Keyword

建築・都市空間デザイン, 社会システムデザイン, シミュレーション

デジタル社会実験基盤技術による建築・都市・社会のデザイン

永井 秀幸

事業構想学群

永井 秀幸

Nagai Hideyuki

准教授/博士(工学)

研究内容・実践活動

社会的な課題の解決に向けた、建築や都市、社会基盤、土地利用にかかわる官民学による政策・施策の効果を事前に評価することは非常に困難で、ときに課題が放置されたまま、政策・施策が講じられるまでに停滞を招きます。こうした背景から、工学的な設計で広く開発・活用が進んでいるデジタルエンジニアリング技術を社会デザインに応用し、社会のモデル(ひな型)を用いたデジタル社会実験基盤技術を開発しています。そして、官民学が提案する政策・施策に対する中長期的かつ可視的な高精度の事前評価技術と、多様な当事者が社会デザインに関わることができる、人間中心の社会共創デザイン手法の確立を目指しています。

具体的には、エージェントベース社会シミュレーション(注)の手法を用いて、都市環境における交通と土地利用の最適化や、地域や施設における感染症の拡大の抑制、Smart Wellness City(健幸都市)実現などに向けた政策・施策の探索や評価、分析を行っています。

(注) 社会を構成する個人や集団をエージェントという自律的かつ相互に作用しながら活動する単位としてモデル化とシミュレーションを行い、社会現象の理解や予測に役立てる手法。

にぎわいの創出と交通政策の組み合わせごとに異なる都市の将来像

にぎわいの創出と交通政策の組み合わせごとに異なる都市の将来像

地域における感染症伝搬シミュレーションモデルの構築・実行環境

地域における感染症伝搬シミュレーションモデルの構築・実行環境

デジタル社会実験基盤技術概念図

デジタル社会実験基盤技術概念図(写真をクリックするとデジタル社会実験基盤技術に関する外部のサイトに移動します)

産学官連携の可能性

  • ž研究職に就く以前は、長く総合建設会社にて建築設計者としてキャリアを培ってきました。社会的な課題の解決に向けた新たな技術やサービスの開発・提供を目指する方々(特に建設・IT業界や地方自治体)に対しましては、需要や受容性に関するリスクや不確実性を解消するお手伝いができるのではないかと考えています。
  • エージェントベースシミュレーションは日々発展を続けている新しいAI技術であり、産業界や公共部門からのニーズやフィードバックを受け取りながら、モデルやシミュレーションの精度や信頼性、汎用性や拡張性を向上できることを期待しています。

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