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国際公法
武力紛争中における戦闘方法及び手段を規制する法から平和の在り方を考えます
研究内容・実践活動
第二次世界大戦後の1945年に国際連合憲章が採択されて以来、国家による武力の行使は禁止されていますが、国家間の武力紛争(戦争)が依然として生じていることは周知の事実です。そして、そのような武力紛争は、常に、目を覆いたくなるような凄惨な被害を無辜の人々にもたらしてきました。国際法上、武力の行使が厳格に禁止されてから70年以上経過した現在においても、武力紛争によって多くの人的被害が生じていることは憂うべき事態です。
国際社会の幾年の努力にもかかわらず、世の中から武力紛争がなくならないのであれば、せめて武力紛争における惨禍を和らげることはできないか―私が研究対象としている武力紛争法は、そのような発想に基づき成立する国際法です。例えば、武力紛争法は、文民や学校等の民用物を標的とする攻撃を禁止し、また、戦闘員を攻撃する場合にも不必要な苦痛を与えることを禁じています。武力紛争そのものを禁止する方法を考えることも重要ですが、武力紛争法のように、より現実的な視点から平和を模索する法学も存在するのです。
産学官連携の可能性
国際社会における武力行使の禁止や、武力紛争における戦闘方法及び手段に関する国際的なルールについて、事例を交えながらお話をすることが可能です。