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新着情報

24.06.18

風見研究室・佐々木研究室・富谷市による連携プロジェクト 富谷宿観光交流ステーション「とみやど」が2023年度日本不動産学会長賞

東北を主要フィールドとして持続可能な地域づくりの研究や実践を進めている事業構想学群の風見正三教授および同研究室・佐々木研究室の富谷市における取り組み「サスティナブルなコミュニティ創造と地域活性化拠点整備プロジェクト~歴史的な文化資源を活かした市民主体による共創プロジェクト~」が、2023年度不動産学会長賞(業績賞)を受賞しましたのでお知らせいたします。公益社団法人日本不動産学会受賞一覧

サスティナブルなエリアリノベーション事業としてハード・ソフト両面が高い評価を受ける

「本業績は、地方創生拠点整備交付金を活用した施設整備を核とし、地域商社が新たなビジネスを創出し、収益を地域に再投資していくというサスティナブルなエリアリノベーション事業を展開しながら、継続的に不動産価値を生み出していく仕組みを実践している点に特徴がある。空き家を地域資源と捉えて整備し、持続的・連鎖的なビジネス創出のための資源化を図っており、SGDs への貢献も期待される。公的な主体が空き家・空地を取得することは、行政財産の管理上、多くの困難を伴うことを鑑みると、本業績は地域活性化拠点整備プロジェクトのメリットを生かしたランドバンクの先駆けとして評価することもできる。さらに、拠点整備にとどまらず、誰もが地域に根ざした起業・創業に挑戦できる仕組みを提供するなど、産業創成と人材育成をも目指しており、今後の地域の発展に寄与するものと評価することができる。市民中心のコミュニティを主体としながら、富谷市と宮城大学の共創プロジェクトにより短期間で事業を実現している点も優れている。地域住民が自らまちづくりに参加したいという気持ちを醸成するなど、コミュニティデザインを行ったことの価値も高い。本事業は 不動産価値を創造する地方創生モデルの成功例である」として高い評価を受けています。

<関連>
事業構想学群風見研究室・佐々木研究室が、これまで取り組んできた「とみやどにおける持続可能なまちづくり」「震災復興から学ぶ市民参加のまちづくりの3部作」の業績は、日本環境共生学会で2022年度学会賞(環境活動賞)・学会賞(著述賞)も受賞しています。

「とみやどにおける持続可能なまちづくり」「震災復興から学ぶ市民参加のまちづくりの3部作」が日本環境共生学会賞2冠/風見研究室・佐々木研究室


富谷市との連携プロジェクト 富谷宿観光交流ステーション「とみやど」内に「宮城大学×富谷市・共創ラボ」オープン(2021年8月発信内容)

富谷市と宮城大学は2017年3月に連携協定を締結、富谷しんまち活性化プロジェクトにおいて事業構想学群の風見正三教授・佐々木秀之准教授がアドバイザーとして、地域資源を活かした住民参加型の新しいスタイルのまちづくりに取り組んできました。このたび、富谷しんまち地区において、旧内ケ崎醤油店跡地を活用した富谷宿観光交流ステーション「とみやど」が5月15日にオープン、また「とみやど」内に「宮城大学共創ラボ」が開設されました。

古来と未来、人々がクロスする交流ステーション「とみやど」「宮城大学共創ラボ」

とみやど」は、かつての宿場町の面影が残る『しんまち地区』で、地域の歴史的な資源や背景を活かした観光交流の拠点と、起業・創業の実践・チャレンジをサポートする拠点です。宿場町の歴史・文化など富谷市の魅力の一端を伝えるとともに、地域の稼ぐ力を創出し、地域経済の活性化を推進します。共創ラボのロゴマークには「やわらかい発想で柔軟にアイデアを出す拠点づくり」への想いが込められており、富谷市の市章と宮城大学のMをモチーフに、多様なイノベーションの創造をイメージしつくられました。

佐々木研究室・風見研究室の学生は2019年10月に「富谷しんまちリノベーションワークショップ」で、観光交流拠点として整備される「旧内ケ崎醤油屋跡地」の活用についてイベント来場者へのアンケート調査を実施。旧醤油屋跡地の改装やワークショップをはじめとして、施設の構想段階から参加し、地域住民・富谷市職員とともに取り組む施設づくりに携わってきました。

左から、佐々木准教授・富谷市長若生裕俊氏・風見教授

「とみやど」内に設置された「宮城大学共創ラボ」は、今後、学生のフィールドワークやワークショップをはじめ地域で学ぶ拠点として展開されていく予定です。

「日本不動産学会学会長賞」とは

日本不動産学会は、不動産に関する総合的かつ学際的な研究・教育の促進を図り、その成果を社会に提供する事業を行うことをもって、学術の振興と国民生活の向上に寄与することを目的とする学会です。「学会長賞」は、学際的な学術研究分野である不動産学の観点から特に優れた業績に対して授与されるものです。

豊かな自然環境や文化資源・地域資源を絶妙な手法で取り込みながら、子どもたちの森に寄せる想いや地域住民の夢や希望を「森と一体となった木造校舎」に結実させたものであり、コンセプトおよび計画・デザイン手法は独創的である点や、被災した学校を復旧するだけにとどまらず、21 世紀にふさわしい学校の在り方、さらには、未来を見据えた新しい教育を創造するためのモデルともなり得る「創造的復興」を正に実践している事例であることが高く評価されました。

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