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21.06.02

食産業政策研究室×みやぎ生協、買い物弱者対策に「小型移動店舗」人来田地区でお試し運行しました

食産業政策研究室では「食」に関わる暮らしの問題を政策課題として捉え、「食育」の推進に関する研究に取り組んでいます。5月25日「買い物弱者」対策として仙台南ニュータウン人来田地区を対象として「小型移動店舗」運行試験を行いました。

住み続けられる地域づくりを「食」からみんなで考え、行動する大切さ

小型移動店舗は、みやぎ生協柳生店を出発して、仙台南ニュータウン・萩の台を巡回、最後は太白キャンパスに到着し、移動販売を実施しました。太白キャンパスでは近隣住民や多くの学生・教員が集まり、30分程度停車する中で31件の販売実績を記録。同日1日の売り上げは10万円を超え、通常の3倍以上となりました。買い物を行う店舗が少ない太白キャンパス周辺のエリアにおいて、移動店舗の強いニーズが改めて明らかになったといえます。

今回の移動店舗運行試験は、自治体や、地域住民による協議会、移動店舗の主体となるみやぎ生協による2年半以上前からの地道な取り組みにより実現したものです。参加した学生からは「自分たちも同様に困っていたことで続けて欲しい」や「取り組みに協力したい」といった声が寄せられ、翌週の運行試験では袋詰めなどのサポートも行われました。

今回の取り組みは「食」を起点とした地域づくりをみなが考え、実際に行動することの大切さを学ぶ機会として、SDGs(持続可能な開発目標)の多くの目標実現に直接つながる行動です。

作田教授は「今年3月の買い物バス実験に続いて、柔軟な発想でまずやってみる・体験してみることが大切で、町内会を中心とした未来志向の取り組みは、地域包括支援センター・地区社会福祉協議会・民生委員等、さまざまな地域で活動をされている方々の力が結集されることが確認できた。食産業学群の学生による販売への協力が始まっているが、今後は更に、地域の商店・既存の路線バス・地域活動団体・学校、学生など、より幅広い関係者が参加した、持続可能な取り組みとなるように進めていきたい。みやぎ生協様のご支援に深く感謝したい。」とコメントを寄せました。

研究者プロフィール

食の安全政策のみならず、現代社会の幅広い課題を「食と農」、「地域」の幅広い観点から政策課題として捉え、講義や調査研究、社会への発信を行っています。また、食と農がそもそも有する持続可能性に特に着目し、SDGs(持続可能な開発目標)が目指す世界の実現への貢献も研究対象としています。

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