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26.01.15
地域との共創プロセスを学ぶ『CPフィールドワーク演習Ⅰ・Ⅱ(事業構想学群)』で学生が宮城県内5市町で企画立案・実践しました/コミュニティ・プランナープログラム
宮城大学では、地域が抱える多様な課題の解決や、コミュニティづくりに貢献できる人材として「コミュニティ・プランナー(CP)」の育成に取り組んでいます。3年生を対象とした科目「コミュニティ・プランナーフィールドワーク演習Ⅰ・Ⅱ(事業構想学群)」は、コミュニティ・プランナー プログラムにおける総仕上げに位置付けられる科目です。学生は、本プログラムを通じて、「地域フィールドワーク(1年次前期)」「コミュニティ・プランナー概論及び演習(2年次前期)」「コミュニティ・プランナー実践論(2年次後期)」を履修し、段階的に知識・技能を学んできました。

本科目(3年次前期・後期)では、プログラムを通じた学修の集大成として、学生自身の主体的なフィールドワークを中心に、フィールドのカウンターパートと連携しながらプロジェクトを立案する経験を通じて、地域と共創するプロセスについて学びを深めます。講義はPBL(Project Based Learning)形式で実施し、今年度は事業構想学群の学生29名が履修し、5つのチームに分かれてプロジェクトの企画立案・実施に取り組みました。


チーム編成とチームビルディング、プロジェクトの具体化
学生たちは、フィールドで活動する基盤となるチーム編成・チームビルディングに取り組みます。チームの決定後には、各チームでフィールドと仮テーマを検討し、対象地域での調査を経てプロジェクト案を具体化していきます。





地域における主体的な実践(全5チーム)
宮城大学生と大和町、町民同士の距離感を近づける
「人」の温かみに焦点を当てた雑誌で会話のきっかけづくりを目指す/大和町
宮城大学大和キャンパスが立地する大和町は、仙台市に隣接し、工業団地・住宅地が立地する都市的な特徴と、七ツ森に代表される自然や豊かな文化を有する町です。学生たち(6名)は、普段の学生生活で感じる人とのつながりの不足感と関係人口としての学生という視点から、人との温かい距離感を感じられる大和町を対象地域として地域課題の把握と解決策の検討に取り組みました。





現地調査を行う中で、移住者の増加や新型コロナウイルスを契機とした町内行事の縮小によって大和町の住民同士でも個人化が進みつつある状況が分かってきました。会話のきっかけをつくり、住民同士の相互理解を促すことや大和キャンパスに通学する学生が大和町を身近に感じて足を運ぶことを目指し、町民6名にインタビューを行い、その内容をまとめた冊子「大和町おとなり情報誌 わっ!」を発行しました。制作した冊子は、インタビューに御協力いただいた町内店舗や大和町役場、大和キャンパスに配架しています。
*大和町町民の皆様、大和町役場に御協力いただきました。


東日本大震災の風化に対する危機感を捉えて
震災復興の記憶と語りを伝え、地域の声に耳を傾け知る機会を提供する/名取市閖上
名取市は、仙台市に隣接する交通の要衝の地であり、豊かな自然・歴史と都市の魅力が融合しています。中でも、古くから港町として栄えた閖上地区は、東日本大震災で津波による甚大な被害を受けた地域であり、今回、名取市閖上を対象としたチーム(学生6名)は、震災復興をテーマに現地での調査を進めました。地区内を歩き施設でのヒアリングを行う中で、震災の記憶が風化していくことへの懸念や、「観光客や震災を経験していない方々はいざというときに避難の仕方がわからないのでは」という課題感を見出し、地域の声を伝え震災復興の経験と学びをつなぐマップ制作に取り組みました。





11/16には閖上の記憶で、語り部として活動を体験するとともに本講義を通じた取り組みについて報告を行いました。制作したマップは、インタビューに御協力いただいた閖上地区内の施設と名取市役所に配架しています。
*名取市サイクルスポーツセンター、名取市震災復興伝承館、みちのく潮風トレイル名取トレイルセンター、閖上の記憶、名取市役所の皆様に御協力いただきました。

人の温かさと地域が持つ資源の可能性への気づきを原動力に
「目的地」として訪れるまちを目指して地域の価値を伝える/東松島市
県内第2の都市である石巻市と日本三景を有する松島町に隣接し豊かな自然と都市機能を備えている東松島市を対象とした学生たち(4名)は、東松島市が、通過点としてではなく目的地として立ち寄るためのきっかけづくりにつなげようと、検討していきました。現地調査を進める中で、プライベート感のある自然環境や地域の方々の温かい人柄に触れ、捉えた地域の価値を発信し周辺エリアから人の訪問を促すことを目指して、仙台圏の親子をターゲットとしたワークショップを立案しました。





ヒアリングや市内でのイベントへの参加を通して「東松島ならでは」の特色ある場所や素材を探る過程で、海岸ごとに漂着する貝殻の種類が違うことに着目してアイデアを具体化させていきました。見出した地域資源や活動プロセスを伝えるInstagramを開設し、魅力発信へとつなげるとともに、仙台圏への情報発信・広報活動を踏まえて、貝殻を用いた親子向けのワークショップ(10/19・11/2)を企画・実施しました。
*市民団体「バーババ―」「H×Imagine」、東松島市役所の皆様に御協力いただきました。

変化し続けるまちと人の移り変わりに目を向ける
「暮らしの記憶」を可視化して住民同士のコミュニケーションを促す/多賀城市
多賀城市は、奈良・平安時代に国府多賀城が設置され古代東北の政治・文化・軍事の中心地として栄えた歴史を有する自治体です。チーム(学生7名)で現地調査を進める中、歴史的な魅力や市民活動の活発さといった強みや、仙台市に隣接するベッドタウンの特性を持ち、働き手世代と地域との交流が少なくなってきているという課題を捉えていきました。





まちと人の移り変わりを暮らしの記憶として可視化し、世代を越えた住民同士の交流促進・愛着形成につなげようと、参加型アートプロジェクト「多賀城記憶の壁」を企画・実施しました。1950年代以降の市内の写真と出来事を整理した年表に、思い出やコメントを自由に書いて付箋で貼り、参加者と一緒に制作していきます。たがマルシェ(10/12)や高橋商店会はしご市(11/9)への出展、多賀城市市民活動サポートセンターでの展示(10/3~11、10/13~19)を行い、地域に暮らす方々の声からまちの歴史を形にしていきました。
*多賀城マルシェ実行委員会、高橋商店会、多賀城市市民活動サポートセンター、多賀城市役所、NPO法人 20世紀アーカイブの皆様に御協力いただきました。

地域の“ちょっと面白い場所”をきっかけに
チームで謎を解きながら住民同士の多世代交流を促す機会をつくる /仙台市青葉区みやぎ台
1970年代にニュータウンとして開発された仙台市青葉区みやぎ台を対象地域としたチーム(学生6名)では、現地調査を進める中で、地域住民によるサークル活動が活発であり多様な世代が暮らす地域である一方で、地域内の子ども世代・大人世代が交流する機会が少ないことが分かってきました。



住民同士の多世代交流を促進しみやぎ台の魅力を再発見する機会づくりを目指し、地域内に設定したクイズを解いて地域を回遊する、謎解きウォークラリー「みやぎ台×宮城大 みやぎダイ発見謎解きラリー」を企画実施(9/28)しました。謎解きウォークラリーでは、既存アプリを活用して、学生たちが現地調査を通して見つけたみやぎ台の“ちょっと面白い場所”をモチーフに考案したクイズが出題されます。アプリで示される各スポットをチームごとに歩いて回り、クイズに答えながらヒントを集め、最後に、全チームが集めたヒントを持ち寄り参加者全員で謎解きを完成させていきました。
*大沢市民センター、みやぎ台町内会、住民の皆様、矢口秀夫様に御協力いただきました。

学内最終報告会の実施(11/26)
地域での実践を踏まえて、一つの区切りとして学内最終報告を行います。8ヶ月間(4月~11月)地域と向き合って取り組んだプロセスを振り返り、チームでの活動を通して得た学びについて理解を深化させていきました。報告会には、御協力いただいた各地域のカウンターパートの皆様にお越しいただき、学生の取り組みにフィードバックをいただきました。学生たちにとって、地域でのプロジェクトの実践に至る一連のプロセスを経験し、地域の様々なステークホルダーとの関係の構築やプロジェクトの進め方について、多くの学びや気づきを得る機会となりました。



今回の演習は、全学共通の3年次科目「コミュニティ・プランナーフィールドワーク演習Ⅰ・Ⅱ」を履修した学生が実施したプロジェクトです。今年度は、大和キャンパス5チーム、太白キャンパス1チームに分かれて、宮城県内各地をフィールドに活動しました。演習の実施にあたり、カウンターパートの皆様、地域の皆様をはじめ、多くの方々に多大なる御協力・御尽力をいただきました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

コミュニティ・プランナープログラムとは
地域の歴史・文化・資源を活かしたコミュニティづくりや、地域の人びとと共に課題解決ができる人材の育成を目指す新しい教育プログラムです。このプログラムでは、地域コミュニティの現場に触れ、自らの目で見て・聞いて・体験し、学習することで、地域の人びとと共に考えながら、地域本来の良さを活かした、これからのコミュニティづくりの提案を行える技能の習得を目指しています。
コミュニティ・プランナープログラム
※参考
- 食産業学群の学生がガイドブック『宮城大学生考案!今、訪れたい秋保』を制作、大学祭にて「秋保産そば屋」を出店しました(2025年度)
- 写真を通して七ヶ浜町の魅力を共有する「パシャリ!七ヶ浜」(2024年度)
- しばた曼珠沙華まつりで「花言葉コレクトラリー」(2024年度)
- 塩竈市浦戸諸島の魅力を伝える冊子「ぽかぽか浦戸」を学生たちが制作・発行(2023年度)
- CP実践論を学ぶ学生たちが宮城県南地域での現地フィールドワーク(2023年度)
- 仙台市泉区将監西集会所で「スマイルプラザにあつまろう with 宮城大学」を実施 (2023年度)
- まつの市で学生たちが子ども向けの防災すごろくゲームを企画実施 (2023年度)
- 秋保町境野地区で「秋保境野の魅力たっぷり堪能ツアー」(2023年度)
- 蔵王産業まつりで学生たちが梨のフルーツサンドを販売 (2022年度)
- CP実践論を学ぶ学生たちが柴田町で成果発表を行いました (2022年度)
- CP実践論を学ぶ学生たちが柴田町の現地フィールドワークを実施しました (2022年度)
- 「村田町まちあるきマップ」を村田町役場と株式会社まちづくり村田に贈呈 (2022年度)
- 『名取市みちのく潮風トレイルGuide Map』を名取トレイルセンターに贈呈 (2022年度)
- 「仙台若者アワード2021」で優秀賞を受賞 (2021年度)
- CP実践論を学ぶ学生たちが七ヶ浜町の現地フィールドワークを実施しました (2021年度)
- みちのく潮風トレイル・名取市区間でモニターツアーを実施 (2021年度)
- 仙台南ニュータウン町内会・萩の台町内会でスマホ体験会を開催 (2021年度)
- 栗駒山麓ジオパークとこども向けに地元の魅力を体感する写真撮影イベント (2021年度)
- 「とみやど」で5者協働による「未来博 in TOMIYA」を開催 (2021年度)
- 大崎市道の駅おおさき運営検討委員会で「ふるかわRIDE」の活動報告 (2020年度)
- 坪沼栽培指導型市民農園のPR動画・坪沼野菜の料理レシピカードを制作・発表 (2020年度)
- ふうどばんく東北AGAINと連携し「みんなのマルシェin BRANCH仙台」に出展 (2020年度)
- CP実践論を学ぶ学生たちが白石市の現地フィールドワークを実施しました (2020年度)
- 道の駅おおさきでレンタサイクルとSNSを活用した「ふるかわRIDE」を実施 (2020年度)
- 根白石おもしろ市で学生たちが子ども向けワークショップを実施 (2020年度)
- 石巻市牡鹿地区でフィールドワークを実施しました (2019年度)
- 兵庫県立大学との合同発表会を実施しました (2019年度)
- Reborn-Art Festivalとの協創プロジェクトを石巻市荻浜で実施 (2019年度)
- 「コミュニティ・プランナー実践論」協働地区に学生たちが成果発表を行いました (2019年度)
- 宮城県美里町をフィールドに 地域課題を実践的に解決する 学修プログラムを実施 (2018年度)

