートの話題を紹介するウェブマガジンです。国際的なイベントや新しいプロジェクト、著名なデザイナーや建築家のインタビューなどを取り扱っており 、フランスの雑誌Architectural Digestによって、デザインへの影響力をもつ100のメディアの一つとして選ばれています。
研究概要
本研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業基盤研究(A)JSPS科研費19H00796の助成を受けて実施したものです。
・研究タイトル:「乾漆を現代のものづくり技術として革新する研究」
・研究代表者:土岐 謙次(宮城大学事業構想学群教授)
・研究分担者:金田 充弘(東京藝術大学美術学部准教授)
研究者プロフィール
・土岐 謙次(とき けんじ):事業構想学群 教授
日本の伝統的漆工芸と、CADをはじめとしたデジタルデザイン技術の融合による新たな工芸・アートワーク・デザインの世界を提案しています。日本工芸のアイデンティティーの象徴とも言える漆を中心的な素材としながらも、3Dプリンターやレーザー加工機、カーボンファイバー等の先端素材などと融合したハイブリッドな活動を展開しています。また、南三陸町にて被災した耕作放棄地にウルシを植える活動を行っています。
<参考>
野老朝雄展 Solo Exhibition of Asao TOKOLO[LINKABLE MATTERS 2]開催
パリ装飾美術館による「ジャポニスムの150年」展に漆作品を出展
”構造乾漆”が環境省プラスチック・スマートの取組事例として紹介
9/4-6ファッションとデザインの祭典「ROOMS」に、事業構想学群の土岐教授が開発した”乾漆カード”が出展
事業構想学群 土岐謙次教授による「乾漆シート製法」特許出願