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25.03.19

2/19、CP参加学生制作『閖上水産業の世界を覗いてみよう』を名取市立閖上小中学校に贈呈/コミュニティ・プランナーフィールドワーク演習

宮城大学では、地域が抱える多様な課題の解決や、コミュニティづくりに貢献できる人材として「コミュニティ・プランナー」の育成に取り組んでいます。2月19日、食産業学群生物生産学類3年の庄子穂花さんがコミュニティ・プランナーフィールドワーク演習で制作した冊子『閖上水産業の世界を覗いてみよう』完成品を名取市立閖上小中学校に贈呈しました。

閖上の漁業や漁師の魅力を若い世代にに伝えるために
漁体験や現地取材を積み重ねて完成した世界で一つの冊子

「日本一の赤貝」「しらす漁の日本最北端の地」として有名な閖上地区ですが、漁業経営体数を見ると106経営体(1983年)から11経営体(2023年)へと減少しており、この40年で約10分の1となったことがわかります。漁師の後継者不足が深刻な課題となっています。そこで庄子さんは、これからの漁業を担っていく世代となる閖上在住の中学生にむけて、閖上の漁業や漁師の仕事内容を分かりやすくまとめた冊子を制作・配布することで、閖上水産業業の魅力発信と職業選択の一助なるのではないかと考え、制作を進めました。

完成した冊子は「閖上のフィッシャーマンたち/漁業の課題と閖上/出雲さんのルーティーン/フィッシャーマンの仕事に密着/海の仕事は〇〇が魅力/漁師の収入の仕組み/閖上の赤貝やしらすが食べられる海鮮料理紹介」といった内容で構成されており、制作にあたっては、宮城県漁業協同組合仙南支所(閖上)や名取市役所農林水産課でのインタビュー調査を積み重ね、中学生に分かりやすく伝えるために、写真や図表を使った工夫を行いました。特に「フィッシャーマンの仕事に密着」では、実際に学生自ら赤貝漁の仕事を体験したリアルなレポートを掲載しています。

今回、1人での冊子制作に挑戦した庄子さんは「先生にアドバイスを貰いつつ全て1人で挑戦したため、冊子完成に辺り様々な困難と、努力が必要とされる場面がありました。冊子作りも、実際に漁師さんと協働するのも初めての経験で、思った通りに進まないことも多くあって、企画を練る中で最初の企画からは大きく軌道修正する必要が出てた際には大きな壁を感じました。学んだことは多く、企画倒れしたとしてもアプローチを変えて目標達成を目指す=実は、方法は様々なものがあることにも気がつくことができました。目標をしっかり持ち続けることで、自分の熱意を相手に伝えることができるということは重要な教訓です。この経験を通して成長できたことに感謝しています」とコメントしました。

冊子を贈呈した閖上中学校の生徒からは下記のコメントがありました。
  • 中学生にも分かりやすく漁業の歴史や課題が書かれていて、グラフもあって分かりやすかったです。テレビなどでも漁業のことを見ることがありますが、このパンフレットからはその魅力が伝わってきました。
  • 漁業の工程をステップごとに説明していたり、漁師になるメリットとデメリットが詳しく載っていたりして、あまり知らなかった『漁師』についての理解を深められました。
  • 閖上の赤貝やしらすが食べられる海鮮料理紹介のページが魅力的でした。漁獲量減少、魚離れ、漁業者の高齢化、後継者不足など、とても残念です。パンフレットを通して多くに方々に漁業のすばらしさを知ってもらい、閖上の漁業を支えてほしいと思いました。
  • 漁業に就職している人の割合が減っていく大変な中、少ない人数でたくさんの美味しい貝や魚などを採ってきていて、すごいと思いました。これからは貝や魚を食べるとき、朝早くから私達のために漁に出てくださっているみなさんを思い出し、感謝の気持ちを持ちながら食べたいと思いました。

この冊子は、閖上地区の飲食店である「cafe malta」や「浜や食堂 かわまちてらす閖上店」の他、名取市役所農林水産課でも入手することができます。すでに冊子の増刷希望が出ているほどの人気で、地域の魅力を伝える媒体として好評を得ています。今回の演習では、自ら考案した計画を地域の様々なステークホルダーと実現する一連のプロセスを経験する機会となりました。※演習の実施にあたって、宮城県漁業協同組合仙南支所(閖上)、(有)MARUTA、名取市役所農林水産課の多大なるご協力に御礼申し上げます。

コミュニティ・プランナープログラムとは

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