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小児看護、家族看護、終末期看護

新生児集中治療室(NICU)における看護師のストレスと家族支援のあり方について研究しています

齋藤 沙織

看護学群

齋藤 沙織

Saito Saori

助教/修士(看護科学)

研究内容・実践活動

これまで、新生児集中治療室(NICU)における終末期ケアの場面にいて、看護師が抱えるストレス、特に「二次的外傷性ストレス(Secondary Traumatic Stress;STS)」について研究してきました。NICUは、生まれてすぐに生命の危機にさらされる新生児とその家族に対して、専門的かつ高度な医療が提供される一方で、看護師にとっては精神的・感情的に非常に負担の大きい環境でもあります。特に看取りのケアにおいては、生命の尊厳に向き合うケアの実践と、家族への支援という難しさが同時に求められるため、看護師にとって大きな困難を伴うことがあります。

このような看取りの現場で、看護師がどのような葛藤やストレスを抱えているのかを明らかにし、さらにその背景にある要因や看護のあり方、家族との関係性を捉えることで、支援の可能性を探っています。また、看護師自身のケアや教育的支援にも注目し、家族看護の視点を取り入れた支援システムの構築を目指しています。

〈示説〉NICUにおける看取りケア-看護師の満足感と自責感-(第71回小児保健協会学術集会 優秀賞2024.6.22)

〈示説〉NICUにおける看取りケア-看護師の満足感と自責感-(第71回小児保健協会学術集会 優秀賞2024.6.22)

産学官連携の可能性

NICU看護師が抱えるストレスや困難を軽減し、家族への支援を充実させるための体制や教育プログラムの開発を目指しています。今後は、看護師のメンタルヘルスを支援するツールの開発、研修教材の作成、支援システムの構築などを通じて、医療機関や企業、教育機関との連携が可能だと考えています。看護現場で役立つ支援策を開発し、医療・看護の現場で実証していくことを目指しています。

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