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23.02.27
齋藤愛果さんが東北総合通信局SPARK東北で仙台市長賞・コープ東北サンネット賞を、キャンパスベンチャーグランプリ東北で日刊工業新聞社賞を受賞/地域資源マネジメント研究室
地域創生学類佐々木秀之研究室に所属する齋藤愛果さんは、地域資源をどのように組み合わせれば現代の嗜好にあった商品やサービスに転換できるか、その課題に取り組んでいます。この度、齋藤愛果さんが提案した、合意形成におけるファシリテーションサポートシステム「TACHI-NO-VOICE」が、東北総合通信局SPARK東北において仙台市長賞・コープ東北サンネット賞を、キャンパスベンチャーグランプリ東北で日刊工業新聞社賞を受賞しましたのでお知らせいたします。
合意形成を巡る社会課題に取り組む
現在、あらゆる場面において、合意形成の必要性が指摘されています。特に、東日本大震災などの復興過程では、合意形成を丁寧に進めることが求められています。合意形成では、議論のプロセスである「共有→拡散→混沌→収束→決定」の各フェーズを丁寧に進めることが重要とされています。ただし、多くの時間を要してしまうことや少数意見の尊重、可視化が不十分であることなど、解決すべき課題を多く抱えていることも事実です。そこで、アプリケーションなどの ICT ツールを用いて、人による合意形成の限界をクリアし、より効率的・効果的な合意形成を検討する取り組みが近年進められています。
合意形成におけるファシリテーションサポートシステム「TACHI-NO-VOICE」
「TACHI-NO-VOICE」のネーミングに込められた思いは、「私たちの、自分たちの」意見や想いを議論に反映させていきたい、そして「NO」という意見も受け止める必要があるということです。2022 年 6 月より、アプリケーションの作成に関する勉強会を開始し、2022 年 10 月にβ版が完成しました。アプリケーションでは、議論を進行するファシリテーターがテーマを設定し、コアメンバーとライズメンバーからなる参加者が、複数回に渡って意見を提示し、意見の拡散・評価を経て、満足度を踏まえた方向性の決定がなされていきます。このシステムの特徴は、平時、非常時問わず誰でも簡単に使用でき、行政だけでなく個人レベルでの利用も可能であるという点です。今回、複数のビジネスコンテストにおいて、注目が高まってきている分野でまちづくりの観点から新しい提案をした点が特に評価されました。
齋藤愛果さんは「震災復興の過程で学んだ知見を生かし、災害時の対策だけでなく、平時のまちづくりに活かせるアプリケーション開発に携われたこと、そして、このような機会を経て、このアプリケーションを多くの方に知っていただけたことを大変嬉しく思います。今後、このアプリケーションは後輩へと引き継ぎ、自身は生まれ育ったまちの企業に就職します。地域創生学類、そして地域資源マネジメント研究室での経験を活かし、地域に貢献できる人材になりたいと考えます。」とコメントを寄せています。
東北総合通信局SPARK東北
「SPARK! TOHOKU 2022 Startup Pitch」は、東北地域から革新的な技術やサービスを有するICTスタートアップを創出することを目指して毎年度開催しているピッチイベントです。ビジネスプランの事業化を支援するとともに、次世代の人材の発掘・育成を図ります。起業を目指す学生及び起業家の方々に、最前線で活躍するスタートアップ及びベンチャーキャピタリストなどの専門家から直接メンタリング(助言・指導)を受ける機会を提供するとともに、協賛企業等とのマッチングの場を設けます。出場者は、自らのビジネスプランを発表し、最優秀賞(NICT賞)を受賞したチームには、令和5年3月に東京で開催予定の「起業家甲子園・起業家万博」(全国大会)への挑戦権が与えられます。
キャンパスベンチャーグランプリ東北とは
キャンパスベンチャーグランプリは1999年に大阪で開催したのが始まりです。現在、全国8地域(北海道、東北、東京、中部、大阪、中国、四国、九州)で展開しています。キャンパスベンチャーグランプリ出場をきっかけに起業して活躍している先輩も多く、“学生起業家の登竜門”として知られています。地域大会を勝ち上がった学生は「全国大会」で「経済産業大臣賞」「文部科学大臣賞」を目指します。1人以上5人以下のグループであること、応募者が現役学生であること、などを応募条件として、多くの人に自身のプランを発表します。
アンデックス株式会社
仙台を拠点として、豊かな情報社会の発展に貢献すべく、高い技術と見識、そして優れた人間性を兼ね備えたシステム開発のスペシャリストを育成し、社会の高い評価と信頼を得て確かに存在する集団を目指すことが「アンデックス」の基本的な考え方です。「TACHI-NO-VOICE」は宮城大学地域資源マネジメント研究室とアンデックス株式会社が、共同で製作し、実証研究を行ったものです。
アンデックス株式会社
指導教員プロフィール
・佐々木 秀之 (事業構想学群 准教授)
地域の資源・歴史を活かしたまちづくり・地域ビジネス・地域コミュニティの創造に、理論と実践の両面から取り組んでいます。東日本大震災後は「ソーシャルビジネスによる社会起業家の育成」「まちづくり協議会における復興地区まちづくり計画の策定支援」「ウェブサイトを活用したデジタルアーカイブシステムの開発」「復興地元学事業」等を実施しています。
<参考>
「とみやどにおける持続可能なまちづくり」「震災復興から学ぶ市民参加のまちづくりの3部作」が日本環境共生学会賞2冠/風見研究室・佐々木研究室
まちづくりにおける合意形成の不備をなくすファシリテーションシステムの実証実験
宮城大学×GM7×FUJISAKI「宮城のジェラートセット」がリリース
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「ICT を活用した効果的・実践的な探究学習コンテンツの 構築に関する実証研究」
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