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22.03.19
3/8地域創生セミナーvol.4「これからの地域創生学類」及び舟引教授最終講義を開催しました/地域創生学類
地域創生学類では、社会課題解決に寄与する事業創造や地域政策、それらの根拠を導く科学的分析手法を学び、社会に貢献する人材の育成を目指しています。地域創⽣学類の対象領域とするテーマに関して、最新動向や新たな知⾒を得る学習の場として、3月8日、第4回地域創生セミナー(2021年度最終回)を開催しました。新型コロナウィルス感染防止対策のため、対面とZoomを使用したオンライン配信併用による開催となりました。
これからの地域創生学類
セミナーでは、今回のメイン講師である舟引敏明教授による「これまでの地域創生学類」の振り返りを行いました。宮城大学における地域創生学の構築のため、共通のプラットフォームを形成しながら教員間で共有してきたこと、学類の理念と科目との関係を体系的に学生に示してきたこと、地域創生の取り組みと実践的な地域活動への方向性を学外に示してきたことなどが紹介されました。
その後、地域創生学類の郷古雅春教授、石田祐教授、藤澤由和教授を交え、今後の学類の展開についてディスカッションを行いました。議論の中では「地域防災/震災復興」「アントレプレナー/地域企業」「まちづくり/都市計画」「農業/地域環境計画」「非営利/公共経営」から構成される学類の新たな5つの柱が示される形となり、あわせて「グローカルな視点を養うための宮城大学・JICA連携グローカル・プログラム」、「地域創生をうみだす事業構想人材としてのアントレプレナー」「地域レジリエンス、SDGs、カーボンニュートラルへの展開」「5つの柱の実現のための鍵となるソーシャルキャピタル」についての方向性が示されました。
学生からの活動報告では、石田祐研究室から文部科学省次世代アントレプレナー育成事業の一環としての鹿島建設株式会社との取り組みである「デザインなりた宮城会議(案)-富谷市成田地区開発-」について、佐々木秀之研究室からは「地域資源マネジメント研究室の取り組み2021-2022-地域ジェラート、センキョ割、ガーデンツーリズムー」について、発表がなされました。
舟引教授最終講義
「ランドスケープの視点から、大和キャンパスを読み解くと・・・」
舟引教授の最終講義ではまず「人の営みや自然の営み、あるいはそれらの相互作用の結果を特質としており、かつ、人々がそのように新指揮する空間的な広がり」というランドスケープの定義や「庭園や公園にとどまらず、人々の居住空間から都市空間、田園地域、山林、河川、観光地や国立公園を含む、都市及び地域全体の緑地を対象とする計画・設計技術」がランドスケープ・アーキテクチャーであることが示されました。
また、圓通寺庭園の写真を示しながらこの写真に込められている作庭家と写真家の技法と意図について解説、作庭家の意図は、垣が内部空間と外部空間の結界を、苔と石組が海と島の内部空間の世界観を示し、外部の山は借景なのだという解釈を紹介し、併せて写真家の意図として空間を水平線で2分割し、対角線上にフォーカルポイントを置いているのではないかと考察しました。京都迎賓館にある日本庭園の最高技法の一つである「あられこぼし」と東京都心の連鎖型再開発におけるリレーデザインの考え方が紹介され、この再開発に「あられこぼし」が採用されていることとその意図を紹介しました。
そして最後に宮城大学大和キャンパスのデザインコンセプトの読み解きが説明されました。まず、キャンパスの地形の特徴が解説されました。その後、建物のデザイン、ため池、広場、遊歩道、植栽、彫刻などの特徴が紹介され、すべてに意図があるとし、キャンパスの設計者は森のキャンパスをイメージしていたのだと結びました。
地域創生学類にとって新たな学類の理念と方向性を示す意義のあるセミナーになりました。また、参加者の多くが大和キャンパスに潜んでいた「森のものがたり」にハッと気づかされた最終講義でした。
講師プロフィール
・舟引 敏明(ふなびき としあき):宮城大学事業構想学群教授
『地域のランドスケープ保全・活用のための政策及び行政システムに関する研究』に取り組んでいます。
<参考>
舟引教授が委員長を務める「⻘森市アリーナ及び⻘い森セントラルパーク等整備運営事業」
事業構想学群の舟引敏明教授が日本造園学会賞(著作部門)を受賞
大崎市の「都市計画に関する研修会」が、舟引敏明教授を講師として開催されました
地域連携センター主催「首都大学東京との公開シンポジウム」
地域の誇りを後世に伝える「歴史まちづくり」へのベストプラクティス・アプローチ(シーズ集)
開催概要
タイトル | 地域創生セミナーシリーズ vol . 4「これから の 地域創生学類」 | |
日時 | 2022 年 3月8日(火)13:30~16:30 (13:00受付開始) | |
場所 開催方式 | 宮城大学大和キャンパス交流棟 2 階 PLUS ULTRA ホール (宮城県黒川郡大和町学苑 1-1)及び オンライン方式です。 | |
内容 | 第 1 部 ディスカッション ▪舟引 敏明 (教授) ※コーディネーター | |
第 2 部 学生の実践報告 ▪地域創生学類 石田ゼミ ▪地域創生学類 佐々木ゼミ | ||
第 3 部 舟引敏明教授、宮城大学最終講義 | ||
主催 | 宮城大学事業構想学群地域創生学類 | |
対象 | 本学学生、教員、行政・地域関係者 | |
参加費 | 参加無料 | |
お問い合わせ | 担当:地域創生学類:千葉 メール:chibak(a)myu.ac.jp ※ (a)を@に変えてご送信ください。 ※新型コロナウィルス感染状況により、開催方式等については変更になる可能性があります。 |
地域創生セミナーとは
地域創⽣学類の対象領域とするテーマに関して、外部講師によるレクチャや学内教員とのディスカッションを行いながら、最新動向や新たな知⾒を得る学習の場として、地域創⽣学類が主催するセミナーです。学類に所属する学生の他、学類配属前の1年⽣や、学類教員、テーマによって学外の関係者も参加することが可能です。
「ウィズコロナにおける創生と共生の地域づくりを考える」(2021-vol.1)
「海洋生物多様性と気候変動―海と海のまちは何をみているか―」(2021-vol.2)
「高校教育 と 地域創生 ― 課題探究学習を通じた地域人材の育成―」(2021-vol.3)
「これからの地域創生学類」(2021-vol.4)
地域創生学類について
地域創生学類では、社会課題解決に寄与する事業創造や地域政策、それらの根拠を導く科学的分析手法を学び、ソーシャル・イノベーションをもたらす原動力となり、社会に貢献する人材の育成を目指しています。