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ミクロ経済学、価格差別、経済教育

経済理論を用いた企業の最適な価格設定や中等教育機関での経済教育について検討します

金子 浩一

事業構想学群

金子 浩一

Kaneko Kouichi

教授/経済学修士

研究内容・実践活動

専門は理論経済学、とりわけ不完全競争市場における企業行動の研究です。たとえば、サービス市場における価格設定に関しては、実際の需要量との組み合わせが把握できるのであれば、需要の価格弾力性を定義し、売上高への影響を検討することが可能です。
また、経済教育の実践研究も行っています。中学校・高等学校の公民・経済分野における理論的内容に関して双方向授業を展開し、なぜそのような事象が生じるかについて考える手法を紹介します。たとえば、中学公民の教科書では、詳細な説明がないまま右上がりの形状の供給曲線が描かれます。そのような項目では、「価格が上昇するとなぜ供給量が増えるのか」が理解できるように、生徒に企業の役割を課し、双方向的に学習する方法を提案できます。中学・高校の公民を担当する教員へアンケート調査を実施した際には、法律・政治分野より経済分野のほうが教えにくいという回答が得られています。これらは教科書の説明が少なく抽象的であることにも原因があり、事態の改善が図れるよう努めています。

信用創造に関する模擬取引例

信用創造に関する模擬取引例

需要・供給に関する模擬取引例

需要・供給に関する模擬取引例

産学官連携の可能性

  • 現実的な価格と需要量(販売量)の組み合わせのデータが取得できる場合、売上高を高めるために価格差別をどのように実施すべきか(どの層にどのように価格設定をするか)を提案できます。
  • 中学校・高等学校における公民・経済分野の学習内容に関し、双方向的な学習の実践例を考案します。これまで、中学公民の「需要・供給」、高校公民の「信用創造」「比較優位」などに関し、模擬取引の実践例を考案しています。

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